ピアノが好きになる時

私は小さい頃から家にピアノがありました。母がどうしても欲しくて、自分の結婚式のお祝いで買ったそう。大人買いです。そして3才から習わせてもらいました。もっと小さい頃も母に教わっていたのかも。
でも、ちゃんと練習に励まない私に、ピアノの先生が厳しくて、中学受験の時には、いつも練習できていなくて、レッスンで泣いていたことも。
中学に入って、ピアノレッスンはやめたものの、気晴らしに好きな曲や弾いてみたい曲を自己流で弾くようになったら、楽しかった。更に大人になって、家事の合間に弾くのも、ストレス解消でした。ピアノがある環境で、習わせてくれた母には感謝です!
一方、夫は、お母さんが「ジャズピアノとか弾けたら、かっこええやん」という理由で、18才まで習っていたそう。本人は好きでなく、ただレッスンに毎週機械的に通うだけだった、それなら絵を習いたかったとの弁。でも、クラシック音楽やコンサートに抵抗がない、むしろ進んで聴きたいと思うのは、そういうベースがあったからと思います。

さて、本題の娘の話。自分の経験も踏まえ、とりあえず、ベースだけでもと、ドイツでレッスンを受けていました。先生が家に来てくださるスタイル。日本の高校卒業後、ドイツの音大に入ったという、才能の塊のような先生だけれど、本当に大らか。音符をしっかり覚えず、あてずっぽうで「ラ?ソ?」と先生の表情を見ながら、音を当てようとする娘😅。関西出身の先生とのやりとりは、ボケツッコミみたいでした。

そして、日本に帰国後、「バレエとピアノはどうする?」と娘に聞くと、「ピアノはもういいや」との話。あまり練習しないし、やる気も感じないので、しばらくピアノすら買わなかったけれど、コロナの子供手当の10万円で電子ピアノを買って、とりあえずリビング横においてみました。

娘も、最初は珍しくて、エリーゼのためにを私に聞きながら弾いてみたけれど、ほぼ耳コピー。相変わらず楽譜を読む気配がない。また、しばらくほっていて、ピアノは埃をかぶりそうな勢いでした。

そんな昨年の夏、学校で習ったラピュタの曲「きみを乗せて」に突然凝り出しました。私は在宅勤務していたので、イヤホンをつけて、何やらずっと弾いているのを横目でみていました。

夏休みの終わり、ラピュタの曲に加えて、ベートーヴェンの喜びの歌も弾いてみせて、びっくり。ラピュタを繰り返し弾いたら、音符読めるようになったそう。あれだけ嫌いだったポイントの繰り返し練習も、自主的に滑らかに弾けるまでしていました。今年は学校の音楽会でピアノ担当です。オーディション対策で必死で練習していました。

習い事って、親がやってくれと願っている時でなく、自分がしたいと思った時に開花すると、よくわかりました。でも、それは種を親がパラパラまいて、水をやっていたから。音楽で食べていけとも、何かに選ばれる必要もない、人生の彩りでストレス解消で楽しみであれば。その種まきが、子供の習い事だと思うのでした。





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