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成功事例解説「コロナ状況下でも集客の結果を出す」 今、効果的な「展示会ブース」の集客方法とは?

企業として、顧客の獲得の多くを展示会出展で行っている企業は多いと思います。しかし、現在のコロナの状況で、展示会に出展するのはどうなのか、どう考えている企業は多いと思います。この記事では、展示会に出展している方に向けて、現在の展示会出展で集客をする方法をお伝えします。これは、日頃当社がブースをデザインした中で、様々に試してみて、効果があった方法、成功した方法を広く共有するものです。

A.最近の展示会の状況は?

最近の展示会場はどうなっているのか。どんな傾向にあるのか、気になる人も多いと思います。いかに当社が会場で感じることをまとめてみました。

1.来場者は会場に集まっています
展示会にも拠るのですが、来場者はそれなりに来られている印象があります。ただし、コロナ前に比べるとどの展示会でもやはり減っています。来場者はいるにしても、コロナ前よりは少ない、そう思っていた方がよいと思います。

2.出展者数が減っている
コロナ前に比べると明らかに出展者数は減っています。特に大手の企業、そして地方の企業の出展中止が目立っています。しかし、都市圏の中小企業は積極的に出展されている印象があります。

3.会場が狭くなっている
多くの展示会が出展者数が減っている分、会場を圧縮して狭くしています。これは、出展者の出展成果を出す上でも有効な手法。もし通路巾を広くとって、会場を広くすると、来場者が各ブースに近づきにくくなるのです。出展者が少ないのであれば、会場を小さくして「賑わっているように見せる」。これは出展者が成果を出す上では重要なことになります。

4.コロナ対策の方法は「手法」が定着してきた
どの展示会もコロナ対策の方法は定着してきたように感じます。まず会場入口では、1人1人検温と消毒を行い、それが確認されると順に入場を許可される、という仕組みです。このこともあり、会場内では比較的積極的に商談がされています。

※当社では、ブースでのコロナ対策の方針として、①「自分たち自身がうつさない・うつされないように対策する」②来場者に「当社は対策をしっかりしています、という「安心感を与える」こと、この2点をブースに反映させることをお勧めしています。


B.集客に効果的だったブースデザインの工夫

この1年、当社もコロナ状況下で、上記のような会場の状況でブースのデザインを行ってきました。その中で、集客の結果を出す上で、このことは効果があった、といったことを書いてみます。

1.注意しなければいけないことは「来場者の少なさ」と「広い通路」
今の状況下でブースを考える際にもっとも気を付けなければいけない「会場の特徴」は、まず来場者が少なくなっていること。これにより、会場内が閑散としてきてしまうと、来場者が自社ブースに立ち寄らなく(近づいてこなく)なってしまいます。そして、展示会によっては「コロナ対策」として「通路幅を広く確保」している場合がありますが、この場合、通路の真ん中を歩く来場者を自社ブースに引き込むことが難しくなってしまいます。通常、自社ブースの前の通路が広いと、「集客上有利だ!」と思われる方も多いと思います。しかし、実は逆です。通路幅が5mあった場合、来場者は真ん中に近い場所を歩くことが多くなります。そうすると、ブースまでの距離約2.5mをどのように近づけさせるのか、これがとても難しくなるのです。ブースデザインで何らかの対策を施さねばなりません。ましてや、出展者が自社ブースの前に立って、じっと周囲を見渡し始めると・・・・・どうなるでしょう?
「近づきたくない・・」と感じる来場者の心理は容易に想像できると思います。

2.「滞留時間」を伸ばすことが、効果的
前項にように、自社ブースに来場者が立ち寄りにくくなっている状況に対する対策として有効なのは、「自社ブース内に必ず来場者が数名いる状況を作り出すこと」です。来場者が誰もいないブースになると、出展者は焦ってブースの前に立ってしまい、余計に誰も近づかなくなってしまいます。来場者は、「誰かがブースにいると」近づきやすくなるもの。そこで、自社ブースを検討する際には、「極力来場者が長くいるための工夫」をすることが集客上有効に働きます。

