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外出できない今日この頃… 増えた「おうち時間」をもっと楽しい時間にするには?

こんにちは、ぺんきち@Blabo!です。

共創コミュニティサイト「Blabo!」に投稿されたユーザーボイスから、インサイトや商品開発のヒントを探っていく『Blabo!コラム』。今回は昨今の自宅待機要請に伴って、多くの人にとって増えたであろう「おうち時間の過ごし方」をテーマとして取り上げます!

新型コロナウイルス感染拡大防止のために自宅待機が呼びかけられて久しいですが、なかなか収束の兆しが見通せない状況が続いていますね。いまはこの状況を一日でも早く乗り越えられるよう、自宅待機やソーシャルディスタンスの維持など、それぞれができることをしっかりやることが大事…みんなで団結してこの難局を克服していきましょう!

◆予期せず増えることになった「おうち時間」

さて、この度の自宅待機要請などによって、以前よりも「家で過ごす時間が増えた」という方はかなり多いでしょう。外出できず悶々と我慢している人、逆にこの状況を割り切っている人、きっといろいろだと思います。

そこで今回は、次のようなお題で、予期せず増えることになったこの「おうち時間」をもっと楽しくするアイデアを募集しました。

このお題を公開したのは4月10日で、一部地域に緊急事態宣言が出されてから3日後にあたります。とはいえ、外出の自粛やテレワークの推進、学校の休校措置などは2~3月から始まっていたので、このお題公開時点でも、Blabo!ユーザー(※1)の皆さんは、それぞれなりの「おうち時間の過ごし方」を既に見つけておられたようです。

ここからは、いくつかの具体的なユーザーボイスをご紹介しながら、皆さんがどんな思いでこの時期を過ごしているのかについても読み取っていきたいと思います。

◆楽しい日々を思い浮かべて、いまはじっと我慢…

はじめにご紹介するのは、外に出られない日々をいまはじっと我慢している…という様子が垣間見えるユーザーボイスです。

見たい映画や行きたい施設、お友だちと作りたい料理のレシピなどをメモしています。余裕があれば、予算・必要なもの・当日のスケジュール・営業時間やアクセスなども調べておくと、現実感が出てきて楽しくなってきます
一日中家にいるのは大変なものです。こんなときは、観光に行きたかった場所の写真や観光案内などを見て、観光した気分になりましょう

今回の新型コロナウイルス禍がなかったらしたかったこと、過ぎ去ったらやりたいことに思いを馳せることは、誰しも少なからずありますよね。それまで「普通の日々」を送れていたことがこんなにも有難いことだったのか、と思わずにはいられません。

◆家の中で、上手に気分の切り替え

いまはテレビをつけても、インターネットにアクセスしても、新型コロナウイルス関連の話題ばかり…。外出できないことも相まって疲れを感じたり、ストレスが溜まってしまうこともあるかもしれません。こういう時は気持ちの切り替えが必要になってきますが、それをいかに家の中で上手に行えるか、重要なポイントといえそうです。

外出できない子供達に、外の空気を吸ってもらったり気分を変えてもらおうと、ベランダにテントを出してランチしてます。紙コップ、紙皿は100均の可愛い柄のもので気分も違うし、片付けも簡単でいいです
以前なら私はGWに断捨離を決行していました。今年は、子供達の長い春休み&休校(GW明けまで)ですので、子供達の部屋、リビングの不要な物を断捨離&売りに行き、収納スペースを確保し見直して過ごしています。ノスタルジックな気分にもなりますが、心を鬼にして捨てます
昔のアルバムや過去に買った本、おもちゃなど家にある物を見返し、普段気にしていない物を敢えて活用して、家に居ながら当時の思い出に浸り楽しむのも良いかなと思います
家の掃除を家族で楽しむ。整理整頓しながらあれこれあまりお金をかけずに棚の場所を替えたりタペストリーやのれんなどをかえて部屋の模様替えを楽しむ。身体を動かすのでストレス解消になるし終わった後も新鮮な気分になれる

子どもなど家族と過ごす時間も必然的に増えていると思いますが、その過ごし方を工夫したり目新しいことに取り組む、というのもここに含まれてきそうですね。

◆自分のための時間として積極活用

続いてご紹介するユーザーボイスは、新しい趣味を始めたり、これまで時間がなくてあまりできなかった物事にトライする…そういった気持ちや行動が現れたものです。予期せず生まれたおうち時間を、いっそ自分のための時間として有効活用するという発想の転換の結果とも言えそうです。

