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IT×教育、のお仕事。-あなたの原点は何ですか-

現在、一時帰国中に、期間限定でIT企業の新人研修のお仕事をさせていただいています。

そのお仕事での気づきを記録している「IT×教育、のお仕事。」シリーズの記事を、引き続き更新します。

過去の記事はこちらからどうぞ。

▷▷ 「久々の日本でのお仕事」編 / 「私とプログラミング」



さて、もう1週間程前になりますが、午前の講義が始まる前のワンクッションとして、私が担当している受講生に、こんな質問を投げかけてみました。

「IT業界への志望動機は何ですか?」と。


いきなり受講生に聞いていくのは、心の準備ができていなくて無茶ぶりすぎるかな、と思い、まずは私から話を始めました。

その後、当時担当していた7人の受講生に、話し終わった方が次の方を指名する流れで、次々とお話していただきました。


私が志望動機としてまず話したことは「ものづくりに興味があった」こと。そして「ITはものづくりのハードルが比較的低い」こと。

以前のnoteにもこんなことを書いた気がするし、実際に私が就活をしていてIT業界の面接を受けたとき、話の出だしに使っていたものです。

このことをベースに、自分がIT業界で働いて良かったことを肉付けしながら話して、受講生にバトンタッチしました。



中には何だか面接みたいで緊張しますね、なんて笑いながら話してくださる受講生や、すごく熱心に想いを語ってくださる受講生がいて、受講生の本音を垣間見ることができました。

志望動機には、ポジティブな理由もあれば、正直、ネガティブな理由もあります。しかし、ネガティブの裏返しはポジティブです。みなさん、興味深いことをお話してくださり、私が1番楽しんでいたかもしれません。笑

そんな志望動機の一部と私のコメントを紹介します。


「営業ができる気がしなかったので、得意である黙々と作業をすることができるような環境がいいと思いました。」

「表舞台に出るのが得意ではないことに気づいたので、裏側で支える側にまわりたいと思いました。」

というものに対して、意外といろんな人と話しながら仕事をしていくよ、お客様先に行って対等に話す機会もあるよ、とコメントをしてみたり。


「親会社に興味があったけど、そちらには通らなかったので、関わりが持てるIT側に来ました。」

というものに対して、ユーザーさん側(親会社)に常駐する機会があるかもしれないよ、とコメントをしてみたり(私も実はIT業界ばかり受けていたわけではなかったことを思い出しました)。


「AIが発展していっても、それを作るのがそもそも人間なので、IT業界はなくならないのでは、一生仕事があるのでは、と思いました。」

「ITスキルは一生モノで、勉強するとスキルが身に着くと思いました。」

というものに対して、確かにそうかもしれないですね(私の就活していた時はまだAIという言葉はメジャーではなかった、時代の流れ…!)、向上心や探求心を持ち続けることって大切ですよね、とコメントをしてみたり。


他にも出てきましたが、何よりも私の話に共感してくださる方が続出して、「ものづくりに興味があった」と挙げてくださる方が多かったです。

この日のある受講生の日報を読んでいたときに、「グループの多くの方の共通点に"ものづくりへの関心"が挙がっていたことが嬉しくなりました。」といったようなことが書かれていて、私のように、まずはここに行きつく方も多いのでは、と気づきがありました。


受講生が大学で学習していた分野は、全員が情報系なわけではなく、中には文系の受講生も半数程いて、「今まで学んできたことが活かせるから」と話してくださった方は、ほんのわずかでした。

そんな中でも「ものづくりに興味があった」と話す受講生が多かったことが、日報に書いてくださった受講生同様に、私も嬉しくなりました(決して私が最初に圧をかけたわけではないです笑)。



この話を通して私が伝えたかったことは、現在の会社を選んで入社したことについて、誰しも、しっかりと「想い」があるということ。自分の「判断軸」があって、今の選択をしているということ。

これから、さらにいろんなことを経験していくことになるけれども、「その想いや軸を忘れないで大切にしていってほしい」ということです。


この話をした時の状況を説明すると、全体的に受講生の学習内容の理解スピードが遅くなり、少し学習内容が難しいと感じている方がいる中、次の日は確認テスト(各会社の人事部に報告あり)を控え、精神的に疲れてきている方がいるのでは、という状況でした。

講義が終われば復習を行い、プログラミング(Java)の勉強漬けの毎日になっていて、何でこんなに勉強をしているんだろう、と辛くなってしまうのもおかしくはない、と思いました。

そんな時だからこそ、何か自分の立ち返ることができるもの、「原点」に戻ることができると、このしんどくなってしまうような状況や、今後同じような状況が来たときに、乗り越えることができるのでは、モチベーションを保つことができるのでは、ということを伝えました。


グループのメンバー全員が興味を持って話したり聞いたりできるのでは、と思い、テーマは「IT業界への志望動機」を選びましたが、「原点」を考えることができるのであれば、違うテーマでも良かったかもしれません。

今回、この場で自分の想いを全て伝えきれなかった方も、自分の想いをしっかりと持っていて、大切にしていけるのであればそれでいいのかな、と思います。

人に発表をする形で、言葉にして誰かに伝えること、そして同じ業界でこれから働く同年代の仲間の言葉を聞くことで、それぞれの受講生に新たな気づきがあればな、と思いました。


そしてこの日の終わりに、日報の受講生の感想欄を読んでいると、一部の受講生から反応があって、やってよかったなと、とても嬉しくなりました。

私の言葉で、何か刺さる方もいれば刺さらない方もいると思いますが、引き続き受講生に向けて、必要かもしれないタイミングで、私なりに何かしらのメッセージを伝えていくことができればな、と思っています。



原点、受講生に話しておきながら、私が1番立ち返らなければならないかもしれないんですけどね。笑

この期間限定のお仕事の終わりが見えてきているので、これからのこと、引き続きしっかりと考えていきたいな、と思います。

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