記事一覧
水素キャリアとしての合成メタン
H2とCO2を原材料にニッケルを触媒とし高温高圧下でメタンガスを合成する手法は100年以上前にフランスのポール・サバティエによって発見されており、この手法はサバティエ反応と呼ばれています。
こんな回りくどい方法で自然界にいくらでもあるメタンを量産することに実用的な価値はなかったのですが、CO2排出が社会問題になった最近になって急速に注目されるようになりました。
メタン合成の化学反応は2H2+CO2
フロートの構造と機能
フロートの敷設場所
幅20~30㎞とされる太平洋赤道反流(以下:反流)の南北境界、つまり北赤道海流や南赤道海流に近く、反流の下200~300mには沈降した南北赤道海流が西方向に流れているところを選びます。反流は太平洋赤道の西端で盛り上がった水面がなだらかに東に向かって流れ落ちる現象だと言えますから、反流の南北両端では流速が非常に遅くなります。
この立地条件、すなわち反流の水面下に逆方向に流れる海流
フロートの構造と設備
フロートの本体が持つ主な機能はソーラーパネルによる発電と、得られた電力をH2に変換するための電気分解、そしてメタンを生産させるのに必要なH2とCO2の貯蔵設備ですが、莫大な自然再生エネルギーの生産を事業計画化するにあたっては、ほぼゼロコストで利用できるエネルギーを利用して事業そのものを多角化し、全体のコストダウンを図らなければなりません。このページではフロートを最大利用するための設備群のアウトライ
もっとみる工場船&補給船とは何か?
Pec-cePの活動を一言で表現すれば「太平洋赤道反流に巨大なフロートを浮かべ、そこに無料・無尽蔵に存在する太陽光や海水や大気中のCO2を利用して一大エネルギー基地を作る」ということになると思いますが、一連の説明の中に「工場船」という言葉が頻繁に出てきますので、ここでは私達がイメージする工場船とは何かをざっくりと説明させていただきます。
「工場船」とは捕鯨船のように船内に工場機能を持った船舶のこ
フロートの多目的利用4.水素化マグネシウム製造に供する金属マグネシウムの海水からの製造
水素マグネシウムは水素吸蔵金属としてすでに利用されていますが、非常に面白い手品のような性質を持った物質です。
水素マグネシウムMgH2は高温高圧下で金属マグネシウムに水素を吸蔵させて作ります。マグネシウムは非常に軽い金属で、原子番号は12で原子量は24ですから、MgH2は中に重量比で2/26(7.7%)の水素を含有します。この含有率は決して高くはありませんが、H2を取り出す時に水を加えると下記化学
反流上でのフロートのコントロール
赤道反流にフロートを浮かべ、そこで得られる太陽光や太陽熱エネルギーからH2を作り、すでに投稿をしているような二次製品を作ることは現在実用されている産業技術を大規模化すればすべて可能である(可能な企画しか掲載していない)と考えられますが、このプロジェクトの具体化のためには一点だけ、「赤道反流上に浮遊するフロートをどのようにコントロールするか?」という重要課題を解決しなければなりません。
この問題の解
<フロートの多目的利用2>海洋植物性海藻(プランクトン)をフロートで大量増殖させ、その際の炭酸同化作用により、貯留中のCO2を炭素に固定する。
本文中アンダーラインを引いてあるところは出典を明らかにしたり、詳細な内容や関連事項の説明をするために外部にリンクしていることを示しています。ご利用ください。
フロートに貯留されるCO2の再利用法としては主に再生メタンの生産が予定されていますが、それ以外の利用法もあればそれも加えるにこしたことはありません。再利用すべきCO2は無限にあります。
その中で構想されているのは海藻の炭酸同化作用と炭素固
仕事依頼(原稿のリライト&イラストなどの制作)
私達ではこのNOTEに投稿している原稿をもとに日中英文のホームページを制作する予定です。ホームページは二種類とし、一応知識層と呼べるかと思える方を対象にし、Pec-cePの内容と投資までをテーマとしたメインのサイト、もう一つは主に中学高校の教科書を薄っすらと憶えていれば理解できる平易な内容で構想を説明する、事業計画や投資への言及は省略した、言ってみれば「啓蒙版」です。こちらは学生諸君だけではなく科
もっとみるフロートの多目的利用1.赤道反流フロートを利用した10億㌧ 単位のCO2水中貯蔵と再利用
本文中アンダーラインを引いてあるところは出典を明らかにしたり、詳細な内容や関連事項の説明をするために外部にリンクしていることを示しています。ご利用ください。
《日経2020.11.11より引用》 欧州連合(EU)が19年に先行して2050年実質ゼロの目標を打ち出し、現在は120以上の国・地域が賛同している。日本も追いかける形で10月、菅義偉首相が同様の目標
赤道反流上フロートのコンビナート化
本文中アンダーラインを引いてあるところは出典を明らかにしたり、詳細な内容や関連事項の説明をするために外部にリンクしていることを示しています。ご利用ください。
赤道反流上の300㎞×20㎞(6,000km2 ※茨城県の面積とほぼ同じ)という広大な面積を想定するフロートには太陽光発電やH2製造だけでない多くの利用法があり、それらの利用法を相互に連携させることで、フロートの機能を効率化すると共に多くの