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WITH/AFTERコロナ時代の「展示会」を考える#02

現在、SMALL WORLDS TOKYOにて、当社主催の[PHASE](フェーズ)が試験開催中です。

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今回、この展示会では今後の展示会のあり方を考えるきっかけとして試験開催としました。

お陰様で、バイヤー様・問屋様だけでなく多くの展示会関係者の方にもお越しいただいています。そしていずれの方も、今回我々が考えていることと同じ思いをお持ちだということがよく分かりました。皆さん、展示会開催に向けて何か打開策を見出さなければいけない、そのための何かのきっかけとして来ました、と仰っています。

1.これからの出展者はコストを抑え、成果をより求めてくることに。

先日の投稿でも書きましたが、今後の展示会を出展者の目線で考えた場合、様々なことが見えてくると思います。まず、今後の出展者の方々の心情としては下記の3点が考えられます。

1.費用は極力抑えたい
2.単にPRのためだけの出展、お付き合いの出展は控える
3.出展する以上、確実に成果は出したい

これらを考えた時、我々展示会業界のものとしては、どのような展示会を企画し、どのようなブースを作ればいいのでしょうか。その指標となるのは、まず以下の2点だと思います。

1.より多くの企業が「出展しやすい」展示会にすること
2.より「成果が出やすい」展示会構成であり展示ブースであること

単にブースの工夫だけでなく、展示会全体の在り方・レイアウトの工夫・ソフトの仕組みも含めて展示会を抜本的に見直すこと、それが今求められていることなのではと考えます。ピンチはチャンス、と言いますがこの機会に、これまで以上に社会の方々が参加しやすい展示会のシステムになり、より多くの方に「展示会は商品・サービスの販促にとって有効な手法」だと言うことを知っていただく好機として捉えられればいいですね。

2.これから展示会はもっと自由な形へ変化してもいい

これらのことを踏まえて、今後の展示会は、私としてはこれまでの形・仕組みにとらわれずもっと自由に様々な形が模索されてもいいのではと考えます。極端なところ、1小間=3m×3mという概念さえなくなってもいいのかもしれません。

その「もっと自由に考える」ための「きっかけ」「軸」「指標」として、今回「出展にフェーズをつくる」という考え方を敢えて述べたいと思います。

出展社の立場から展示会出展を考えた場合、出展者にとって出展料・ブース装飾費の他に「交通宿泊費」の存在が展示会出展を決定するための大きなネックになっているのでは、と推察されます。

いい商品を開発したのに、多額の費用を支払って、東京(等の都市)に約1週間滞在して出展する、というのは現実的に感じない人も多いと思うのです。

3.出展フェーズをつくる

そこで、出展にフェーズを設ける、という考え方を作ってみます。

下記はそれをまとめた図になります。

200524-出展フェーズ図

フェーズ1は「オンライン展示会」。ネット上にあるもので、CGでブースを作るようなことはしません。出展する企業の商品が掲載されていて、バイヤー等のみ、登録した人のみ閲覧可能。出展者は、開発した商品をまずそこに掲載してみます。バイヤーはそれを見て、各企業にアクセスする、もしくはその出展物に「いいね」(またはそれに類する評価)をします。その「いいね」の数もマーケティングの指標になるでしょう。

フェーズ2は今回の展示会でやっているような「半リアル・半オンライン」の形式です。出展者は不在、商品のみが会場にあって来場者は商品の現物を実際に見ることができるもの。

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フェーズ1とフェーズ2のよいところは、出展者は会場に行かない想定なので「交通宿泊費」がかからないなど「コスト削減」になるということ。それに加えて日本全国・世界各国どこからでも参加が可能というメリットがあります。

もちろん、出展企業にとっては商談することが目的なので、予算が取れる企業はこれまで通りのリアル展示会に出展します。これがフェーズ3になります。

4.「出展フェーズ」は、「潜在出展者」発見し、参加を可能にすること

これまで、費用が掛かりすぎることにより、出展できない、展示会出展は会社が大きくなった時に行う販促方法、など「敷居が高かった」部分もあったのではないかと思います。

しかし、これからの時代、本来今のような経済状況の中でこそ「最速で受注を確保できる販促方法」である展示会出展は有効なものです。

だからこそ、より多くの企業が参加しやすいシステムとすることは、これまで以上の出展者を集めることになり、ひいては展示会業界をこれまでより更に活性化させることができるきっかけになるはずです。

そのように考えた場合、今のコロナの状況は「チャンス」として捉えなおすことができると思うのです。

今のコロナ禍の状況で、多くの業種・企業で「ピンチをチャンス」として捉えなおし、活動していらっしゃいます。

我々展示会業界もこの機会をチャンスと捉えなおし、新しい挑戦をすることが求められているのではないでしょうか。

展示会業界は、展示会業界も、ですが本当に厳しい状況です。当社も例に漏れず、3月以降のブースデザイン物件は全て中止・延期になりました。収入ももちろん「0」です。これは今回の[PHASE] に参加した他の企業も同様だと思います。どうしようもないほどのピンチですが、今回のように一人一人ができることに何かチャレンジすることで、チャンスに変えていければと考えています。




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