ぺん

言葉と考えることが好きな人。人が怖いけれど関わりたい矛盾したタイプ。LivelyTal…

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言葉と考えることが好きな人。人が怖いけれど関わりたい矛盾したタイプ。LivelyTalkで「言葉と感覚の部屋」と題してホストをやっています。感覚の話を聴かせてくれる人募集中。

最近の記事

自分の好きを大事にする

今日4月12日から映画館で上映される「ソウルフル・ワールド」。私はDisney+で観て、自分が許されたような感覚になって泣きました。 ブランド物や流行に興味が持てないのに、「その年齢だったらそれなりのものを持っておいた方がいいよ」「これくらい知っておいた方がいいよ」と言われる。 ひとり旅で自分の興味が向くままに、石畳の道を歩いたり一両編成の電車に乗ったりすれば、「〇〇(観光地や有名な施設)には行ってないの!?もったいない…」と言われる。 金属音が苦手で、スプーンやフォー

    • 面接が得意で苦手

      私は、面接が得意であり苦手です。 …ん? ってなると思うんですけど。でも得意であり苦手なんです。 相手が納得する答えを出すのがちょっぴり得意。接客業をやっていたこともあって、繕うのがうまいんです。…いや、接客業をやる前からだな。 高校入試の面接でもそれなりに自信があったし、授業のスピーチや生徒会の選挙演説なんかもそれほど苦労なくこなしていたから、小さな頃から得意分野なのかもしれません。 そんな調子だから、面接相手からは「できる人」に見えるんです。私。ちゃんと喋れてしま

      • 「聴く」ことは「理解する」こと

        今の私には、仕事になっていない仕事がある。 それが「聴く」仕事。 本業は校正者で、不動産広告と食品カタログをメインにしている。追っているのは文字だけれど、そのなかでも「聴いている」感覚がある。 この広告では何が伝えたいんだろう。誰に伝えたいんだろう。この言葉で伝わるだろうか。このデザインで届けられるだろうか。 読み込んで想像して、「こういうことが言いたいのであれば、この表現にしてみるのはいかがでしょう…?」と指摘を入れる。 文字を通して、デザインを通して、取引先の意

        • 愛とは

          定期的に参加しているお話会がある。今回はそこに参加しているなかで考えたことの記録を少し。 愛は利己的か利他的かこんな問いかけからスタート。 私は瞬間的に、「基本は自己愛を含むのが人間なので、利己的なものであると思う」と答えた。「相手が喜んでいるからやっている」と言いつつも、人は自分のために動くものだと思うんだよな。 人助けや寄付も、「ありがとうと言われたい」とか「嬉しそうな顔を見たい」とか「そうしなければ自分が気持ち悪い」とか、全て自分が起点。相手が喜んでいるかどうかは

        自分の好きを大事にする

          ちょっと疲れた

          そう呟ける場所を持っている人って、どのくらいいるんだろう。 非常に残念だけど、私はそういった場所はほとんど持っていない。 訳あって家族と距離をとっていて、これまた訳あって恋愛からも距離を置いているためにパートナーもおらず、仕事はフリーで完全在宅、習い事なんかも特にしていない。そうなると、1日誰とも喋らなかった、なんてこともざらにある。 友達はいるけれどごく限られた人数で、毎度毎度「疲れた」と言うには忍びない。(「訳」を少し多めに抱えてしまっている私は、基本疲れている)

          ちょっと疲れた

          言葉を使わないとき

          「人に寄り添う」にはいろんな形がある。 先日、友人に「お茶でもしようよ」とLINEを送った。いつもはすぐに連絡がとれる人。いつもはすぐに連絡がとれる人だけれど、そのときは「何かあったのでは」と心配になりはじめた頃に返ってきた。 「友人が急逝して余裕がないから、落ち着いたらこちらから連絡するね」 やっぱり大変な状況だったみたい。 こんなとき、なんて声をかけたらいいのだろう。 「お悔み申し上げます」とか「ご冥福をお祈りします」とか、一般的な挨拶が浮かびはするものの、私の

          言葉を使わないとき

          境界知能に必要な支援と理解②

          前回の続きで、AbemaPrimeから考えたことをつらつらと。今回は「多様性」を重点的に考えて見みた。 知らなければ想像もできない 「多様性」はよく耳にする言葉になったけれども、実感を全く持てない人や事柄がまだまだ多いように感じる。この言葉自体が攻撃・守備の武器として使われている場面も多い。 でも、それも仕方がないよなとも思う。 知らないなら仕方がない、と私自身の経験を通じて感じている。私は家庭環境や自身の生まれ持った性質故に、「周りの普通」が理解できないことが多かっ

          境界知能に必要な支援と理解②

          境界知能に必要な支援と理解①

          今回もAbemaPrimeから 全編はAbemaTVで観ることができます。番組を観ながらいろいろと考えたことを記録していきます。 大人の義務 當間ローズさんの「境界知能かもしれないことを本人には伝えずに配慮をしていた」という話。きっとたくさん悩まれただろうし、精一杯のケアをされただろうと想像する。 その一方で、第三者だから暢気に言えることかもしれないけれど、周りが配慮をするだけでは足りないのではないかと感じる。 境界知能のくくりだけに限らず、子どもが大人になるまでに

          境界知能に必要な支援と理解①

          知的障害者が子どもをもつことはいけないのか?

