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【読書感想】「教育格差」松岡亮二著

... 教育格差はいつの時代も必ず存在する。
親の経済的•文化的資本のみならず住む場所(地域差)よってもそれは拡大される。

様々な階層や生活環境に置かれる生徒たちが集まる学校で平等に機会を与えるにはどうすればいい?
生徒の出身を理解しその差を正しく認識した上での指導•教育を行うことだ。....

前半は調査•統計のまとめです。後半は数字から見える教育格差にどうメスを入れるか、松岡さんが論じています。


これより先ネタバレ含みます

・教育格差を意識した生徒指導/授業をしている教師がこの世の中にどのくらいいるだろう。
・教育熱心とそうでない親の違いはなんだろう。
・日本の教育格差は他国から見るとどう違うだろう。
・教育格差を無くすにはどのような取り組みが良いのだろう。

これらの点を松岡さんが根拠とともにまとめて下さっています。

感想
解決策として教師を作り出す大学の必須科目として「教育格差」の講義を盛り込むところ、的を得ていて1人頷きながら読み進めました。

私の現職が駐在でドイツに滞在している小学生•中学生•奥様方を対象にした英会話指導です。一般的に見ても”できる”と判断される生徒さんが多くいることは、定期テストや授業の難易度から簡単に推定できます。

この本を読むことで私が日本の教育格差で言うところのどこに位置する生徒さんを指導してるいるのかが明確になりました。
また彼らの総合的な既存能力や情報は、日本で指導していた生徒さんに比べて経験値が高いこともわかりました。

„勘が鋭い“

一言で言うとこれにつきます。
規則性や物事の繋がりから問題を解く力に長けています。

結論
私が今後もこのような生徒さん相手に教師を行うのなら、他の方法で様々な環境に置かれた生徒さんと出会う環境を作るべきです。今後日本にいる学生さんを相手にしたオンライン教師を行う予定です。本書の統計が示す違いが見られるのか、またそこで私にできることは何かを発見できればなと思います。

もしよろしければ皆さんもご一読ください📚

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