フルマラソンでの補食タイミングについて

しばらくnoteはご無沙汰していましたが、その間にフルマラソンを走る人になりました。

自分に合うところを見つけたので練習会にも出るようになりました。
練習会に来る人たちはさまざまで、10kmレースにチャレンジ!という方もいれば、ウルトラマラソンのために来ているとか、主軸はトレランですという方も。
コーチ陣も専門やバックボーンは様々。

コーチ陣や周囲の人たちから学んだことや、アスリートフードマイスター講座で改めて感じたことなど、ちょっとまとめてみました。


なぜ捕食が必要なのか

マラソンは、長い時間動き続けるスポーツ。超エリートアスリートではない限り、3時間〜6時間くらい動き続けることになります。
動くために必要なのはエネルギー。車で言えばガソリン。人間の場合は炭水化物が手っ取り早いです。

私はカロリー計算は面倒でやらないタイプなのですが、先日アスリートフードマイスター有資格者の講座に行き、そこで久しぶりにカロリー計算をしました。
今まではGarminの消費カロリーをぼーっと見ていただけですが、改めて計算してみて色々気づきがありました。

消費カロリーの出し方

消費カロリーは、下記計算で求められます。

METs × 時間 (h)× 体重(kg) = エネルギー消費量(kcal)

METsがキロ/分とか時速で書かれていないんですよね。
そこで、METs表からめぼしいランニング関連を抜き出し、60分走った場合の速度を計算してみました。

METs  例
6.0   ゆっくりとしたジョギング
7.0   ジョギング(←って、どれぐらいの速度???)
8.3   ランニング(134m/分)8.04km/時
9.0   ランニング(139m/分)8.34km/時
9.8   ランニング(161m/分)9.66km/時
11.0   ランニング(188m/分)11.28km/時

キロ6分(時速10km)くらいのランナーだと、9.8METsと11.0METsの間をとって10.4METsというところでしょうか。
計算しやすくするために、10METsと考えます。

体重50kgだとすると、

10(METs) ×1 (h)× 50(kg) = 500(kcal)

です。

15kmぐらいまでは補食とらないという人が多いと思いますが、15kmということは1.5時間。この時点で750kcal消費している。
ツナマヨおにぎり1個が243kcalくらいなので、3個分以上消費していることになります。
ひー。

レース中におにぎり3つ食べるのは現実的ではありません。
しかも、食べてもすぐにエネルギーにはなりません。
なので、ジェルなどに頼ることになる。
一般的なジェルで、120kcal、炭水化物は30gくらいでしょうか。
うーむ、これでは全く足りない感じですね。


脳をだます

あまり補食を摂らないランナーもいます。
「補食少なめの方がかっこいい」とか「タイムが遅くなりそうで」とか、単に「忘れている」とか、理由はさまざま。

改めてコーチに「レース中にどれくらい摂る?」と聞かれ、「15km過ぎと、その後10kmおきに1回ずつくらい」と答えたのですが、それでは消費してるカロリーに対して全然足りていないですね。
そのコーチは、15km以後、6kmおきに摂るそうです。空腹うんぬんより、「脳をだますため」と言っていました。「糖質が足りない」と脳が判断=「命の危険」と思う。危険を回避するために省エネモードにしようとして、脚が動かなくなる・・・35kmくらいで脚が出なくなるのはこれかー。

初フルの時、まさにその状態でした。給水やそれ以外のタイミングで、ストレッチしていましたが、35kmくらいになると、何しても効き目がない。
必殺技を出してるのに全く歯が立たないジ◯ンプ漫画の主人公みたいな感じ。そうかそうか、まず脳をだまさないといけないのね。だますという言い方はアレだけど、安心させてあげないといけないのね。

2023年の京都マラソンはずっと雨で、本当に寒かった。初めてエイドの炭水化物に手を出しました。今となっては絶対食べない、コンビニで5個1パック(以前は6個だったな)で売られているミニクリームパンです。
食べた瞬間、細胞に糖質が染みわたっていく感じがして、文字通り生き返りました。糖質サイコー! クリームパンサイコー!

「人間がもともと持っている体力で走れる距離は30kmが限界なので、フル前の練習で走っていいのは30kmまで」とか、「だからそれ以上走る場合は絶対補給が必要」などと言われます。
あんな寒い日にフルマラソンを走るなんて、身体(脳を含む)には可哀想なことをしました。

次のレースでは、ばっちり補食して、エイドも存分に活用しようと心に決めたのでした。

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