ピープルフライドストーリー (39) 似ているもの…(エッセイ⑬)


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………………………第39回
(エッセイ)

       似ているもの…

            by 三毛乱

 似ているもの…というか、雰囲気が似ているものを、ちょっとだけ述べてみたい。
 まず、音楽。
 Vaundyの曲に似ている曲があるとかいう、そんな新しい事なのではなく、古い曲の話です。で、あくまで個人的な感覚で、音楽理論とかコードとかよく分からない身でありながら、ともかく何か似ているなぁと思うのはプロコル・ハルム「青い影」と、つのだ☆ひろ「メリージェーン」です。どこが似ているか解説出来ない。スージー鈴木氏あたりに解説してもらいたい。マキタスポーツとの『カセットテープミュージック』ですでに解説しているかもしれないが…。(ユーミンがかつてプロコル・ハルムに遭いに行ったというのを今年知ってへ~と思った……)(つのだ☆ひろの曲は北欧ノルウェーだったかでも人気があって何回か歌いに行った経験があるとの事…)
 さて、次は小説と映画。
 小説は星新一の一遍。星新一は今年になって、ちゃんと(?)読んでみると、いかに多くのものを読んでこなかったかと気づかされたが、その中で「すばらしい食事」(文庫本「ボンボンと悪魔」の一遍)がある。驚いた。こんな一遍があったとは…。22ページ程で、内容は夫婦が互いに食事で相手を殺そうとする中で、いろいろな闖入者が入って来るというストーリー。好みとしては「ボッコちゃん」よりずっと好きである。そして映画の方は、図書館にあった「ワンダとダイヤと優しい奴ら」で、何十年ぶりかで再視聴した時に、似ているなぁと思った。どちらも犯罪ドタバタ・犯罪コメディと言えるのが共通している…。映画の方がよりハッキリと笑わせようとしている。星新一は笑わせる気はなかったかもだが、かなりなコメディな舞台を思わせる。時間に余裕ある人は見比べていただきたいものです。
 次も小説と映画で、小説はジョーン・エイキン「上の階が怖い女の子」(「ルビーが詰まった脚」の一遍)と映画はロベールブレッソン「少女ムシェット」である。これはラストの場面から受ける印象がちょっと似ているのだが、これは上手く説明出来なくて、なかなか心もとない感じがある…。厳かな峻厳なる神秘的なアンハッピーエンドであるのが共通しているけれど…。キリスト教的なアンハッピーさなのだろうが、どちらもラストを良く理解出来るかと問われれば、どちらも良く理解出来ないのだが…、どちらも印象深く面白いものだった。うーん、うまく説明出来なくて心もとない…。今年(初見の)この作家のこの一遍の小説を読んでみて、何十年ぶりかに映画の(厳粛な…?)ラストシーンを想起したのは間違いないので一応似ている…という事にしておきます。(ブレッソンの瞠目するべき他の映画に関していろいろ述べたいのがあるけど…、今年別監督によるロバを主人公にした映画が公開されるが、元祖ロバ映画(?)として、ブレッソンの「バルタザールどこへ行く」がある事ぐらいをここでは述べておきたい……)
 以上、個人的感想でのちょっと似ているものの記述でした。

               終 
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【コメント………………関係ないけどテレビドラマで今「最高の教師1年後、私は生徒に■された」が1番気になる。あと「トリリオンゲーム」は見ていて気持ちいい。】
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