見出し画像

歴史画が1位!ランク付がよく分かる「西洋絵画の400年」展

静岡市立美術館で開催中の「西洋絵画の400年」展に行ってきました。

後から知ったのですが、赤い服を着ていくと特典があったり、静岡県立美術館の「カナレット とヴェネツィアの輝き」展との相互特典もあったみたいです。詳しくはこちら↓

私は気づかずにふつーの格好をして、(←もちろん赤色なしの服でした、というか赤い服を持ってないかも)カナレット展も観てきたので、特典があったと知って後から悔しい思いをしました。

展覧会の感想は以下の3つです。
①全体を2章に分け、アカデミックな絵画しか認められなかった時代とそれ以降のもっと人間や個人にフォーカスした近現代の絵画を展示してありました。単純に2分割してくれた展示だったので、これまで学んできた美術史の復習になりました。

②図録がとても良かったです。画家のこと、その絵画のこと両方の解説がどのページにも載っているので、図鑑のようで振り返りがしやすかったです。

③あ、観たことある!という有名な絵、あ、この画家の名前聞いたことある!という有名な画家の絵に出会えるのも楽しかったです。



頭の中を整理できた第1章のジャンルとランク付

第1章は章のタイトルの通りでロマン主義以前の、かしこまったというか、背筋を伸ばさないといけないような、格式高い絵画が展示されています。

山田五郎さんのYou Tube などで、女神が描かれていたらそれはヌードであっても良いと学んだりしていたので、

なんとなく神話や貴族が描かれているとランクは上なのかな〜と思っていました。

ヴァン・ダイクの《ベッドフォード伯爵夫人 アン・カーの肖像》が載っているチラシ

ランクとしては、
1位 歴史画
2位 肖像画
3位 風俗画
4位 風景画
5位 静物画
なんだとか。
確かに、それぞれの役割を考えると納得します。

展示されている静物画を眺めていたら、不意に中学生の頃美術の授業で描いた静物画のことを思い出しました。

何で静物画って描くんだろう?
りんご(しかも偽物が被写体だった)とか、瓶とか布とか描いて、それを観て、何か、楽しいのか?

と思いながら描いていました。
しかも、美術史を学び始めた40代になってからも、静物画の意味がよく分からなかったんです。

チラシより コルネリス・ファン・スペンドンク《花と果物のある静物》

その謎が、解説を読んで解けました。

動かぬ生命、死せる自然=ヴァニタス=メメントモリってことか!

齢40にして納得!

なので、骸骨が描かれている作品を期待して、観て回りましたが今回はそういった作品は展示されていませんでした。

が、とても勉強になりました!

ちなみに、有名なナポレオンの絵や、マリー・アントアネットのお気に入りだった画家、ルジェ・ルブランの絵も展示されており、テンション上がりました!

チラシより ジャック・ルイ・ダヴィッドの工房《サン・ベルナール峠を越えるボナパルト》


引き込まれるのは第2章

やはり、観ていて気持ちがのってくるのは第2章に展示されている絵画なのかなと思いました。

アーティストが、どうしても表現せずにはいられないんだ!表現したいんだ! This is me! 
のような気持ちをより感じることができるのは、ロマン主義以降なのかなぁと思います。

チラシより マリー・ローランサン《二人の女》

マリー・ローランサンにここでも会えたのは嬉しかったです。以前、東京駅近くのアーティゾン美術館で開催された展覧会に行ってから、彼女の絵がとても好きになりました。

周りの影響はとても強かったはずなのに、一貫して自分のスタイルを貫いたところに憧れます。

それから、ユトリロにも久しぶりに会えました。

チラシより モーリス・ユトリロ《モンマルトル、ノルヴァン通り》

以前訪れた、八王子の村内美術館で初めて観たのが印象に残っています。

アルコール中毒の中、よく描いてくれたなぁと。
どうしても、彼は幸せを感じていたのかなと考えてしまいます。

図録良し!

実は、静岡県立美術館へ行った後にこちらの展覧会を訪問したので、スタミナ切れだった私です。

観たいなと思った絵でも先に他の方が観ていたり、何となく背後に人の気配を感じたらすぐに次の絵を観にいくようになっていました。

なので、じっくり堪能するまで観ることができなかった絵も多くあります。

帰りの電車の中で図録を開くと、おお!
なんと親切な図録なんでしょうか!

一枚一枚の絵の作者について、それからその絵の解説がしっかりと載っているではありませんか!

ありがたいお値段の2,000円でした

図録を読んでいて、あぁ〜やっぱりもう一度本物を観たい!
と思ってしまったのが、こちらの↓コローの絵です。

図録より コロー《ユディト》

解説によると、この女性はユディトで、彼女が右手に持っている袋をよく見ると、中にはホロフェルネスの首らしきものが…

もっとちゃんと観てくれば良かった!と後悔先に立たずですね^^;

まとめ

スタミナ切れではありましたが、
とても興味深く、学びにつながった展覧会でした。
有名どころの絵に出会えるのも良かったですね〜

それから、図録にとても感動でした。
noteを書き終えたら、この後も図録を楽しませてもらおうと思っています。

展覧会場を出ると、既に夕日が傾いていました。

そして、お腹が空いていると主張してきます。

駅にあった鎌倉パスタで1,500円くらいでした

エビとたらこのトマトソースを選びました!

ちょっとしょっぱ過ぎるなぁと思いましたが、美味しくいただきました。
ごちそうさまでした!

次はどの展覧会に行こうか、また楽しみです。
またnote書きます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?