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2023年5月11日 【最新論文紹介】子どものときのペットの飼育と喘息の発症は、どのように関連しているか?

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

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ペット飼育とアレルギーに関しては、相反する研究結果があり、シンプルな答えが難しい。

■ アレルギーのある患者さんに『ペットを飼ってもよいかどうか』を聞かれることは少なからずあります。

■ しかし、患者さんごとに確定的にお答えすることは簡単ではありません。

■ たとえば1歳までのペットの飼育は、ペットアレルギーの予防に関連し、感作や喘息の発症リスクを低下させる可能性が指摘されています。

■ 一方で、ペットへの感作はその後の喘息発症リスクにつながるという報告もあり、それぞれおが相反しており、なかなか整理が困難です。


■ そして、ペットの飼育時期、飼育数など、さまざまな要因も考える必要性があります。


■ そして最近、さまざまな欧州のコホート研究、Avon Longitudinal Study of Parents and Children、Danish National Birth Cohort、Norwegian Mother, Father and Child Cohort Studyなどをまとめ、メタアナリシスを実施した研究結果が報告されました。


この論文でわかったことをざっくりまとめると?

欧州の9つの出生コホートの5歳から11歳77,434組のデータから、猫や犬の飼育と喘息との関連性を検討したところ、

猫や犬の飼育と喘息に、全体に関連はなかった(それぞれオッズ比[OR]=0.97[95%CI 0.87-1.09]、0.92[95%CI 0.85-1.01])。
✅ 猫や犬の飼育は感作に関連しなかった(それぞれOR = 0.92 [95% CI = 0.75-1.13] および 0.93 [95% CI = 0.57-1.54])が、猫や犬への感作は、学童期の喘息と有意に関連していた(それぞれOR = 6.69 [95% CI  4.91-9.10] および 5.98 [95% CI 3.14-11.36])。


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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