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ドイツ冒険記・第30話

今日はマジで大変だった。まさかこんな大変なことになるとは…。新しい家に行くために、午後6時半頃におばあさんの家を出た。自転車で行く。家を出る前にグーグルマップを見たから何とかなるだろうと思った。結局迷った。自転車で行けばそんなに遠くないところなのに1時間半かかった。ぐるぐるぐるぐる同じところを回っていた。

道にいた子供たちに「この通り知ってる?」って聞いたら、「その地域だけ知ってる。あっち行ってとりあえず左だよ」と教えられ、そっちに行く。あれ、なんかやばい。変なところに迷い込んだかも。えっとここアウトバーンじゃん!しかも前から車来るし!超スピードで!めっちゃブーブークラクション鳴らしてるよ!

絶対戻るべきだ!早く戻らないと取り返しのつかないことになる!危ない、死ぬ!猛スピードで車が横を通り過ぎていく!!でも、もしかしたらこの道なのか…?いやいやそれはない!警察とか来る前に引き返してよかった。事故とか起こさずに戻れたぜ…。マジで怖かった。死ぬかと思った…。また誰かを探す。良さげな人。

正直良さげな人を直感的に見つける感覚を僕は持ってる。ナイジェリア人の親子だった。お母さんと子供。信号で待ってるときに後ろから来た。この人だ!聞く。もちろん英語で。ただし僕は英語が話せない。聞くと、その人はヴィープリントに住んでてその道を知ってるって。よしラッキー!その人と一緒に自転車を降りて押して歩く。マジで感謝だよ…。

いろいろ説明してくれた。この通りはここにつながってるとか。めちゃくちゃ優しかった。ナイジェリア人の親子ほんといい人。通りだけじゃなくて家の目の前まで連れてきてくれて…。ホント入り組んでて複雑なところだよ。これからもこういう素敵な出会いがたくさんあればいいな。今日はいろいろあった。

あの親子が親切に道を教えてくれたおかげで、僕は新しい家に来ることができた。こんな親切な人なかなかいないよ、世の中。まだまだ頑張れるよ。本当にありがとう。途中で子供は「疲れたー」って言ってたから、僕のことは適当に案内してバスで家に帰れたのに。いい人すぎる。見ず知らずの人間を最後まで面倒見てくれて。僕は人の優しさを信じるよ。

40日目 使用金

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