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アイドル戦国時代1974年・さざ波

百恵から聖子-明菜-今日子という80年代アイドルの流れを追ったものだから、山口百恵までの流れを追ってみようと思い立ち、1974年(昭和49年)の主要な女性アイドル曲(?)を発売日順に並べただけのプレイリストを作ってしまい、詳しい情報を記録したくなったので作った、まったく個人的なメモ。正直、主要かどうか、アイドルかどうかも怪しい。筒美京平多め。

1974年1月15日発売

『ときめき』 麻丘めぐみ

詞:千家和也/作曲・編曲:筒美京平

筒美京平もさることながら、この頃の千家和也たくさん仕事してるな。

1月21日発売

『そよ風のくちづけ』 キャンディーズ

作詞:山上路夫/作曲:森田公一/編曲:穂口雄右

スーちゃんセンターの森田公一時代。
ブレイクするのは編曲の穂口雄右が作曲に回ってから。

2月25日発売

『星に願いを』 アグネス・チャン

作詞:安井かずみ/作曲:平尾昌晃/編曲:馬飼野俊一

作詞の安井かずみは、アグネス2作目作曲の加藤和彦の後の奥さん。

『三色すみれ』 桜田淳子

作詞:阿久悠/作曲:中村泰士/編曲:馬飼野康二

桜田淳子に中村泰士作曲が多かったことを初めて知った。

3月1日発売

『春風のいたずら』 山口百恵

作詞:千家和也/作曲:都倉俊一/編曲: 馬飼野俊一

こうやって見ると、この時期馬飼野兄弟の仕事が多いな。

『しあわせの一番星』 浅田美代子

作詞:安井かずみ/作曲・編曲:筒美京平

筒美京平なもので。

4月5日発売

『白い部屋』 麻丘めぐみ

作詞:千家和也/作曲・編曲:筒美京平

そろそろ麻丘めぐみのピークが過ぎた頃。

4月15日発売

『恋のインディアン人形』 リンリン・ランラン

作詞:さいとう大三/作曲・編曲:筒美京平

音源は手持ちCDから。

4月20日発売『ひまわり娘』伊藤咲子もあったけど割愛。
(作詞:阿久悠/作曲:シュキ・レヴィ/編曲:ケン・ギブソン)

4月21日発売

『危い土曜日』 キャンディーズ

作詞:安井かずみ/作曲:森田公一/編曲:竜崎孝路

まだブレイク前。

5月25日発売

『黄色いリボン』 桜田淳子

作詞:阿久悠/作曲・編曲:森田公一

初めて中村泰士以外の曲。

6月1日発売

『ひと夏の経験』 山口百恵

作詞:千家和也/作曲:都倉俊一/編曲:馬飼野康二

最初の大ブレイク曲。以後、安定してトップアイドルを続ける。(意外と1位は少ないけど)

6月10日発売

『ポケットいっぱいの秘密』 アグネス・チャン

作詞:松本隆/作曲:穂口雄右/編曲:東海林修・キャラメルママ

松本隆歌謡曲作詞家デビュー。編曲は荒井由実をプロデュースしたキャラメルママ。
ここが松田聖子の源流。音楽史上最重要曲の一つ。

8月25日発売

『花占い』 桜田淳子

作詞:(原案:簑島若代)阿久悠/作曲:中村泰士/編曲:あかのたちお

知らなかったけど、作詞(原案)は公募だとか。「明星」の企画らしい。

9月1日発売

『ちっぽけな感傷』 山口百恵

作詞:千家和也/作曲・編曲:馬飼野康二

これも作詞(原案)は「明星」で公募したんだって。

『なみだの季節』 キャンディーズ

作詞:千家和也/作曲・編曲:穂口雄右

スーちゃん最後のセンター曲。作曲は穂口雄右に交代。

9月10日発売

『悲しみのシーズン』 麻丘めぐみ

作詞:千家和也/作曲:筒美京平/編曲:あかのたちお

これで麻丘めぐみの筒美京平物はひとまず終了。

10月5日発売

『ある事情』 小林麻美

作詞:安井かずみ/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄

たぶん売れてないと思うけど、筒美京平なもので。
ここで80年代アイドル曲の編曲を席巻する萩田光雄が登場。萩田光雄はこの翌年「シクラメンのかほり」の編曲をするんだ。

11月1日発売

『雨だれ』 太田裕美

作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:萩田光雄

太田裕美デビュー。アイドルかどうかの問題はあるが、松本隆・筒美京平の重要なポイントなので。

12月5日発売

『はじめての出来事』 桜田淳子

作詞:阿久悠/作曲:森田公一/編曲:竜崎孝路

桜田淳子初の(そして唯一の)1位曲らしい。

12月10日発売

『冬の色』 山口百恵

作詞:千家和也/作曲:都倉俊一/編曲:馬飼野康二

主演映画「伊豆の踊り子」の主題歌だったんだって。

タイトルにも掲げたが、小波さざなみの年だったと思う。
後に名を馳せる松本隆や萩田光雄、キャラメルママとして細野晴臣や松任谷正隆の名前が少しずつ出始めた年。
ちなみにキャラメルママのギター鈴木茂、ドラム林立夫は80年代を代表するスタジオミュージシャン。

言うまでもないけど(でも言いたいから書きますが)、ここに名を挙げた松本隆、細野晴臣、鈴木茂と大瀧詠一が結成していたバンドが「はっぴいえんど」。
レコード(アルバム)デビューは1970年。「日本語ロックの先駆け」と言われますが、決して売れたわけじゃない。彼らの先進的な音楽がやっとお茶の間にまで届くのは、デビューから10年後、松田聖子を手掛けてからのこと。
その種が、この年に蒔かれていた。

1975年(昭和50年)へ続く・・・

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