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病院では陰性でも保健所では陽性のPCR検査の妙

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病状が芳しくない母に比べ、入院後も快活に過ごしていた父だが、なかなか退院できずにいた。入院時には既に発熱などの症状が収まっており、肺にも異常が見られなかったため、全く何の治療も受けていなかったという。おかげというべきか、病室に仕事を持ち込み、快適にリモートワークをこなしていたようだ。

しかしながら、退院まで12日を要したのである。理由は、保健所が実施するPCR検査になかなかパスしなかったためである。厚生労働省は退院の条件として、PCR検査の結果が2回連続で陰性が出ることと定めている。具体的には、症状の回復が見られてから24時間後にPCR検査を実施し、陰性が出れば、さらに24時間後にもう一度検査を実施。再び陰性が出れば退院できるというものである。

父の場合、毎回病院での検査用と保健所での検査用に2本ずつ検体を採取していた。病院が実施する検査では、常に陰性が出ていたものの、保健所での検査で陽性と陰性が交互に繰り返されたために、2回連続で陰性が出るのに計5回も実施することになった。内訳は以下の通り。

              病院  保健所
          *1回目 陰性  陽性
          *2回目 陰性  陰性
          *3回目 陰性  陽性
          *4回目 陰性  陰性
          *5回目 陰性  陰性

病院の検査では、即日で結果が出るのに対して、保健所の場合は検体を輸送する時間が加算されるため、結果が出るのは最短でも翌日となる。これも、入院が長引いた要因である。PCR検査は、単に陽性・陰性という2値だけではなく、詳細は不明だがウイルスの量に応じた数字が出ているようで、ほんのわずかなウイルスに反応して陽性の判定が出ていたようだ。父の場合、それでも2週間弱で済んだが、中には1ヶ月近く退院できない患者もいるという。

病院と保健所とで検査結果に齟齬があったのは、検査精度や判定基準の問題かと思われるが、詳細は不明である。

前述した通り、父の場合は投薬などの治療を受けていないため、ウイルスが自然と体内から排出されるのを待つしかない。このため、鼻うがいを実施し、鼻の粘膜の汚れを落とすことを試みていたようだ。これが功を奏したかは定かではないが、なんとか退院にこぎ着けたのである。

(つづく)

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