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綺麗になったはずなのに、なぜかモヤモヤ‥ お掃除の商品アイデアを考えてみる

こんにちは、ぺんきち@Blabo!です。

共創コミュニティサイト「Blabo!」に投稿されたユーザーボイスから、インサイトや商品開発のヒントを探っていく『Blabo!コラム』。今回のテーマは「お掃除」についてです。

◆「お掃除」のインサイトを発見し、商品アイデアを考えてみよう

皆さんは「お掃除」は好きですか? 綺麗になるのが楽しくて好きだという方から、とにかく面倒で嫌だという方まで様々だと思います。ロボット掃除機の普及などもあって、お掃除の方法も形も以前とは大きく変わっていると思いますが、それでもお掃除のすべてから人間の手が解放されたわけではありませんし、また解放されることも当分なさそうですよね‥。

そこで今回は、次のようなお題を通じて、お掃除に関するモヤモヤをユーザー(※1)から大募集しました。

今回は、ここからお掃除のインサイトを発見し、何かの新しい商品開発アイデアにつなげていけるか考えていきたいと思います。

ところで、読者の方から「このコラム中の商品やサービスのアイデアは誰が考えているのか?」というご質問をいただきました。この場を借りてお答えしますと、『ぺんきち』を含めて数人のBlabo!インサイトリサーチャーで、ワイワイ言いながらアイデアを出しあっています。

「ユーザーボイスからインサイトを導き出し、そこから具体的なアイデアを検討」という手順は、普段Blabo!にて行っているアイデア創発支援などのプロジェクトと同じ方法です。そのため、必ずしもユーザーボイスがそのままアイデアに活かされるとは限りませんが、アイデア発想やコンセプト開発を拙速に行わずに、しっかりとインサイトに基づいて行うことにこそ価値があると考え、このようなプロセスを踏むようにしています。

◆「お掃除のためのお掃除」というモヤモヤ‥

ではここから、いつものように具体的なユーザーボイスをご紹介していきます。まず、いくつかご紹介するのは、「掃除機などの掃除用具のお手入れ」に関するモヤモヤです。綺麗にするための掃除用具が汚いと効果がない、でもそれを綺麗にするのは余計な手間に感じる・・・といったものです。

掃除機の先端の回転する部分(ブラシ?)をこまめに掃除しないと、すぐに髪の毛が絡みついて回らなくなってしまいます。。。
お掃除ロボットを購入してみたけれど、家具や椅子の足元、部屋の角は全く綺麗にならない。もうモップでやった方が静かでいいと思ったけれど、モップのホコリを掃除機で吸い、又その掃除機に溜まったゴミを捨てるのはいいが、フィルター掃除が大変。掃除具を掃除しなんて二度手間、三度手間
洗濯機の糸くずフィルターを何日かに一回掃除する。何でたまるのかな?それと、洗濯槽クリーナーで毎月一回掃除するけれど汚れが浮く。洗濯するのにその機械が汚いと意味がない。掃除キリがない

また、似たような視点で、前準備として「片づけ」をしなくてはならないのが面倒くさいというユーザーボイスもいくつか見られました。

掃除機ロボットを走らせるために物をどかさないといけないといった、掃除をするためにやる作業が憂鬱です。まあ、「断捨離せよ」という話なのですが、子供がいると片付けた端から物が溢れます
掃除の前に、散らかったものを片付けたり、拭き掃除のために上の物をどかしたりしているとそれだけで時間取られるので終わらない。物を減らせばという理屈はわかるけどなかなか難しい

「掃除用具のお手入れ」と「前準備の片づけ」、この両者には「掃除のための掃除」という共通項があると言えますね。掃除はできるだけ簡単に済ませたいのに、掃除以前のことに時間や手間が取られたりして、思い通りに行かない‥そんなモヤモヤが伝わってきます。

◆お掃除には「終わり」がない・・・

もう一つ、ユーザーボイスの中で目立ったのは、お掃除には「終わり」がないというものでした。やや抽象的な言い方をしましたが、その中には次の2つの要素が含まれていると言えそうです。
①いくら綺麗にしても、またすぐに汚れる
②ホコリや汚れが気になり始めると、キリがなくなる

1つ目の「いくら綺麗にしても、またすぐに汚れる」は読んで字のごとく、下記のようなユーザーボイスにて語られるものです。

掃除してもしても又出現するホコリ、チリ等。こいつらは一体なんなんだ?エイリアンか?
<窓について>せっかく綺麗になったと思ったのに…西日が当たって拭き残しだらけ
1日経過しただけですぐにホコリがつきます。テーブル、家具、家電、棚などなど。サッと一拭きするだけで1ヶ月くらいホコリがつかないようなシートがあればいいなぁ、、、と、つくづく思います

また、2つ目の「ホコリや汚れが気になり始めると、キリがなくなってしまう」は、汚れやホコリに対する人の感じ方とも関係がありそうです。感じ方が家族内でも違っていることが原因となって、余計にモヤモヤしている人もいるようですね。。

出かける直前に汚れているところや、ホコリがたまっている場所を見つけてしまい、早く出なくちゃと思いつつ、後回しにしたくないという葛藤と闘う時に、ものすごくモヤモヤしてしまいます・・・
洗面所の床や洗面器に落ちている髪の毛が気になります。私は利用後に粘着式クリーナー(いわゆるコロコロ)を使うが、家族は気にならないらしく放置するため、モヤモヤがたまる一方です。。
隅々まで綺麗にするけれど、人によって目につくところは違うので、家族で分担して掃除をしても、自分が気になるところは綺麗になっていないので結局自分が掃除するはめに

お掃除したそばからホコリが目に付いてキリがなく感じることに対しては、「気持ちの持ちよう」も関係するかもしれません。ただ、その一言で片づけてはアイデアに繋がらないので、ここは別の視点を持ち込むことにします。具体的には「お掃除した成果が実感できることで、キリのなさに自分で線引きできるようにする」ことを意識して、この先のアイデアを考えていきたいと思います。

◆ユーザーボイスから見えてくるお掃除のインサイトは?

