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ベルリンの桜
ベルリンに住む知人のロシア人マダム、タチヤーナ・セルゲーブナから「日本人が植えた桜並木がそれは見事だ」と教わったのはかれこれ2年前。バルセロナではポツンと咲く桜に出くわしてそれは嬉しい気持ちになったものだが、ここベルリンでも桜があるという。しかもマダム曰く「桜のアーチの中を歩けるのよ」というのだから、きっとそれは1本2本咲いているレベルなのではないのだろうなと思ってはいた。
昨年、コロナでヨーロッパの都市がロックダウンを始めたばかりの3月下旬に散歩がてらその桜が咲くという場所に行ってみたのだが、残念ながらまだ蕾が小さく「あと1ヶ月弱はかかるか」と諦めて帰って、さらなる厳格なロックダウンにより桜を見に行く機会をすっかり失ってしまっていた。
今年は絶対に見る、と心に決め、先週ごろか様子を見に行き始めた。意外にも家から歩いて行ける距離(片道5キロほどか)なので散歩にちょうど良い。公共交通機関に乗らずに済むことが分かったので歩いて行ったり、ジョギングしに行くようになった。
写真(上):2021年4月3日現在
写真(上):2021年4月6日現在
歩いて行った時は公園の入り口部分で桜の木を確認するだけで帰ってしまったのだが、ジョギングで行って桜並木がどこまで続くものかと先まで行って見ることにした。そして、ビックリ。
なんと、全長約2キロ弱に桜の並木道が続いていたのだ。
これは満開になったらきっとすごいに違いない!
しかも、この並木道を抜けた先がベルリンとは思えない(実際には隣の市のテルトーだが)光景が広がっていたのだ。それが下の写真。
地平線が見えるところに久々に来たような。それにこんなに広い空を見たのは何年振りだろう。
あまりにも心地の良い場所を発見してしまった喜びで、勢い余って走り過ぎてしまったほど。
こんなに天気が良かったのに、数分後には吹雪(下)。
写真で伝わらないのが残念。
この後かなりの降雪があり、そんな中走って帰って来ました。
数日前には夏日を記録してたのに。。。
不安定な天気が続きそうです。
桜の蕾を観察したところ、後20日前後は開花までかかるよう。
また、改めてここで開花の様子をお伝えします!
ベルリンの桜の由来を少しだけ。
1989年にベルリンの壁が崩壊し、壁があった場所に日本のテレビ朝日が行った桜キャンペーンで募金が1億4千万円ほど集まりベルリンに桜を贈ったのだそう。冒頭のマダムが話していたのは、これだったんですね。
なんとベルリンにはこのテレ朝平和通り以外にもテレ朝から贈られた桜が色々な所にあり、総計9000本以上にのぼるのだそう。このテレ朝平和通り以外に桜がまとまって沢山あり有名なのは、以前「サンクト・ペテルブルク劇場へ行こう!」芸術講座の11月にお伝えしたので記憶に新しいかもしれない、ベルリンの壁崩壊時一番最初にゲートが開いた場所であるボーンホルマー通り。S1、S2、S25、S85などがとまる駅(ボーンホルマー通り駅)を出て線路沿いすぐにある。ここも見に行こうと思う。
ちなみに上に書いた両方の桜は八重桜。他の場所にはソメイヨシノもあり(マルツァンにある「世界公園(Gärten der Welt)」が有名のよう。
桜の便りをお楽しみに。byメイタ
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