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街に関わるということ

先日、『盛岡という星でジョイントミーティング』に参加させていただいた。

『盛岡という星で』は若年層の人口流出が進む盛岡で、関係人口に着目しこの街の良さを様々な形で伝えていくプロジェクト。

「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと(総務省HPより)

『もり星』はビジュアルブックを発行していて、これはフリーペーパーとは異なり、欲しいと手を挙げる人に冊子を届けるという形をとっているんだけど、わたしは東京に出て数か月後にこのビジュアルブックの存在を知りお取り寄せさせていただいた。(下の画像は第二弾のビジュアルブックで今回のジョイントミーティングでいただいたもの)

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ビジュアルブックにはいわゆる「名所」とは少し違ったスポットがたくさん登場する。18年盛岡に住んでいた私にとって懐かしさと温かさを感じさせてくれる写真ばかり。途切れ途切れに出てくるコラムや短編マンガも一つ一つ私の心を掴んでくる。


今回参加させていただいたジョイントミーティングでは、「盛岡の食と農」をテーマに三名のトークゲストのお話を伺った。

盛岡にて盛岡の良さを発信している人、遠く離れた地で発信している人、様々な形で盛岡に携わる素敵な方々にお会いすることが出来た。関係人口という言葉を聞くのは初めてだったが、その「関係」という言葉を身をもって体感した。

わたしは春休みに盛岡に帰省したのち、コロナ感染者の増加により東京に戻れなくなり、この3か月をこの地で過ごしている。一度外に出て戻ってみると違った視点でこの街の良さを感じることが出来る。

18年間この街のことしか知らなかった私が、一度外に出たことで比較という能力を取得した。良いところも悪いところも見れるようになった。

わたしは超・何でも愛する人間だ。嫌いなものほとんどないし、関わったもの全て大好きになってしまう。だからこの1年で東京も大好きになったし、サークルの遠征で訪れた日本の様々な地域も、海外旅行で訪れた国々も全部大好きなのだ(笑) 今回のジョイントミーティングを通して、わたしはただ色々な土地を愛する浮気者というわけではなく、様々な地域の関係人口なのだと一つのアイデンティティを得た。

関係人口って誰かを助けるアイデンティティになると思う。別に生まれた土地じゃなくても観光に来たわけじゃなくてもその土地の一部として組み込まれるのだから。この概念をもっと広めたい。別にその土地を愛してなくても嫌っていてもいい。誰にでも少なかれ関係している土地はある。先日ジョイントミーティングを通して出会った人は関係人口に目を向けその人たちに手を差し伸べる人ばかりだった。一人だと思っていてもその人に手を差し伸べる存在は必ずある。

地域創生という言葉をよく耳にするようになった。地方から東京に出てきた者として、地域を愛しその土地に居続ける人、都心に足を踏み入れたくなる人のどちらの気持ちも何となくわかる(つもりだ)。どちらが良い悪いという話ではなく、全ての人がどこかの土地の関係人口であるということを忘れないでいることが地域創生を考える一つの鍵になるのではなかろうか。

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