これまでのユーザーボイスから下図のような構造が浮かび上がってきました。中段の青色の文章がインサイト、下段の茶色の文章がそこから得られたアイデアの種と言える要素になります。

図1

これを踏まえて、ここからは私たち(Blabo!のインサイトリサーチャー)が考えたいくつかの商品アイデアをご紹介したいと思います。上の図の通り「お掃除のためのお掃除の手間の軽減」と「お掃除した実感を得られるインセンティブの提供」がそのポイントとなります。

◆モヤモヤを解消できる? いくつかのアイデアをご紹介

【アイデア1】自分自身を自動でお掃除してくれる掃除機
まずは単純な発想から。エアコンや洗濯機にはフィルターを自分自身で洗浄してくれる商品が既にありますが、掃除機でも同じようなことができたら‥というアイデアです。フィルターに加えて、ヘッドのブラシ部分、ゴミ捨てカップなど、自動で掃除してくれたらありがたいと思える個所はいくつかありますよね。掃除機メーカーの皆さん、いかがなものでしょうか‥。

【アイデア2】掃除用品の汚れは溶かして解決?
2つ目は少し手のこんだアイデアになります。ユーザーボイスで挙げられていた「掃除機のヘッドブラシ部分」や「洗濯機のフィルター」といったパーツに対して、絡みついた髪の毛やホコリを、パイプクリーナーのような強力な薬剤を使って溶かすという発想です。汚れや薬剤に手を触れずに処理できないかと考えた結果、下の図のようなアイデアになりました。

図2

絵に起こしてみると意外に大したことないですね‥。また、いま家庭にあるものでも何とか作れそうな気もします‥。現実的な商品化にあたっては、大きさや形状のデザイン、洗浄するパーツが薬剤に耐えるものである必要、といった検討材料が残りますが、「掃除用品(パーツ)の髪の毛やホコリを、手を触れることなく取り除く」という目的自体は満たせるアイデアになっているのではないかと思います。

◆「綺麗になる」以外のお掃除のインセンティブって?

このあとの第3、第4のアイデアは「お掃除をした実感を得られるインセンティブ」に関するものです。インセンティブと言っても誰かがお金やポイントをくれる仕組みは現実的でないので、「楽しさ」や「情報」といったものがインセンティブとなるよう考えてみました。

◆アイデア3:ロボット掃除機がモチベーションを高めてくれる
ロボット掃除機がこの世に登場した当初は、まるでペットのように愛着を持つ人もいたと思いますが、最近ではすっかり一般化して、そういった愛着を持つ人も少なくなったことでしょう。
このアイデアは「ロボット掃除機にもう一度、愛を‥」ではありませんが、ロボット掃除機とのコミュニケーションを通じてお掃除の成果を感じられるようにすることで、お掃除の頻度を増やしたり、掃除前のちょっとした片づけなどのモチベーションを高めることを狙ったアイデアとなります。

図3

このアイデアのポイントは、インセンティブの内容をユーザー自身が選べるようにしていることです。AIの活用などにより、そういった仕掛けも比較的容易になっているのではないでしょうか。

◆アイデア4:絵や文字が浮き出るお掃除シート
お掃除インセンティブについてはもう一つ、絵や文字が浮き出るお掃除シート(ウェットティッシュなどでも)というアイデアも考えてみました。
仕掛けは単純で、お掃除シートに薬剤のない部分(お掃除効果のない部分)があり、お掃除をすると薬剤のある部分が黒くなり、薬剤のない部分が絵や文字で浮かび上がるというものです。本当に単純な仕掛けですが、子どもがすすんで掃除するようになるといった効果も期待できるかもしれません!

また、お掃除シートに関しては「10枚使うと部屋中が香りで満たされるお掃除シート」など、いろいろなアイデアが出てきました。何を「楽しい」「嬉しい」と思うかによって、こういった発想はいくらでも広がりそうですね。

◆おわりに

今回は、お掃除に関するモヤモヤを取り上げました。「お掃除のために余計な手間が発生することや、成果の見えにくさにモヤモヤする」というインサイトが浮かび上がったお陰で、具体的なアイデア発想につながっていったことがこのコラムで伝わっていたら幸いです。

「Blabo!」では常に様々なテーマのお題を公開しており、ユーザーボイスの募集だけでなく、ユーザーとの対話を通じたアイデア創発支援などのプロジェクトを行っています。ユーザーとして声を届けたい方も、プロジェクトに関心をお持ちいただいた方も、どうぞお気軽にアクセスしてくださいね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※本コラムで紹介したユーザーボイスは、できるだけそのままご紹介していますが、一部で抜粋や文言修正などを行っています。また、これらの著作権はすべて株式会社Blaboに帰属します
※今回のお題に対するユーザーボイスは下記のサイトにて見ることができます
https://bla.bo/boards/1383
※1)ユーザー:Blabo!に登録している生活者の皆様

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プランナーとリサーチャーの二刀流。国内有数の調査会社やデータマーケ会社を経て、現在は共創プラットフォーム「Blabo!」のインサイトリサーチャーを務めながらリサーチデザイナー稼業も。エライ人の許可を得てBlabo!ユーザーボイスからのコラム執筆中。https://bla.bo/