デルゴシチニブ(コレクチム)とジファミラスト(モイゼルト)、有効性と安全性に差があるか?|2024年10月20日
■ ブログで公開した内容の深掘りです。
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子どものアトピー性皮膚炎に広く使われるようになってきたデルゴシチニブとジファミラストの効果を統計的に比較した研究が報告されました。
■ アトピー性皮膚炎に対する抗炎症薬はどんどん増えてきています。
■ 外用治療には、従来からステロイド外用薬やタクロリムス軟膏が使われてきましたが、外用JAK阻害薬デルゴシチニブ(商品名コレクチム)、外用PDE4阻害薬ジファミラスト(商品名モイゼルト)、そして外用AhR調整薬タピナロフ(商品名ブイタマー)が登場してきました。
■ しかし、さまざまな薬剤が使用できるようになり、「どの薬剤がより有効なのですか?」という質問をよく受けるようになりました。
■ 個人的には、この質問は、「野球とサッカーとバレーは、どれが一番強いのですか?」という質問に似ていると思っています。
■ すなわち、「ひとにより、向いているものが違う」というのが答えと言えます。
■ しかし、それでも比較したくなるのが人情ですよね。
■ 特に、現在ひろく使用されるようになってきているデルゴシチニブとジファミラストは比較したくなります。
■ しかし実際には、この2つの薬を直接比べる研究はまだ行われていません。
■ そこで、「マッチング調整間接比較(MAIC)」という統計方法を使って、間接的に2つの薬を比べた研究が、九州大学の中原先生らのグループから報告されていました。
この論文でわかったことをざっくりまとめると?
日本の中等度から重度のアトピー性皮膚炎患者498人(ジファミラスト群340人、デルゴシチニブ群158人)を対象に、4週間の治療期間でマッチング調整間接比較(MAIC)を用いて両薬剤の効果と安全性を比較した。
✅️4週目におけるEASIスコアに基づくアトピー性皮膚炎の重症度を比較すると、ジファミラスト群とデルゴシチニブ群に統計的に有意差は認められなかった。
【簡単な解説】 アトピー性皮膚炎の症状がどのくらい重いかを数字で表したEASIスコアは、4週間の治療後、ジファミラスト群とデルゴシチニブ群に大きな違いがなかったです。
✅️mEASIスコア、mEASI 50、mEASI75、安全性アウトカムにおいても、ジファミラスト群とデルゴシチニブ群に有意な差は認められなかった。
【簡単な解説】 症状の改善度を示す指標であるmEASIスコアのうち、mEASI 50(症状スコアが50%以上改善した人の割合)、mEASI 75(75%以上スコアが改善)、副作用に関し、2つの薬に大きな違いがなかったです。
以下は、論文の解説と管理人の感想です。
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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