          AbemaPrimeで取り上げられていたこのテーマについて考えてみました。 全編はAbemaPrimeで観ることができます。 これから書くことは、出演者の方々を批判する意図はなく、ただ個人的に考えた記録として書き残していることをご理解ください。 子を望むのは親のエゴ 子どもを望むのは親のエゴである。人の幸せは(他人を傷つけることがなければ)批判されるべきでない。これは私がずっと持っている意見。 そのうえで、土屋さんご夫妻が「三人で幸せに暮らせれば、周囲から何を言われ

          知的障害者が子どもをもつことはいけないのか?

          無知故に人を傷つけた過去

          罪人にも罪人になった背景がある。 と、私は考えています。 罪を犯す、までいかずとも、世間的には「よくない」とされることでも、表面だけを見て評価したくない。 昔、自分の言動でとても後悔していることが二つあります。 一つは、「どうして正規雇用で働かないんですか?」という質問。 私自身がWワークを抜けて正社員になろうと就活をしている時期。長年派遣とバイトのWワークを続けている先輩に向けて聞いたものでした。当時は私のなかで、「正規雇用」が正しいものだと、行き着く先は皆そこな

          無知故に人を傷つけた過去

          気を遣う=負担がかかる

          「俺は君に気を遣ってないから、つい言い方が雑になっちゃうんだよね」と彼に言われたけれど釈然としない、と友人から相談がありました。「私も彼には気を遣っていないのだけれど、言い方を気にしたりはするし…じゃあこれって私は彼に気を遣っているってことなの?」と。 気を遣う。 確かに見方によってはよそよそしいような空気も感じるし、「気を遣わない=リラックスできて心地よい」というような意味にも感じる。 私にとって気を遣うってどういうことだろう。どれだけ親しい間柄にあっても、相手が傷つ

          気を遣う=負担がかかる

          話題を乗っ取る

          友達から「ぺんは話題を乗っ取らないから、聴いてもらえた感がすごくある」と言われました。 そのときはあまりピンとこなくて、「私も相手が出した話題から自分の話をするけどなぁ…」と思っていたのですが、最近少しずつこういうことかと理解し始めました。 話題を乗っ取る。 言い換えると、自分を主語にして話をする。そんなところかなと思います。 私も自分の話をするのだけれど、自分を主語にするのではなくて、「私の場合は」と一例として出しているようです。 「私の場合は過去にこういうことが

          話題を乗っ取る

          「合わない」が言えない

          突然ですが、「合わない」が言えません。 話し方の癖って人それぞれあると思います。私は、とにかく「合わない」という言葉を飲み込んで、「良い面」を言ってしまう癖を持っています。 仕事でもプライベートでもそう。 例えば自分が担当してこなかった新しい業務を任され、それが自分では合わなくて苦しんでいる。それなのにいざ同僚や上司に様子を聞かれると、「難しいけれど、でも今までの業務の外側を見ることができて、より理解が深まりますね」なんて言ってしまう。 嘘をついているわけではないんで

          「合わない」が言えない

          自分の言葉を出す恐怖

          前回もYouTubeの話をしましたが、今回もまたそれを見ている中で感じたことをつらつらと。コメント欄を見ながら、説教と自分語りについて考えました。 AさんがBさんに指導されている(≒怒られている、説教されている)ような動画のコメント欄には、二種類の声が目立つなぁと感じまして。 ひとつは、Bさんに乗っかるようにAさんを責めるようなコメントです。 人を責めるのって、とても気持ちがいいんです。ストレス発散になります。自分が優位に立てるって、快感なんです。たとえそれが「あなたを

          自分の言葉を出す恐怖

          「与える」人になる

          ふと目に留まったYouTubeの投稿から、「与える」ということについて考えました。 たまーに見る大愚和尚のチャンネル。一問一答形式で気軽に説法を聴くことができます。 今回のお悩みは「結婚もせず子どももおらず、務めていた会社も辞め、現在無職。就職活動もうまくいかず、将来を考え不安」というもの。30年以上働き続けてきたものの、今は就職活動に難航している現状で、和尚はそこに対してのお返事をしていました。 「与える」意識を持って働いている人には、雇用主としては「長くいてほしい」

          「与える」人になる