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絵本セラピー初体験

今日、ゆきさん絵本セラピーを体験してきました。

ずっと気になっていた喫茶店兼古本屋の真本堂さん。

昨日たまたま調べたときにこのイベントがあることを知り、いつも通り「行ってみたい」と「怖い」の間で葛藤。協会HPの「絵本でうっかり世界平和」という軽やかなタイトルに背中を押され、とにかく行ってみようと予約。遅い時間の連絡だったにもかかわらず、「お待ちしています」と店主さんからお返事をいただき、伺いました。

結果、本当にいい時間を過ごしました。


まず店主さんがあたたかい。対人恐怖症の私でも、「このお店ならきっと大丈夫だ」と直感で判断できました。いらしていたお客様もセラピストさんもみなさんにこにこしていらっしゃって、お好きなお席にどうぞと声をかけてくださいました。


絵本を人に読んでもらうのは、おそらく20数年ぶり。母親に読んでもらったのが最後だったか、保育園で先生に読んでもらったのが最後だったか…。

書店や図書館で自ら手に取って一人で読むのとは、全く違う体験でした。自分一人だと、どうしてもすぐに読み進めてしまう。作者の意図や「言いたいこと」をすぐに探そうとしてしまう。

でも今日、セラピストさんが読んでくださっているときには、セラピストさんのペースがあり、私を含め聴いている人たちの空気感があり、時計の針がチクタクひとつずつ動いているのを眺めているような感覚。(対して私が一人で読むときは、チクタクタイプではなく、電波時計が音もなくスーッと進んでいく感じ。)


『おやおや、おやさい』のなかでは、「ラディッシュは手足を一生懸命に動かして、パタパタと夢中で駆けてきたのかなぁ」「かぼちゃは確かにバランスをとるのが難しそうだなぁ」なんて、絵本自体には書き込まれていない描写が浮かんできました。

『あきぞらさんぽ』のなかでは、生まれ育った地元の景色。どんぐりや松ぼっくりを拾った森を思い出しました。そして、その場面はいつも一人ぼっちだったことも。

セラピストさんの次の声が届くまでに、むしろ届いているなかでも、自分のなかで浮かぶ物語のさらなる想像や自身の回想に、楽しくなったり切なくなったり。いろんなことを感じました。

合間にはグループでお話しする時間もあって、それぞれの見方・受け取り方、思い出、その人をつくっているものを垣間見ることができました。私の言葉にも興味を示してくださったり共感してくださったり、ちゃんと見てもらえる感覚があって、とてもうれしかった。


今回の読み聞かせは全部で5冊。すべて読み終えたとき、「今回は、どんな形であれ前に進むことをテーマに選びました」とお話ししてくださいました。ふいの言葉に涙が出そうになり、ぐっとこらえる私。

今、うまくいかないことが多すぎて、ついていけないことが多すぎて、どうして自分はこうなのかと毎日のように考えています。平気で生きることがとても難しい。

それでも今日この喫茶店に来て、セラピーを受け、みなさんとお話しできているのは、私が「行ってみよう」と決めたからなんだなぁ。私なりの一歩なんだなぁと感じたんです。


絵本セラピー、とても素敵だと思いました。また受けたい。そのとき自分が何を思い出し、何を感じ、どんな言葉を出すのか。私に合う自己理解の方法の一つのような気がします。

セラピー終了後もいろんなお話しを伺い、本や仕事の話もできて、とても楽しかった。

どうしてもまだまだ緊張するから、帰路には体のこわばりで疲れと痛みがあったけれど、それでも参加してよかった。お世話になっているカウンセラーさんに報告LINEを送るほど、私にとっては大きな体験でした。


今日お話しさせていただいた方がもしこれを見てくださっていたら、心からのお礼を。またお会いしましょう。お話ししましょう。

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