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タピナロフ軟膏(ブイタマー)は皮膚バリア機能を8週間で改善させるかもしれない|2024年11月13日

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

( 本記事は、メンバーシップ(スタンダード・アドバンス)の記事です。メンバーシップの概要は、こちらをご参照くださいm(_ _)m)



アトピー性皮膚炎の新薬タピナロフ(商品名ブイタマー)が、皮膚の乾燥やバリア機能の低下を改善する可能性があることが報告されました。

■ アトピー性皮膚炎は、一般的な慢性の皮膚の病気です。
■ 目に見える皮膚の症状や、強いかゆみで眠れないことで、患者さんの生活の質が大きく低下させます。

■ そもそも、健常な皮膚と比較して、アトピー性皮膚炎のある皮膚では角層水分量(SCH)の低下と経皮水分蒸散量(TEWL)の増加が認められます。

■ 現在の主な治療であるステロイド軟膏は、継続して使用すると、その場所の皮膚が薄くなるなどの副作用が心配されます。

■ 最近、アリール炭化水素受容体調整薬タピナロフ(ブイタマー)が保険で処方が可能になりました。
■ しかし、現状ではまだまだ処方できるようになったばかりで、十分なデータは不足していると言えるでしょう。

■ そのようななか、タピナロフが皮膚バリア機能を改善させる可能性を示唆した報告がなされました。
■ 簡単に解説いたします。



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

日本人の成人アトピー性皮膚炎患者30名の前腕内側の標的部位に対して、タピナロフクリーム1%を1日1回、8週間塗布する非盲検・非対照・単施設試験を実施した。
✅️ 標的罹患部位における角層水分量(SCH)は、治療開始時の13.656 AUから8週目に16.423 AUまで有意に増加した(p=0.0433)。
【簡単な解説】タピナロフを使用することで、皮膚の表面の水分量が増え、乾燥が改善されました。
✅️ 経皮水分蒸散量(TEWL)は、治療開始時の17.35 g/m²/hrから8週目に9.52 g/m²/hrまで有意に減少した(p<0.0001)。
【簡単な解説】皮膚から水分が逃げていく量が大きく減少しました。これは皮膚のバリア機能(水分を守る能力)が改善されたことを意味します。



以下は、論文の解説と管理人の感想です。

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