2023年6月25日 デュピルマブによる治療で、皮膚の細菌叢が正常化するかもしれない
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アトピー性皮膚炎があると、皮膚には黄色ブドウ球菌が優位になり、さらに皮膚を悪化させる
■ アトピー性皮膚炎が悪化すると、多くの患者さんは皮膚に黄色ブドウ球菌を保菌することになります。
■ そのリスクは20倍にも達します。
■ そして、黄色ブドウ球菌は『ディスバイオーシス』を起こしてきます。ディスバイオーシストは、健常人の菌叢と比較して菌の多様性が低下していることを言います。
■ では、アトピー性皮膚炎を改善させると、抗菌薬などを使用しなくとも黄色ブドウ球菌は減り、皮膚のディスバイオーシスは改善するのでしょうか?
■ 最近、米国免疫アレルギー学会雑誌(JACI)に、バイオ製剤デュピルマブを使用し、そのことを示した報告がなされました。
この論文でわかったことをざっくりまとめると?
中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者71人を、デュピルマブ群45人とプラセボ群26人にランダム化し、皮膚黄色ブドウ球菌、16s rRNAマイクロバイオーム、血清バイオマーカー、皮膚のトランスクリプトーム解析、末梢血T細胞表現型解析などを行ったところ、
✅デュピルマブ投与により、3日後には(プラセボと比較して)黄色ブドウ球菌が有意に減少し、2型炎症のバイオマーカーであるCCL17およびアトピー性皮膚炎の重症度(かゆみを除く)の測定値の低下と相関した。
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