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2020年最初の雪

ビクトリアにはほとんど雪が降らない。1年を通しての気温は私の出身地の長崎に似た感じで、冬などマイナス0−1℃が最低気温だ。日本の方が湿気が多いので、下手すると京都などのほうがよっぽど寒い、とはこちらに住んでいる日本人の間でよく交わされる会話。

雪は大体年に1-2回しか降らない。そして、これも東京などと同じように、降ると大騒ぎになる。雪の多いモントリオールやウィニペグと違って、ビクトリアは(バンクーバーも)雪の中での運転に慣れていない人が多いし、そもそもチェーンタイヤなどつけないほうが普通なので、事故が増える。雪が5センチでも積もると、学校は閉まり、バスも運休が増え、市から「必要ない場合は外出しないように」と呼びかけられる。

今年のビクトリアの冬は暖冬になると、去年の秋頃にニュースで知った。地球温暖化も関係しているのだろう。なので、今週になって雪の予報がでた時は少し驚いたが、きっと数センチ積もる程度だろうと思っていた。しかし、1月14日の朝起きてみると30センチほど積もっているではないか。珍しいので、ここに記録しておくことにする。

私の車は、こんな感じ。

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我が家の裏は駐車場になっているのだが、車も地面も完全に雪でカバーされてしまっていた。ニュースでは「車を運転する必要のない人は運転しないように」とひっきりなしに呼びかけている。幸い、ミーティングも、ディナーの予定も延期されたのでとりあえず運転する必要はない。二日間全く外出せず、完全にこもっていた。

3日目にはさすがに冷蔵庫も空になりかけ不安になる。雪は降っていないがまだかなり積もっており、小さなストリートは雪かきもされていないので、夫と二人でスーパーまで歩いて行くことにした。このスーパー、車でいけば5分の距離だが、歩くと30分くらいかかる。しかもこの日は遠回りしたので片道1時間かかってしまった。

雪の中を歩くのは楽しい。音を吸収するのでシーンとしている。10年以上前に買ったスノーブーツを履く。年に1回くらいしか履かないし、成長も止まっているので問題なく履ける。大人になって嬉しいことなんてそんなに無いけど、スノーブーツが10年以上持つのは嬉しい。

スーパーに行く前にスタバに寄って、ホットチョコレートを買う。スタバのホットチョコレートは甘すぎるので普段は飲まないが、この日はなんだか特別な気がして。

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大好きな絵本に「ゆきのひ(The Snowy Day)」がある。大雪が降った日の、ピーターという男の子の一日を追ったシンプルな絵本だけど、「その感じ、わかる!」と大人でも共感してしまう本で、先日、アメリカの図書館で累計で最も借りられた本のナンバー1になっていた。

私は九州出身なので、雪になれていない。大人なので、車の運転のことなどを考えると、雪は面倒なものだが、こうして歩いている時には、子供心にもどって、雪が楽しく感じる。

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