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言葉にできない瞬間と、ともに生きる。

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はじめての入国拒否

#ヘッダー写真はグアテマラ空港内で私が実際に収容されていた部屋である。今見ても胸が締め付けられる…。 2020年2月から夢に見た中米・グアテマラでの単身長期滞在をしていた。その頃にはもう中国・武漢での大規模な新型コロナウイルス流行が報道されていたが、それが全世界を巻き込む pandemic になるとは知る由もなかった。 次第に感染がアジア諸国、ヨーロッパに拡大を続ける中で各国は入国規制を図るようになった。それはアメリカ大陸も例外ではなく、まずはアメリカがヨーロッパからの入

    • 最後に勝つのは尊厳だ|映画『グリーンブック』感想

      原題『Green Book』 舞台は1962年。公共交通機関やトイレ、またホテルやレストランの使用における人種の分離が法制度として存在し、これらは一般に「ジム・クロウ法」と呼ばれた。 『グリーンブック』は黒人旅行者にサービスを提供する宿泊施設やガソリンスタンドをリストアップしたものである。かつての黒人にとって旅をすることにはあらゆる不自由が存在した。白人の経営するガソリンスタンドで給油を拒否されたり、宿では宿泊や食事の提供を拒まれたりすることもあった。そんな彼らにとってグ

      • 言葉にするのも嫌な記憶|映画『家に帰ろう』感想

        原題『The Last Suit』 最近勉強を再開したスペイン語の映画であるのと、予告で見かけた主人公がホロコーストの生存者という点に興味を引かれ視聴した今作品。まさかこんなに胸に響く映画だとは思ってもみなかった。 映画で感動するときは、「あ、このシーンで私泣けるだろうな」という俯瞰の視点で予想することが多いが、今作品では終盤にかけて気付かないうちに涙が零れ落ちていた。泣かせようとする仕掛けが用意してあるのではなくて、主人公の生き方そのものが涙なしには語れないものだった。

        • 20代女子、ラジオが趣味に

          正直ラジオは古臭いと思っていた。 かつてアメリカにいたときには、いつもラジオから流行りの曲が流れていて、新曲を発掘するのも大抵そこからだった。しかし、日本に帰ってきてラジオ番組を探してみたらアメリカのように流行りの音楽がひたすら流れている局は見つけられなかった。当時はラジオという存在に親しみを感じていたものの、そこで聴くのを辞めてしまっていた。 そんな私を再びラジオに導いてくれたのが、SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャルである。SixTONESに魅力を

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          どんなチャンスにもYESを|映画『イエスマン"YES"は人生のパスワード』感想

          原題『Yes Man』 最近の私は"NO"マンになっていないか映画の冒頭で友達の誘いを言い訳で断り、夜は一人で自堕落に、変わり映えしない日々を送るカールの姿が自分に重なった。コロナ禍で私は外出も友人も遠ざけてしまっていた。第三者視点で見るカールはかわいそうな人に思えたが、自分にも当てはまると考えると途端に決まりが悪くなった。これまでは自分がしたいことだけをする生活に不満がないように感じていたが、交友のない生活は自分から見ても「かわいそう」だと思うことに気が付いた。特殊な状況

          どんなチャンスにもYESを|映画『イエスマン"YES"は人生のパスワード』感想

          ようやく、狼煙が上がる

          投稿するまでに2年の歳月をかけてしまった。noteは開設こそしていたが、トピックを書き溜めるに留まっていた。まとまった時間も取れるようになったことだし、ここを日々の思い付きを昇華させる空間にしようと思う。 私のことどんな人間がここで文章を書いているか、軽く自己開示をする。 Female / 平成生まれ / 東海地方出身 アメリカ高校留学を経験して、漠然と国際社会とのかかわりに憧れを抱く。故に大学の専攻は国際関係学(主に国際法、国際政治の分野)。ラテンアメリカに強い関心を持

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