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iCloud: Appleユーザーのメール環境について

今週自分のメール環境を整理したついでにAppleのメール環境の面倒くさいところをまとめてみました。

Appleユーザーのメール環境

Appleは自社製品のユーザ向けにiCloudサービスを提供しています。iCloudサービスの主要な機能の一つがメールです。Appleは主要なデバイスであるMac、iPhone、iPadに対して標準でメールクライアント(メールの送受信を行うためのアプリ)を提供しています。(Apple Watchもですが、特殊なので本記事では触れません。)

これらのデバイスはiCloudで同期されているので(実際には単にiCloudメールがIMAPサーバーを使っているからだと思いますが。)、同じApple Accountで使用している全てのデバイスで、受信したメールやフォルダの移動、既読情報、ラベルなどの情報が同期されます。

また、iCloudメールはSafariなどのWebブラウザを使って、WebサービスであるiCloud.comの「メール」を使ってアクセスすることもできます。

iCloudメールの自動振り分けについて

メールの自動振り分けをしてますか?

やってる人には当たり前だけど、やってない人がけっこう多いのがiCloudメールの自動振り分けです。
仕事のメールや友達からのメールとショッピングサイトからのメールが一つの「受信」フォルダに入っていると、大事なメールを探すのが大変ですよね。一つひとつ手作業で別のフォルダに移動させるのは大変なので、iCloudメールの自動振り分けの機能を使いましょう。

自動振り分けにはフィルタリング機能を使う

フィルタリング機能とは、受信したメールの送信者や件名などによって指定のフォルダに振り分けたり別のアドレスに転送したりと行った処理(フィルタリング)を自動で行う機能で、そのための設定をフィルタリングルール(または単にルール)と呼びます。Apple製品では、iCloud.com上の「メール」とMacの「メール」アプリにフィルタリング機能が組み込まれています。iPhoneやiPadの「メール」アプリにはフィルタリング機能が組み込まれていません。

iCloud.com の「メール」: フィルタリング機能あり
Macの「メール」 : フィルタリング機能あり
iPhone, iPadの「メール」: フィルタリング機能なし

また、Appleのフィルタリング機能はMicrosoftのOutlookなどと比べるとシンプルになっています。

iCloudメールでフィルタリング機能を使う際の注意点

Appleユーザがメールのフィルタリング機能でメールの自動振り分けを行う際に重要な点は以下のとおりです。理由は後から説明します。

  1. iCloud.comの「メール」のフィルタリング機能をだけ使う。Macの「メール」アプリのフィルタリング機能は使わない。

  2. フォルダはトップにのみ作成し、サブフォルダは作成しない。

iCloud.com上の「メール」でフィルタリングルールを設定する際の手順については、以下のAppleのサポートページを参考にしてください。

iCloud.comの「メール」のフィルタリング機能をだけを使う理由

iCloud.comの「メール」のフィルタリング機能はiCloud.comのサーバ上で実行されます。そのため自分の全てのデバイスにフォルダー振り分け等の処理結果が反映されます。
一方でMacの「メール」アプリのフィルタリング機能はMacで実行されます。処理結果は自分の全てのデバイスに反映されますが、処理自体はあくまでもMac上で実行されます。
この違いは、Cloud.comの「メール」とMacの「メール」のそれぞれでメール振り分けのフィルタリングを行った場合に、外出先でiPhoneの「メール」を使うと受信したメールがどこに格納されているかを考えると分かりやすいです。

iCloud.comの「メール」のフィルタリング機能で振り分けを使う場合

外出先でiPhoneの「メール」を開くと常にフィルタリングの結果が反映されている。受信したメールは指定した振り分け先のフォルダに入っている。

Macの「メール」のフィルタリング機能で振り分けを使う場合

外出先でiPhoneの「メール」を開くと全ての受信メールは「受信」フォルダに入っている。
家に帰ってMacの「メール」を起動するとフィルタリングが実行されてMac上でメールが指定されたフォルダに移動される。その後しばらく経ってからiPhoneの「メール」を開くとMacで実行されたフィルタリングの結果が同期される。

フィルタリングの結果が自分の全てのデバイスに即時に反映されるiCloud.comの「メール」のフィルタリング機能だけ使って、Macの「メール」のフィルタリング機能は使わないようにしようというのが私のお勧めです。

サブフォルダを使わない理由

現在、iPhoneやiPadの「メール」では二階層以上のフォルダがうまく扱えないようです。iCloud.comやMacのメールで作成したサブフォルダ内のメールを参照することができません。(前は扱えていたような気もするのですが自信はありません。)
iPhoneやiPadを含む全てのデバイスでメールを同じように扱うためにフォルダ構成は一階層のみにしてください。

旧いフィルタリングルールについて

以前のiCloud.comの「メール」の「ルール」の仕様では、ドメイン指定や部分一致の「ルール」を指定することができましたが、いつの間にか指定することができなくなっていました。現在の仕様では、送信者を完全なメールアドレスで指定する必要があります。

Appleの方針としてあらゆることをシンプルにしていく傾向があるので、その一環だろうと私は推測しています。
以前作成した「ルール」をそのまま使い続けることはできますが、その「ルール」の更新時には現在の仕様に従うことを求められるため注意してください。

AppleデバイスでのMicrosoft Outlookメールについて

Mac、iPhone、iPadの「メール」ではiCloudメール以外のGmailやOutlookなどのメールも扱うことができます。私はOutlookのメールを全てのAppleデバイスに設定していたのですが、最近Outlookメールの認証仕様が変わったことでMacの「メール」においてOutlookメールの設定を変える必要があったのですが、よく分からなくて投げてしまいました。現在はMac上からはOutlookアカウントを削除して、OutlookのメールはiPhoneとiPadだけで扱っています。

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