一杯のコーヒー
今日は実家の両親の様子を見に電車に乗った。
高齢の両親は、最近調子が優れない。私に兄はいるけれど、遠方に住んでいるのでなかなか見に来れない。
この頃個人的に悩むことが増えて、白髪は増えるしなんとなく体調は悪い。
両親はまだ介護保険を使える状態でもないし、民間の高額な介護サービスや食事の配達サービスを嫌う。
しんどいし、精神的にも参る。
駅を降りて頼まれたものを買おうとした時に、気になっていたカフェが開いてるのに気がついた。
田舎では結構珍しいおしゃれなカフェで、行列ができるほど人気のカフェになっていた。
誰もお客さんはいないので、思い切って入ってみた。
私が入った時間はコーヒーやドリンクのみの提供だと言われたけれど、あたたかいコーヒーが飲みたくて「あ、コーヒーで十分ですよ」と答えた。
そのお店はコーヒーの種類が豊富なのと入れ方が選べるのが有名らしく、私もコーヒー豆から入れ方(サイフォンかドリップか)濃い・薄めなど聞いてくれた。
結局、わけがわからないのでお店おすすめのホットコーヒーにした。
我が家でも豆を挽いてドリップ式で入れるけれど、カウンター席から見ていると入れ方がむちゃくちゃ丁寧!
ペーパーなんていい加減に扱っていたのに、店員さんの仕事の細かさ・丁寧さに驚くばかりだ。
「どうぞ、できましたよ」
基本、私は初めて入るお店のコーヒーはブラックで味わう。店員さんには「ブラックで飲みますね」というとあっさり「ゆっくり飲んでくださいね」といってくれた。
実際に飲むと、今まで飲んできたコーヒーはなんだったんだろうと言うぐらい美味しい!
苦味はないしあっさりしていて、ブラックでも十分飲める。
適度な温かさで飲みやすい。
小洒落たカフェなんてない田舎町に、こんなにおいしいカフェがあるのは珍しい。
都会にいけば、カフェはたくさんあるだろうし、そこで仕事ができるというお店はあるだろう。
私がこんなに「おいしい、おいしい」と書くのは、心が疲れ切っている中でおいしいものを頂けて少しでも心の疲れが取れたからかなと思う。
派手なアフタヌーンティやカフェは憧れるけれど、正直苦手。
逆に疲れてしまう。
今は隠れ家的なお店で、一杯のおいしいコーヒーをいただく。
それで、私の心が癒されるならいいんじゃないかな?
憂鬱な朝が一杯のコーヒーで癒されて、今日1日乗り越えそうな気がした。
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