これまでは手早く簡単な料理が多かったけど、家族も家にいる時は、一緒にお好み焼きを作ったり、煮込み30分以上など時間をかけた料理を作ったりしています
若いときは、少ない時間の中でも手芸をやっていたのですが、時とともにノータッチに。ボケ対策にもなる手先の作業、この機会に再開してみようと考えています。まずはキットを購入してみようかな。出来上がったら達成感も得られますね!
COVID-19の災難に耐えるための歌としてGeorge Harrisonの「Here comes the sun」を選択。ギターワークが自分の技量ではちょっと難しいんですが、外出控えで在宅時間が長くなったので、猛練習中。こういう挑戦、普段ならしなかったと思う
パンを焼きました!米粉パンとロールパン。不謹慎ながらも、こういうときこそ単純作業、手を動かして時間がかかって、実際に結果が目に見えるものにパニックやヒステリーをおさえる効果がある、自分で自分の周囲を「コントロールしている感覚」が持てる

最後のユーザーボイスにある「自分で自分の周囲をコントロールしている感覚」というのは実に印象深い言い回しだと感じました。未曽有の危機と言われる昨今においては、大切な感覚と言えるかもしれませんね。

◆収束がなかなか見通せない中でも、できるだけ前向きに過ごしたい

ここまでのユーザーボイスについて、次の図のような構造でいったん整理してみました。

図1

右側には、潜在意識(インサイト)として存在するのではないかと思われる「時間感覚」と「時間・気持ちの余裕」の解釈を加えています。もちろん、1つ1つのユーザーボイスはそういった意識に基づいて書かれたわけではないでしょう。ただ、こういった解釈を加えることで新たに見えてくることもあるものと思います。

この図においては、「上の方が良い」とか「下の方が良い」といった判定めいたものは存在しないと思われます。それぞれの行動には意味があり、誰もが新しいライフスタイルを模索している、その背景にいろいろなレベル感の意識がある、この図はそういうことを表しているのだと、私たち(Blabo!リサーチャー)は考えました。

◆増えた「おうち時間」を狙って、市場も動いている

新型コロナウイルス禍はまだ予断を許さない状況であり、「おうち時間」が長い日々もいつまで続くか見通しが立ちません。であれば、その時間を少しでも有意義な時間として前向きに過ごしたいですよね。

当然といえば当然ですが、予期せず増えたこの「おうち時間」を狙って、市場も動き始めています。例えば、テレビなどを見ていても、在宅で受けられるオンライン学習の広告などが最近多くなったように感じます。

同じように何か新しい趣味を始めようという人に対しては、オンラインや通販(置き配が望ましいかもしれません)で手軽に始められるものを提案できれば刺さるかもしれません。また、家の中で気持ちを切り替えようと頑張っている人には、そのシーンや気分に寄り添うフードやドリンクといった提案もあるかもしれません。

「ピンチはチャンス」とよく言います。今はまだピンチ感の方が強いという方が多いと思いますし、実際に厳しい状況に身を置かれている方も多くいらっしゃることでしょう。

一方で、誰もが新しいライフスタイルを模索していて、そこには新しいビジネスチャンスも隠れている…つまり、世の中は常に動いているのも事実。

未曽有の危機と呼ばれる今回の状況だからこそ、マーケティングに携わる私たちは、生活者の声や行動、意識にいつも以上に耳を傾け、時には寄り添って、時には先回りしていかなくてはならない……今回、Blabo!に寄せられたユーザーボイスを読み込んで考えを巡らせる中で、そのような想いをいつも以上に強く感じた次第です。

◆おわりに

「Blabo!」では常に様々なテーマのお題を公開しており、ユーザーボイスの募集だけでなく、ユーザーとの対話を通じたアイデア創発支援などのプロジェクトを行っています。ユーザーとして声を届けたい方も、プロジェクトに関心をお持ちいただいた方も、どうぞお気軽にアクセスしてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


※本コラムで紹介したユーザーボイスは、できるだけそのままご紹介していますが、一部で抜粋や文言修正などを行っています。また、これらの著作権はすべて株式会社Blaboに帰属します
※今回のお題に対するユーザーボイスは下記のサイトにて見ることができます
https://bla.bo/boards/1447
※1)ユーザー:Blabo!に登録している生活者の皆様


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