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アイドル戦国時代1985年(後半)・新しい波

同時代性を確認しようと、1985年(昭和60年)の主要な女性アイドル曲を発売日順に並べただけのプレイリストを作ってしまい、より詳しい情報を記録したくなったので作った、まったく個人的なメモ。

1985年7月3日発売

『あなたを・もっと・知りたくて』 薬師丸ひろ子

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:武部聡志

同じ1985年に設立「NTT」のCMソング。

7月5日発売

『セーラー服を脱がさないで』 おニャン子クラブ

作詞:秋元康/作曲・編曲:佐藤準

当時のアイドル形態の破壊であり今のアイドル形態の元祖。

7月17日発売

『哀しい予感』 岡田有希子

作詞・作曲:竹内まりや/編曲:松任谷正隆

本当に哀しい予感。

『早春物語』原田知世
作詞:康珍化/作曲:中崎英也/編曲:大村雅朗
入れたかったけど音源がなかった。

7月20日発売

『好きと言いなさい』 本田美奈子

作詞:売野雅勇/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀

本当は本田美奈子も全部記録したい(無理だけど)

7月25日発売

『魔女』 小泉今日子

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:中村哲

もはや貫禄。

8月1日発売

『PASSION』 早見優

作詞・作曲:中原めいこ/編曲:新川博

中原めいこ好きなもんで、つい。

8月21日発売

『初戀』 斉藤由貴

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:武部聡志

この辺の斉藤由貴の曲は全部いい。

9月1日発売

『涙の茉莉花LOVE』 河合その子

作詞:T2(後藤次利)/作曲・編曲:後藤次利

実は後藤次利ファンなもので。

9月26日発売

『もう逢えないかもしれない』 菊池桃子

作詞:康珍化 / 作曲:林哲司 / 編曲:林哲司

おニャン子と共に秋元康が作詞から外される。

9月28日発売

『Temptation(誘惑)』 本田美奈子

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:大谷和夫

この辺りの筒美京平みんないい。

10月1日発売

『生意気』 中山美穂

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀

この辺りの筒美京平みんないい。

10月5日発売

『Love Fair』 岡田有希子

作詞・作曲:かしぶち哲郎/編曲:松任谷正隆

ムーンライダーズ!

『うしろゆびさされ組』 うしろゆびさされ組

作詞:秋元康/作曲:後藤次利/編曲:佐藤準

後藤次利好きもので、つい。

10月9日発売

『SOLITUDE』 中森明菜

作詞:湯川れい子/作曲:タケカワユキヒデ/編曲:中村哲

ゴダイゴ!

11月1日発売

『ステキな恋の忘れ方』 薬師丸ひろ子

作詞・作曲:井上陽水/編曲:武部聡志

井上陽水好きなもので、つい。

11月15日発売

『情熱』 斉藤由貴

この辺りの筒美京平みんないい。

11月21日発売

『落葉のクレッシェンド』 河合その子

作詞:秋元康/作曲・編曲:後藤次利

後藤次利好きなもので、つい。

『なんてったってアイドル』 小泉今日子

作詞:秋元康/作曲:筒美京平/編曲:鷺巣詩郎

ギターは北島健二。

『ダンシング・ヒーロー』 荻野目洋子

訳詞:篠原仁志/作曲:A.Kyte / T.Baker/編曲:馬飼野康二

荻野目ちゃんカヴァー曲で大ブレイク。
バブリーダンス?バブル景気はここから1年も後。

12月5日発売

『BE-BOP-HIGHSCHOOL』 中山美穂

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄

この辺りの筒美京平みんないい。

松田聖子の結婚休業、薬師丸ひろ子の角川から独立、そこにおニャン子クラブというメンバーが交代する「枠」アイドルという新しい波が登場し、既存アイドルを押し流していった年。
この70-80年代アイドルブームは、南沙織『17才』(71年6月1日発売)から森高千里のカヴァー『17才』(89年5月25日発売)までの17年11ヶ月(つまり18才になるまでの間)というのが私の定義だが、事実上1985(昭和60)年が「終わりの始まり」という印象。
その象徴が、『なんてったってアイドル』というメタソングと、カヴァー曲『ダンシング・ヒーロー』だと思う。
前者は秋元康が、おニャン子でアイドルをクラスメイトレベルに落としたのと同様、アイドル像を偶像崇拝の対象から生身の人間に引き落とした。
後者は、筒美京平が岩崎宏美や河合奈保子で築いてきた和製ディスコソングを「なんだ、最初からカヴァーでいいんじゃん」と尾藤イサオ『悲しき願い』(64年)時代まで後退させてしまった。伏線は麻倉未稀『ヒーロー』(84年)にあったのだが、後に長山洋子『ヴィーナス』、石井明美『CHA-CHA-CHA』(ともに86年)と洋楽カヴァーダンスミュージックブームへ発展していく。日本という国が、好景気の泡の中で、独自性を見失っていく。
ちなみに、84年10月5日発売アン・ルイス『六本木心中』がブレイクしたのが85年から86年にかけて。ディスコとカラオケの時代。

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