3.成功事例
下記は、昨年11月に大阪で開催された「財務・会計EXPO」での「マネーフォワード」さんのブースです。ここで、当社は「滞留時間」を伸ばすために「スタッフにつかまりにくい体験スペース」と「箱椅子」を設けることで賑わいを作りました。結果、出展者様からは「コロナ前よりも来場者が集まりました」とのお言葉をいただいています。

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ブース手前が体験スペース。奥で対するスタッフの方々と目線が合わないように敢えて「壁」を作っています。とは言え、実はスタッフからは「誰か来た」ということが分かるように「頭だけ」は見える「壁の高さ」にしています。この体験スペース。来場者が、カバンを置いて座れるようにベンチのような椅子にしており、滞留時間が延びる工夫をしています。

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カバンを置いているのは当社が「箱椅子」と呼んでいるものです。カバンを置くことも出来るし、座ることもできる、というもの。シンプルな箱なのですが、かなり優秀です。カバンを置くことができると、来場者の滞留時間は明らかに伸びます。ちょっとしたことなのですが、これが今の状況下では結構効果があるのです。

C.「オンライン」をどう活用するか

コロナの状況になって「オンライン」をどのように活かすかが語られるようになってきました。ここでは、実際の「リアルブース」にオンラインをどのように活かすか、その3つの方針をお伝えしたいと思います。

1.「会場にいないスタッフ」と話をしてもらう
今の展示会の傾向として、「会場に行くスタッフは極力少なくする」という状況があります。そのために「自社内にいるスタッフ」とZOOM等で会場と繋ぎ、必要に応じて話してもらう、という手法があります。このことを発展して考えると、「会場には行かないけど話してもらいたい専門家のスタッフ」にZOOM等を介して来場者と話してもらう、そんな使い方が考えられます。下記は上記のマネーフォワードさんのブース。大阪での展示会なのですが、東京のスタッフとオンラインで結んでいます。

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2.「見せることが難しい」ものをオンラインで見せる
例えば、社内の実験設備や工場の様子、会場に運び入れることが難しいものなどをオンラインでみせることも効果的です。これまで「大きいから会場に運ぶのはやめておこう」と考えていたものでも、見せることが可能になります。下記写真は、2020年11月に開催されたJASISでのブース。分析機器をつくるバイオクロマトさんのブース。こちらでは、社内のラボとZOOMで繋ぎ、実験の様子を見せられるようにしています。

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3.会場にいけない出展者が遠隔で参加する
これは当社は2020年6月に行った[PHASE]という形式なのですが、商品だけを会場に設置して来場者に実物を見ていただき、出展者本人は地方などの自社で待機して、オンラインで参加する、という手法です。この形式は、リアルで参加するよりは出展効果が落ちてきてしまいますが、コロナへの感染対策になるだけでなく、「交通宿泊費」を浮かせることができるので、今後も有効な出展手法と言えることができます。

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この写真は、2021年2月のギフトショーでの写真です。石川県繊維協会に参加する予定だった石川県の企業の方々は非常事態宣言で急遽遠隔で参加することに。会場には商品のみを設置して、出展者自身はZOOMで参加を行いまいした。回線は常時接続。気軽に話しかけられるようにしています。

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遠隔出展の方法については、下記記事にまとめていますので是非ご覧ください。この遠隔参加を成功させるためには、会場よりもむしろ地方にいる出展者側の調整が重要、と当社では実感しています。

いかがでしょうか。
今の状況下でも展示会出展をして、「出展成功」することは十分に可能です。展示会でどのように成果を出そうか、悩んでいる方の参考に少しなれば幸いです。

もし、それでも不安と言う方。当社がセミナーを開催していますので、是非ご参加ください。出展者様向け、展示会業界関係者様向け等あります。


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