【雑感】価値観の押し付け連鎖はいつか終わりにしなければならない
タイトルが何やら攻撃的でしょうか…。
そういう気持ちは全然ないので安心していただければと思います。
(なので、ものすごく可愛いイラストをトップに使いました!)
さて。私がnoteを始めた理由は、小説を投稿しようと思ったからです。
プロフィールでも他の記事でもたびたび載せていますが、オリジナル小説の主人公たちは私が中学二年生の頃に現れました。自分と同じ歳の人間を頭の中で動かす。現実逃避に近い、私が自分を守るために創作を続けてきました。
マンガで描き終わったのは高校生に入ってから。
話自体は中学二年生で一旦完結していました。
いえ、少し違います。
それ以上、話を続けることができなかっただけです。
それは、自分がそこまでしか生きていなかったからです。
経験していないことは想像しにくい。
それで、ひとまず三部作(上中下)の上巻だけで物語は止まっていました。
主人公の一人、あずさは女です。
女は家の跡を継ぐことができない。女は子孫を残すためにいる。
男尊女卑の考え。家制度。
昔は言葉を知りませんでしたが、モラハラの要素もありますね。
私は中学二年生でそれを話に盛り込みました。
これは、実は母から嫌と言うほど聞かされてきた話でした。
クラスメイトとの会話では、夏休みにおばあちゃん家に行って遊んできた、とか、おじいちゃんと一緒に住んでいて毎日犬の散歩をするんだ、という話も聞いたことがありました。
全く実感がわきませんでした。
私の知る祖父母はものすごく厳しい人達で、それこそ私達家族が帰省する目的はおそらく。
孫の査定、に近いような感じでした。
お前(私の両親のことです)の子供の出来はどうか、勉強はできるのか、挨拶や手伝いなどはどの程度できるのか。
そんな不思議な眼差しで見られていたように感じていました。
地方さはあるかと思いますが、母方より父方の方が視線はより厳しかったです。
何もせずにリビングで座っていることが針のむしろでした。
女なら何歳であっても台所で手伝え、家事をしろ。
そういう雰囲気が小学生でも中学生でもビシバシと伝わってきて、とにかくずっと居心地が悪かったのを覚えています。
母は相当苦労してきた人でした。
娘に延々と苦労話をするのもどうかと思いますが、しかも過去話なんてされても私にはどうすることもできないのに、どうしてそういう話をたくさんするのでしょうか。若かった時は耳を塞ぎたくなる話ばかりでしたが、今なら思います。
母は辛かったのだと。
そして母も、母(私の祖母)から同じように延々と苦労話をされてきました。
二世代も前のことですから、一体どれほど昔の時代なのでしょうか。
それこそ想像することすらできません。
戦時中のことは社会の教科書に載っているくらいで、全然現実味がありません。
死体から食糧と衣類を剥ぎ取って耐えしのぎ、生きてきた、とか。
産んだ長男は病弱で、跡を継げそうにないから次男をと思って産んでみたが三人とも女で絶望した、とか。
困惑しながらも言い伝えのように聞かされてきました。
私が小説で言いたかったこと。
あずさも、もう一人の主人公の遼介も、
クラスメイトとは違う生き方を強いられて生きています。
強い人を書きたかった。
悲劇のヒロイン、ヒーローは好きではなかった。
私と同じように悩んだり、苦しんだり、笑ったり、
また、どうやってたくましく生きていくか、
私なりに考えて、考えて、考えたら彼らは勝手に強くなりました。
年齢とともに考え方もどんどん変わってきました。
祖母や母が生きてきた時代では、多様な考え方を知って、自分の価値観を変えることは難しかったことでしょう。
辛かった苦悩を子供に伝え、少しでも気持ちを軽くしようとしていたように思います。
伝えられた側は「なるほど、○○はそうだったんだね」と思うことができればいいですが、母はダイレクトに聞いてしまった。そして、祖母を差し置いて自分が幸せに生きていってはいけない、と思うようになってしまっているように見えました。祖母の生き様を反面教師にしていると言いつつも、自身の苦労話を私にも話す。
人によるのでしょうか。
だとしても、辛かったから子供にも同じ考えを押し付け続けていては、よろしくないのではないかと…。うまく言えないのですが、誰かがおしまいにしなくてはモヤモヤばかりがずっと残ってしまいそうで。
祖母から母へ、母から私へ、真偽すら分からない膨大な苦労話を私はどう処理したらいいのか。
そこで、物語でした。
私が生きてきた中で触れた優しさや、あらゆる言葉の数々、真似してみたくなる素敵な人達、私にはない考え方を持っている人達、ターニングポイントとなるメンターさん(と勝手に思っている)など。
全部小説に反映させることができるのだとしたら、全てが繋がっていて、何一つ無駄ではなくて。
ただただ、良かったな、と、思ったのです。
頭からこぼれ落ちてしまう前に小説が完成して良かったと思います。
引き続き、稚拙な文章ではありますが、小説の投稿をよろしくお願い申し上げます。
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