ビートルズが聴きたくなる映画: 「イェスタデイ」（2019）　あらすじ程度のネタバレあり

監督 ダニー・ボイル　イギリス

突然、誰もビートルズを知らない世界になってしまい、売れない青年が彼らの曲を歌うことでサクセスしていくお話。

ビートルズ以外にもコカ・コーラ、オアシス、たばこなど、世界からきえているものは他にもある。
セオリーはないみたい。

エド・シーランが本人役で出演していて、役柄的にもよく出たなと思う。
ビートルズへのリスペクトがあるからだろう。
彼の歌も本物が聴ける。

冒頭から台詞にビートルズの曲のタイトルや歌詞が頻出するけど、字幕だと翻訳だから気づきにくそう。
耳を澄ませて英語の台詞をよく聞くとおもしろい。

それと世界が変わってしまうきっかけの事故のシーン、ある曲の間奏のアレンジがかかる。
ビートルズ好きならすぐ気づくはず。

映画館で観なくて良かったと思ったのは、一緒に歌ってしまうから。
エンディング以外はビートルズが歌ってはいないので、観終わると本物が聴きたくてたまらなくなる。

終わった途端にすぐさま聴いたけれど、個人的にはアルバムにAB面がなくなった残念さを感じる。
それにストリーミングだとシャッフルされる設定がデフォルトの場合もあって、オリジナル・アルバムを作ったときの曲順の意味とか、例えばAbbey roadのB面のすごさとか、そういうのが伝わらなくなってしまうようで寂しい。
わたしはCDでアルバムの曲順で聴き続けている。

あまりビートルズを聴いたことのない人が彼らの曲の良さを再確認するのにいい映画かな。
とにかく本物のビートルズが聴きたくなってしまった。
保守的かしら？

作品としてとても楽しめるし、モスクワに行ったり（何を歌うかわかっちゃう）、リヴァプールに行ったり、台詞含め細かいところまでビートルズ好きがおもしろがれるようにはできている。
ダニー・ボイルだから、楽しませ方はうまい。

やっぱりわたしには彼らの右に出るバンドはない。
歌詞といい、曲といい、アレンジといい、音といい、最高だ。
この歳になってものっすごくしみる詞があるのよね〜。
名曲よ。

もう一回観ておこう。

小学生のとき覚えた歌詞、忘れてない。
すごいね、子どものときの記憶って。