『斗起夫』ワークインプログレス座談会④
「劇作家の苦悩〜なにで書いてる?紙?デジタル??〜」
みつはし:自分は完全デジタルで書くんで。メモは一切ほとんど取らない。
全部iPhoneとかMac上で、純正のメモに思ったことを200個以上ためます。書くときに、設定を全部決めて、ツールを全て開く。ここに設定、ここにエピソード、ここに縦書きの本文って感じで、コピペとかして。もしメモが使えなくなったら、もうお手上げ。(笑)もう台本書けなくなっちゃう。
なかじま:わたし大体バラバラかも。最終的には、ワードで打ち込むんですけど、最初はこういうのから(『斗起夫』のタイトルを指す)始まって、スマホだから出てくるニュアンスの文章とか、逆に手書きだから出てくる文章とか、セリフとかがあるから、それを行ったり来たりとかしたり…。
後さっき言ったんですけど、複雑に絡み合った戯曲は書けないから、一方通行でしか書けないから、やりたいときは矢印とか丸とかでかくけど、自分で何やってるかわかんんなくなる。。記録っていうよりは、整理する方にいろんな媒体を使っているかも。
れいな:要素とかはどこに書き留めてるの?
なかじま:あー、(要素は)もう、(頭の中に)ある、かなあ。
れいな:だから、書き出して、整理していく。
なかじま:これについて書こうってわざわざ思うことがなくて。思いついたら書いておくけど、基本的に書き出したりするときは、既にあるものを書き出して、整理することの方があるかもしれない。
さとう:どういうタイプですか?台本を書くときにどういう媒体を使うかっていう。
じんぼ:かなり近いです。スマホの、Appleのメモにいろいろ溜めてあって、ワードにコピペしていくって、かなり近い。
さとう:(みやざわ)やまとさんはどうですか?
みやざわ:僕もデジタルでメモを取っていた時期があったんですけど、デジタルって全然見返さないから、メモを取った意味がなくなっちゃって。検索とかしたらすぐ出てくるから便利なんですけど。今全部紙でメモしていて。「あれこれどこにあったっけなあ」って探しているときに、「ああそういえばこれもいいね!」ってなって見返す頻度が高くなるので、今はもう全部紙で書いて、小説も全部紙で書いて…。
一同:ええー!
みやざわ:文体が違うところ、例えば〈仲間〉っていうのが出てくるところは、ワードで一瞬でバーって打ち込みました。それ以外の地の文がありきなところは全部手書きで書きました。
さとう:すごいっすね
みつはし:書きながら整理していくペースの問題じゃないですか。気分によって出てくる言葉のスピードがあって。その時の自分の整理する気分によって、使い分けられているのは羨ましいです。
みやざわ:だから手間です(笑)全部手書きで書いて、皆に渡すためにWordに打ち込んで。
『斗起夫』ワークインプログレス座談会⑤に続く!最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
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