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「コメディ純文学」を名乗り始めた短編集

「そうか、自分はしょうもない小説を書くのが好きなんだ!」

作者がそれに気づいてしまった、ある意味記念すべきドーナッツ本です。
しょうもない設定が好きな人にはぜひ手に取っていただきたい。

余談ですが、作者のどーなっつさん。
わりと知的な人なんですが、しょうもない小説を書き始めてから何かが開花してしまった気がします。

※作者は「いのうえ どーなっつ さとし」で、ナカノヒトリではありません。



◆作品概要

「ドーナッツの無い短編集」2022年発行 A6/本編35p

【ざっくり紹介】
ドーナッツ小説2作目。
2作目にしてドーナッツが不在の短編小説集。
バカバカしかったり、ほっこりできたりする楽しい一冊。

僕は、圧倒されて見ているだけだった。
父は、踊っていた。
夏休みの宿題の選挙ポスターを書くために、父に連れられ市議会選挙の活動を見に行く。そこに現れたのは、象とダンサーと産業革命?!(社会見学 in 市議会選)

「ポン酢を買ってきてね。間違えないでね。ポン酢だからね」
彼女の誕生日プレゼントを買いに行った俺は、リクエスト通りのものを手に入れることができるのか?(緑色、もしくは)

一つ目は歌声喫茶「サブ」と、サブスク五七五「ISSA-YA」。
二つ目はタンゴバー「タンゴニスタ」と、占い師「インターネットの母 うらにゃん」。
歴史ある町の商店街を復活させるべく、新たな施策を導入する。商店街と若手起業家たちのマッチング、その結果とは。(八宮市地域振興課ふるさと蘇生復活係)


◆これってどんな本?

タイトルにあるとおり、この本はドーナッツがまったく出てきません。
収録作は、Twitter上のネットプリントイベント「ペーパーウェル(テーマ:緑)」とナカノヒトリとやっていた「短編を書きまくろうぜ週間」に書いたものの中から選出しています。

この「短編を書きまくろうぜ週間」とは、毎日くじを引いてテーマを決め、その日の夜に書きあがった短編をふたりで交換するという強化週間のこと。
この時に書いた作の中から、選りすぐった3作を収録しています。

3冊目となる「ドーナッツも出てくる短編集」はしょうもない話オンリーになっているので、そこまで振り切りたくないな~という方にはちょうどいい一冊になっていると思います。

バカバカしい話あり、恋人たちのほっこり話ありと攻守バランスの取れた一冊です。


◆おわりに

イベントに持っていくなら、2024年5月19日の文学フリマ東京かな?

通販は今のところ自家通販(BOOTH)のみ。
・通販価格 350円


どうぞよしなに~。

こんなところまで見てくださり、ありがとうございます。サポートは印刷費とイベント活動費として活用させていただいています。