「オーガニックな」スキンケア用品を使用してもいいですか?
プロローグ この記事の作成のきっかけ。
尊敬するばぶ先生から、フォロワーさんからの質問のパスをいただきました。
ほかならぬばぶ先生からのパスですので、とりあえず私のわかる範囲でお答えしたいと思います。ただし、経皮感作に関して多くのことがわかってきているとはいえまだ発展途上ですし、一部私見も含むことをご了承ください。
※ 2019.5.1 最終的に7000文字程度になり、完成と同時に有料に移行しました。完成前の下書きの段階から多くのコメントをいただきました。ありがとうございます。
=更新履歴=
第1版 2019.4.28 第1章~第4章公開(無料)
第2版 2019.5.1 第2章の論文を追加、まとめの追加、目次の設定(有料設定に変更)
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第1章 経皮感作を御存じでしょうか?
まず感作というのは、簡単にいうと「IgEが出来ること」です。
IgEに関しては、以前インスタで作成した「IgE検査が陽性、だったら除去が本当に良いの?」をご覧下さい。
一方、「経皮感作」はアレルギー悪化の経路として、現在市民権を得るほど有名な用語になってきました。
経皮感作は「皮膚を通して感作してIgEが上がる」と言い換えることが出来るでしょう。
1.1 ピーナッツの含まれた皮膚ケア製品によるピーナッツアレルギー
そして経皮感作は、疫学的な報告から注目されるようになりました。英国のLack先生らのグループからの報告です。
その当時、英国ではピーナッツアレルギーがとても増えており、その原因に関しての調査が行われることになり、Lack先生らは、ALSPACというコホート研究に参加した乳幼児13971人に関するピーナッツアレルギーの発症リスクを検討しました。
すると、ピーナッツが含まれるスキンケア用品の使用していると大きくピーナッツアレルギーが増えていることがわかったのです(オッズ比 6.8; 95%信頼区間、1.4〜32.9)。
さらに付け加えるならば、関節などのアトピー性皮膚炎(オッズ比2.6、95%信頼区間1.4〜5.0) や、出血していたりカサブタのある湿疹(オッズ比 5.2; 95%信頼区間、2.7〜10.2)があると特にリスクが高かったのです。
Lack G, et al. Factors associated with the development of peanut allergy in childhood. The New England journal of medicine 2003; 348(11): 977-85.
同様の症例報告は多数あります。
そのうちのいくつかを挙げてみましょう。
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noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