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「展示会リーフレット」の考え方/ギフトショー石川県ブース:9/6-8

9月6日から東京ビッグサイトにてギフトショーが始まります。
当社は今年も石川県ブースのブースデザイン及び各種サポートを行っています。ブースデザインはここ数年のレイアウトを踏襲。今回の小間位置(西2ホール)に合わせて、若干のレイアウト調整を行っています。

さて、今回はその展示会で配布するリーフレットのデザインの考え方についてお話ししようと思います。

展示会リーフレットに持たせた2つの役割

昨年からリーフレットについても当社でデザインするようにしているのですが、このリーフレットには2つの機能を持たせるようにしています。

1.会期前の「事前配布用」としての機能
2.会期中にブース内で配布する機能

デザインに当たっては、上記2つの機能のうち、特に「事前配布用」としての機能を重視して内容の検討をしています。これは、各出展者が事前にDMとして顧客に事前送付することを想定しています。

一般的に、展示会で配布するリーフレット又はパンフをデザインする場合、シンプルに「出展する商品・サービスの機能等の内容を紹介」するような形式で制作するのではないかと思います。今回出展する商品の紹介をなるべく端的に行い、伝わるようにレイアウト構成を行う。そんなところではないかと。

事前に配布するための機能

しかし、「事前に配布する」ということを考えた場合、もう少し深く考えてみていただければと思います。事前に配布を行う場合、来場者(バイヤー)に事前に手元に届いた際のもっとも重要な役割は、そのリーフレットを事前に見た来場者が、「このブースに寄ってみたい」と思っていただくこと。のはずです。
このことを考えた場合、リーフレット内部に記載する文章は、商品に関して全てを記載しようとはせず、疑問形であったり、敢えて考えさせるものあったり、というような、ある意味漠然とした書き方を取ることが望ましいのです。映画の予告編みたいなもの、と言えば分かりやすいでしょうか。

その観点から、石川県ブースのリーフレットに記載するキャッチと説明文は、必ず私自身で考えるようにしています。石川県ブースでは、事前の準備として、1社1時間ずつ個別のディスプレイ検討会を行うのですが、そこでそれぞれの出展社に、今回訴求したい内容、出展する商品のポイントなどをお聞きするのです。これら、お聞きした内容を、実際にバイヤーにどう伝えるか、どんな表現が響くのかを考えて1社1社、各文言を決めていきます。

ただ単に出展者の商品紹介をするのではなく、これらのキャッチと文章を読んだバイヤーさん(来場者さん)達に「寄ってみよう」と思っていただくこと、が目的。ですので、全てを書くのではなく、疑問に思ったり興味を持ったりしてもらうような表現をすること。場合によっては商品とは関係のないことを書くこともあります。

リーフレットに記載するキャッチや説明文は、必ず私自身で考えるように。

このような形で、ラフに紙面を作った後に全体のレイアウトとそれぞれの出展商品を見直しながら、1社1社、言葉をひねり出していくのです。手間はかかるのですが、これだけのことをすることで、実際の会場では、確実に結果が変わって来る、と感じています。

会場で配布するための機能

さて、リーフレットのもう一つの機能、「会場で配布する」。
石川県ブースのリーフレットは、必ずブースの入口に大量陳列を行い、周囲を歩く来場者をブースに「引き寄せる」役割を持たせています。

来場者を引き寄せるために、ブース入口に大量陳列をしています。

その存在感を出すためにも、サイズはA4にし、かつ大量に並んだ時のイメージを考慮して、デザイン的にあまり主張せず、ブース全体のイメージに合うようにデザインしています。もし、デザインがブースイメージを考慮しない、全く方向性の違うデザインであった場合、会場でブース全体を見た時の印象が大きく変わってしまうことが多くなるのです。会場で配布を行う場合、そのデザインはブースイメージとの連携を考えておくことが重要です。

今回は白を基調としたデザインとしていますが、ブースをシンプルにして、リーフレットはビビッドな色(例えば黄色やピンクなど)にする場合も多くあります。

リーフレットを黄色にした時のイメージ
大量に並ぶことを想定して、表紙は極力シンプルに

このようにブースの壁面に大量に並べる場合、このリーフレットのデザインがブース全体のデザインイメージを大きく左右することになります。ですので、表紙のデザインを考える際には、このリーフレット単体でデザインを考えるのではなく、大量に並んだ時にどのように見えるのか、ブースに置かれた時にどのように見えるのか、といった「空間全体の中でのデザインのあり方」を考えなければいけません。そうすると、表紙のデザインは実はかなりシンプルでもいいんだ、ということに気づかれるでしょう。もちろん、必ずシンプルである必要はないのですが、ブース全体の中でどのように見えてくるのかを考慮したデザインである必要はあります。

A4サイズにする意味

サイズをA4にすることに対して、「DMとして事前配布するのに、なぜサイズの大きなA4にするのか」とお考えになる方もいるかと思います。実はDMとして送るリーフレットを「A4サイズ」にすることにも、意味があるのです。

通常、展示会出展時には、主催者から招待券とその招待券が入る封筒を大量に受け取ることになります。主催者としては、出展社それぞれにより多くの来場者を呼んでいただきたいのです。そして、出展社の多くは、事務局から届いた招待券をその封筒に入れて、会社のハンコを押して、郵送で送る、ということをします。
しかし、現実的に考えると、それら招待券を送ったところでどのくらいの企業がそれを開封してくださるかは疑問です。ひょっとすると、その送り先の企業には同じような封筒が大量に届いている可能性があります。
ましてや、ギフトショーの場合、送り先のほとんどは店舗バイヤーの方々。おそらく大量の同様の封筒が届いても不思議ではありません。

そんな状況の中、それではどのようなDMの送り方がよいのでしょうか。
私の方でお勧めしている方法は、A4サイズの透明封筒に、招待券の他、出展物の案内も入れて送る、という方式です。

透明封筒は中身が見えるため、内容によっては「開けたくなる」ように仕組むことが可能です。表面は、大きな文字で「ギフトショーに出展します」の文字。そして裏面には、今回制作したリーフレットと共に、出展物に関する資料、そして招待券を入れておくのです。できれば、小さなカードなどもいれておくと、より「開けてみたくなる」かもしれません。

透明封筒に招待券を入れ、商品案内とリーフレットを入れて送付する

このように、リーフレットをA4サイズにしているのは、バイヤーの元へ大量に送られてくるであろうDMとの差別化を見越してのことなのです。

展示会出展時に制作するリーフレットの考え方。いかがでしょうか。
今回はギフトショーの場合の事例を挙げましたが、これが機械系の展示会であったり、食品系の展示会であっても基本的な考え方は同じです。

これから出展の準備をされる皆さま、是非お試しください。

今回の石川県ブースは?

今年の石川県ブースは、東京ビッグサイト西2ホールにて

さて。9月6日から始まるギフトショー。今年の石川県ブースは、東京ビッグサイトの西2ホールにあります。私も会期中は常に会場におりますので、是非今回のリーフレット、及びブースを見に来てください。


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