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子宮頸がん asc-us

※私は医者でもなんでもありません。実体験を記録しているだけなので、参考程度に読み進めてください。

今日は子宮頸がん検診の話。大きく不安に感じた出来事だったので書き残しておく。

ちょっと前にTwitterで子宮頸がんワクチンの話題が回ってきた。半年の間に3回摂取するらしく、記憶を辿った限り受けていない。それに、性体験はとうにしているのに、子宮頸がんの検診も受けたことがない。

重い生理痛の相談がてら検診を受けてみよう。そんな軽いノリで産婦人科を受診した。

子宮頸がん検診の初回は「細胞診」。綿棒のようなもので子宮頸部をなぞって細胞を採取し、検体にかけて検査するらしい。この検査は痛みもなにもなく、一瞬の違和感だけで終わった。

二週間後、予約した時間通りに受診。結果は「asc-us」。意味は「意義不明な細胞の形成あり」とかなんとか。とにかく正常な状態ではないらしいけれども、でもただの炎症かもしれないし、異形成やがんかもしれないし、調べてみないことにはわかりません、的状態とのことだった。

今のままでは正確な判断ができないので、初回にとった細胞診をつかって、「がん化しやすいハイリスクなHPVウイルスに感染しているか」の検査をしてもらうことになった。子宮頸がんのほとんどがHPVウイルスによるものらしく、HPVの検査が陰性であれば、細胞診の結果は「炎症」と見ていいけれども、陽性、HPVウイルスに感染しているとなれば、さらに詳しく調べて治療が必要かどうかを判断していく。

そしてまた1週間後、HPV検査の結果を聞きにいく。なんとなく嫌な予感がしてしまうのは、自分が不安が強く、ネガティブなタイプだからかな。

結果は「陽性」。その病院では特にがん化しやすい16型・18型・その他11種類のいずれかの陽性を見つけ出すことができる検査で、私は「その他11種類」に「陽性」が出た。

それを伝えられたとき、一瞬にして心拍数が上がり、過呼吸になりそうだった。大きな異常が出たわけでもないけれど、私はもともと心配性、今は不安障害の治療中。またも大きな不安材料ができてしまったと。

ただ、まだここで治療が始まるということでもない。
今の状態を整理すると
・子宮頸部の細胞に、正常ではないなんらかの異変が認められる
・ハイリスクHPVの感染が認められる
・ただ、発症してるわけではなく炎症なのか、発症してて細胞の変化が始まっているのか、始まっていたとしてどこまで進んでいるのか、は何もわからない

まだ、何もわからないのがこの時点での話。だからここから精密検査を受けることが大事。らしいので、「コルポスコピー検査」「組織診」ができる日程の予約をした。

このHPV陽性が伝えられてから、精密検査を受けるまでの期間が一番不安だった。不安なことがあると、調べる行為をやめられない。「asc-us」「子宮頸がん」「コルポスコピー」「HPV陽性」「異形成」「進行」「治療」検索履歴は子宮頸がんに関するものばかり。

今までを振り返って、そういえばいつからか排卵出血をするのが当たり前になっていたけど、あれは不正出血なのだろうか。周期がズレ始めてるけどそれは何かのサインなのだろうか。でも排卵出血は異常な量ではないし、心の調子を崩しているから周期だってズレることもあるだろう…。

ただ、調べたところで、ネットの情報がどこまで信憑性のあるものかなんてわからないし、信憑性があったとしても、それが自分に当てはまるかどうかもわからない。考えたところで、自己判断ができるわけがない。

今できることは、きちんと検査を受けること、きちんと結果を受け止めること、きちんと食べて寝て少しでも健康体を目指すこと。

そんな思考をぐるぐる繰り返してまた1週間後の精密検査の日。

「コルポスコピー」は溶液を用いて子宮頸部の異常を染色し、医師の目でしっかりと見る検査。「組織診」は異常が見られる部分の組織を採取し、検体に出すこと。

調べると「組織診」は痛いとか痛くないとか、出血があるとかないとか、不安になるようなこともたくさんあった。だけど、私の体感としては不安や緊張が大き過ぎて、検査の痛みや違和感はほとんど覚えていない。それくらい、痛みはなかったんだと思う。

採取したものが入っている小瓶を先生が見せてくれた。ほんの小さな破片がふたつ。「がんとかってことはないと思うけど、念の為これを検体に出すから、また一週間後聞きにきてね」と言っていた。

その先生のトーンが軽かったので、なんとなく安心した。ひょっとしたら、コルポスコピーの時点で大きな異常が見つかるのかもと不安がっていたから。幸い出血もわずかで、ナプキンも必要ないほどだった。

そして今日。初診から約1ヶ月半。精密検査の結果は「CIN(ー):異形成は認められない」とのことだった。「今何か治療が必要ということはないけど、感染は認められるから、半年後にはまた細胞診を受けてね」と、予想していたなかで一番嬉しい結果。とにかく安心した。

ぶっちゃけた話、最後の性行為から2年が経っているため、持続感染でひょっとしたら軽度、中度超えて高度異形成になってるかもな、なんて考えていた。とことん悪い予想までしてしまうので、がんになっていたとしたら、もし進みどころが悪くて骨に向かっていってたらなどと不安はとてつもなく大きくふくらんでいた。

「もっと悪い結果を予想してたから安心しました」と素直に伝えると、先生は「もっと悪かったら見てわかるから」となだめられた。なんか疑ってすいません。

今回の子宮頸がんのことで思ったことはふたつ。

まず、今、不安が大きく出る私に、「不安なことにも上手に付き合えるようになりなさい」という機会をくれたんじゃないかなということ。そう思って、調べたくてたまらないけれどあえてスマホから距離を置き、作業をしたり趣味をしたり、思考をずらすことができた。

それと、性行為へのリスクは大きいということ。こんなこと言うと真面目だと、重いと言われるかもしれないけれど、性行為はもっと慎重に扱われるべきだと思った。これに関してすごくタイムリーな出来事が重なって起きてるから、また別記事をあげようと思う。

とにかく、検診は受けてください。検診で異常が見つかったら、とことん調べてもらってください。ただ、自分では調べないでください。私のように、不安が大きくなることもあるから。

私は今「異常」の判定が出てよかったと思ってる。ここから正常に戻るかもしれないし、悪化していくかもしれない。でも悪化していたときに、早めに対処ができる。もし、「正常」が出ていたら、油断して何年も受けずにわかったときには「もう手遅れ」になってしまってたかもと思うとぞっとする。

私はまだ生きたいんだ、ということも再認識。波はあるけれど、今日も一日、生きていこう。

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