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請求書と私

今日は非常に疲れているのでいつも以上に言葉がぐちゃぐちゃかもしれない。

今日の疲れは精神的なものと肉体的なもの、どちらも。
毎日生きているだけですり減らしていく感じがする。おかしいな、すり減らすほど何かを持ってもいないはずなのにとか思ったりもして。

時々、職場でマウスを動かしながら叫び出したくなったり、笑いだしたくなることがある。
何をやっているんだろう、と思うのだ。

私が取引先へ「請求書を送ってくれ」と言う督促メールを送ろうとするその瞬間、どこか遠くの土地で雌ライオンが狩りに失敗しているかもしれないと思うとなんだか目の前の光景全てが茶番に見えてくる。
このメール一通は果たして世の中のためになっているだろうか、それどころか私の飢えを満たしてくれるだろうか、否、「請求書を送ってくれ」なんてメール一つでは世界を救えないし、私の小腹も満たせない。

私が封筒を三つ折りしているその時間、どこか遠くの土地でゴリラ同士の縄張り争いが起きているかもしれないと思うとなんだか目の前の封筒を破り捨てたくなってしまう。
この封筒をいくら折ったとて私は自分のテリトリーを増やせないし、よりよい番を得るわけでもない。もっと言うなら給与すら増えない。

勘違いをして欲しくないのだが、私はそれらの業務をしたくないと駄々を捏ねているわけでないし、普通に仕事として受け入れている。
ただ、単純に、人間ってなんだろうと思ってしまうのだ。
うっかり道具を使う知性を手に入れて、生き残るために社会性を重要視し、文明を作り上げてしまった人間達。
生き残るために過度に成長した社会性のせいで私は「請求書を送ってくれ」という人間という動物的な生き残りとは関係ないメールを作成しているのが不思議でしょうがない。

別に動物に戻りたいわけでもないし、縄張り争いをして誰かと傷つけあいたいわけでもない。できれば今のように金を使って買い物をすることで食事を手に入れたいし、楽しく生きていきたい。

でも何をやっているんだろうという気持ちは何度でも浮かぶんだろうな。




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