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Vol.85:やんばる大湿帯の「オオカミ家族」

「虹乃龍ミサキ」「維新ショウ」の企画で、やんばるの森の奥にある「大湿帯」にて梅狩りワークショップに「青神馬マキコ」と参加した。

初めて行く「大湿帯」。やんばるの森の奥深さに驚いた。ここは10万坪に及ぶ湿地帯で、古くからこの地域には開発の動きがあったようだが、停滞したような話がある。ここに取り残されたように暮らす10世帯程度の人々。沖縄で最後に電気が通った村として伝説になっている。

今回のイベントは管理者のいない梅並木を維持するため、梅狩りをしながら皆でキャンプご飯を食べ、大湿帯の自然観察を行うというもの。10数人が集まってきていた。「御遍路ディーゴ」も手伝っており、彼とミサキが作る究極の「しおむすび」も頂いた。

梅の木を揺らして、下に引いたシートで受け止める。脚立や梯子を用意するが、壊れかけの世代はおぼつかない。

率先して脚立に登る透明感のある女性とその子供達に目が入った。「狼母神ユカ」であった。
子供達と私の相性が良かったようで、子供と対等に相手する私の姿がウケたようで、皆を和ませる事ができた。

彼女達家族は、この大湿帯で暮らすわずか10世帯もないくらいの家族の1つで、もう、自然と共に暮らす究極の家族のようであった。村で最年少の家族。夫婦と子供4人で移住してきた。いや、ここで産んだ子供達になるだろうか。素っ裸で森を駆け回る1番下の子供。「おおかみ子供の雨と雪」の実写版のようであった。

その家族の事が妙に気になり、後日、「狼母神ユカ」になんとか連絡をとり、遊びに行かせてもらった。

大湿帯を散歩しましょうと、犬と子供達を連れて、地域内をぐるぐると案内してくれて、村人達にも色々紹介してくれた。「藍染工房の御夫婦」「カフェシャクシマール」の主「宇宙蜜蜂トモ」「竹細工作家の女子」などに出会う。
時間が止まったようなひと時を過ごさせて頂いた。

1番下の子は、相変わらず真っ裸で藪の中にも平気で入り、無邪気に遊ぶ。食べられる野草や果実を把握しており、ボリボリと食べる。
地球と共に暮らすってこんな感じなんだと思った。

先日、久しぶりに友人を連れて訪問したが、気持ちよく歓迎してくれた。
地域皆でもちつきをし、助け合い、共同で子育てをし。
失われつつあるコミュニティがしっかりと息づいている。

「しんちゃん」と家族の一員のように迎え入れてくれたのが嬉しくて堪らなかった。

続く。

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