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ぺも
2021年5月20日 21:01
「怖いんです」彼はうつむいてそう告げた。男の隣では3m程もあろうかという鬼が目をギョロつかせ、舌なめずりして男を見つめる。両手にはナイフとホークを持っている。「怖いって、その鬼が?」「違いますよ」少し語調を強めた男が答える。男はずっとつむっていた目を開き震えた声で話し始めた。「味噌まみれの赤ちゃんが、部屋の四隅から落ちてくるんです…慌てて受け止めるんですけど、既に遅いんです。落ちた赤ち