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できないことをなくそうとしてくれる仕事人に感謝を込めて

突然ですが、わたしは大学生の頃、ケーキ屋のアルバイトをクビになったことがあります。理由は不器用すぎて、ケーキを壊しまくって店に損害を与える存在だったからです。不器用すぎてバイトをクビになる人なんているのでしょうか。ってわたしが経験したんだからいるわ。

だけど、とある日そのケーキ屋さんを訪れてみたらオペレーションが変わっていたのです。以前はやわらかいケーキをそのままスコップにのせて運ぶやり方だったのですが、全てのケーキがカップに入ったまま、取り出せるようになっていました。たぶんそのオペレーションなら、わたしがクビになるほどケーキを破損することはなかった。勝手ながら、他にもケーキを破損する人は一定数いたのだなと想像しました。クビになった人がいるかは知らないけど…(多分いないよ)

昨日、テレビで貴和製作所を見て、なんて素敵な場所なんだ!とピンときました。ちょうどイヤリングを何点か持っていたのですが、しっくりこず。自分で作ってみたいという願望もあったので貴和製作所でパーツを買って自分で作ってみたいと思い、お店へ。

でも上記に書いた通り、わたしは不器用が理由でアルバイトをクビになるような人間です。果たしてそんな人にイヤリングなんか作れるのだろうか…

店内を探し、まずは初心者キットのイヤリングを作ってみることにしました。

今日さっそくキットを開封。丁寧なレシピがついていてわかりやすい…!どこにビーズをどうやって通すのかが明確で、作業がわかりやすい。1個1個丁寧にビーズを土台に通していく。キラキラに土台が彩られていくのが楽しくて、1時間半没頭できた。

そして…なんと、完成までもっていけた!

早速明日、身に着けて会社に行こうと思います。

きっとこのキットは、貴和製作所の方が不器用な人でもできるように、商品の設計を考え抜いてくださったんだなと思う。ビーズを土台に縫い付けるだけという作業だったり、土台の足も簡単に曲げられるようになっていたり、更にはどこの穴にビーズをどの順番で通すかのレシピもついている。

冒頭のケーキ屋さんもそうだけど、「誰でもできるように設計する」ことが出来る人をわたしは尊敬している。きっと玄人さんから見たら「なんでそこまでするの?」と疑問に思うかもしれないけれど、できない側からすると「できないものを玄人と同じようにやったってできるわけがない」のだ。でもできないからって「やりたくない」ではない。不器用だってハンドメイドアクセサリーは作りたいし、運動音痴だって汗を流す楽しみを味わいたい。

玄人向けのサービスを、初心者やできないと思っている人向けに作り直す。本当に素晴らしいし、わたしはできないことが多いからこそ、そういったサービスをつくる人に感謝したい。そして自分も、できない人のために仕組みを作れるひとになりたいなと思ったのでした。

ちなみにまた作りたいと思ったので、オンラインで別のキットを発注。楽しみ!

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