『斗起夫』ワークインプログレス座談会⑦
「今作『斗起夫』について〜情報過多な今を表したい〜」
みやざわ:少し話が変わっちゃうかもしれませんが、動作とかで思っていること。
例えばNのセリフで「司会者が手をたたいた」というセリフがあるのですが、そういうのはいちいち言わなくてもいいじゃないですか。パンパンと手を実際にたたけばいい。
でも、それがいちいち言葉で発語されて説明されるって、なんかすごく、アイロニーかもしれませんが、今っぽくないですか。見ればわかることも、いちいち説明しないといけない。
例えばコンビニのお菓子で、マシュマロってわざわざ大きく書いてあったりとか、そういうのあるよなって思いながらつくっていました。
みつはし:そうですね。CMの右下とか、動画とか、今は全部テキスト(字幕)がないと読めなくなってきている。
「今作『斗起夫』について〜言われなくてもわかるよ!とツッコミを入れたい〜」
じんぼ:そこはすごいヒントだなと思っていて。叙事的な物しか書けないから、そうなっているというわけではなくて、叙事的なモードにしようとしていて、しかもそれが過剰なんだけど、過剰さが過剰すぎていないというのが、もったいない気がしています。
さっきのパフェの話ではないですけど、全振りするなら過剰な叙事性でもおもしろいのかなと。
なかじま:言われなくてもわかるよという経験。もしかしたら「いや、わかるわかる」と、こちらが突っ込みながら見るとおもしろいのかも。でも、そこで拾い切れてなかったところの描写が出てきたときに「おぉ!」ってなるとか。
たしかに「もう説明しなくても、わかるわかる!」という体験を過剰にやるっているのは想像しました。
みやざわ:めっちゃ…腑に落ちました。(笑)
みつはし:重要なシーンにも見えるし、俯瞰的に入れ子になってスローリーにもなるだろうから、そこが境になってスピードがあがると気持ちいいだろうな。
さとう:すみません、そろそろお時間なので。ちょうど盛り上がってきたところなのですが…。
またこういうお話しできる機会をつくっていきたいと思います。本日はありがとうございました。
一同:ありがとうございました(拍手)
今作『斗起夫』の創作過程について、これからも発信を続けていきます。たくさんの目で、ぺぺぺの会の『斗起夫』を見てもらい、より良い作品にしていこうと思います。
最後の最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
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