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阿部詩選手の涙について気づいたこと「世界から教えてもらうこと」

阿部一二三選手の妹であり52kg級でオリンピック日本代表の阿部詩選手

2回戦の敗戦後に泣き叫んでニュースになったのを見て

多くの人は、「残念だ。。」「本当にかわいそうだ。。」
「優勝候補なのに。。」「4年間この日のために頑張ってきたのに。。」

っと同情の声が多いと思うけども

僕も最初は胸に刺さるほどその悔しさは心に染みました。

本人以外にはわからないほどの努力でもあり、柔道だけではなく、このオリンピックに出てくる選手はもちろん、オリンピックの代表になれなかった選手たちも多くの人は努力の塊だと思います。

でもよ〜く考えてみると残念な思いでもありました。

それは柔道は日本の国技であるということを考えるとやっぱりあの叫ぶ涙はタブーだとも思いました。

最終的にはその「詩選手」に勝った彼女は優勝しました。
彼女は世界ランク1であり勝つべき選手でもあります。世界選手権では彼女に負けたことはないかも知れませんが、世界ランク1位のチャンピオンの選手です。

また、彼女には負けたことがないので自信もあったことなのでしょう。。
そして技ありを取り「いける!」と感じてしまったのかも知れません。水泳などは飛び込んで泳げば結果が出ますが、サッカーや野球のように柔道も最後までわかりません。野球も9回2アウトから逆転がよくあります。

日本の国技は柔道だけでもありませんが、多くのスポーツは相手を重んじる精神があり、いくら勝利してもガッツポーズや喜びの声などはあげません。
それは世界にはなかなかない、本当に素晴らしい文化だとも思います。

世界のスポーツなどを見てもサッカー、ボクシング、野球などは相手を罵ったり、傷つけたり、誹謗中傷したりと、それが当たり前のスポーツです。

でも日本のスポーツは「礼で始まり礼で終わる」

阿部一二三選手と決勝で戦ったブラジルの選手で気になった行動がありました。

皆さんがご存知のとおりに阿部一二三選手が勝利し優勝しました。

お互いに礼をして握手をする前に、そのブラジル人選手は審判に向かって「一礼」したんです。阿部一二三選手はしていない礼を外国人の選手はしたことに何か武道の精神を感じたのは僕だけでしょうか。。

彼も負けた時に悔しくてなかなか立ち上がれませんでした。。

本当に悔しいことでしょう。。彼にも多くの人からの応援、そして背中にも数えきれないものを背負っていたことだと思います。そんな悔しい負けた選手が審判への礼を忘れていない。。

これは「道」という日本武道の「道」なのだと思いました。

「道」ってどんな意味?っと聞かれた僕はこう答えます。

剣道、柔道、合気道、弓道、茶道。。いろんなものに「道」が入ります。
これは日々、日常的にやっている基礎の塊のようなものであり、どんなに優秀な選手であっても基礎を毎日必ずやっています。人は考えて行動できなくなる時があります。突然に頭が真っ白になってしまう時もあります。
そんな時でも無心でできることが「道」だと僕は思います。

ブラジル人の選手が審判に礼をしたのは彼がいつもやっていることであり、きっと意識はしていないとも思います。負けたことで頭真っ白であり、記憶もないことでしょう。。でもあの「礼」を見ると日本人が学ぶことがあるのではないかとも思います。

日本人の柔道の選手を見ると

終わってから握手をして下がって相手に1礼をして正面の方へ1礼をして
そして外に出てから1礼をして、そのリングから降りる前も1礼をしています。この礼が少ない人も日本代表選手にもいます。もちろん審判に礼をする選手もいます。金メダルの柔道48k級の角田選手もその一人です。

ちょっと気になっていろんな動画を見てみると

外国人の柔道選手は始まりも終わりも勝っても負けても審判に礼をしている選手が非常に多いです。

日本人選手は勝ち負けにこだわりすぎているのかも知れません

でも勝ち負けは結果であり

それよりも負けた時でも勝った時でも世界の見本になるような、世界の人が真似したくなるような素晴らしい日本の文化を見せてもらいたいと思います。


柔道が世界中で人気になったのも日本のそういった相手を思いやる精神、そしてお辞儀の文化などない外国で道場に、正面へ、相手へ、先生へ礼をする。正座をする、そんな文化に感動している外国人が多いとも思います。

「相手を敬う作法」

「武道はスポーツではない」ということを。。。
礼儀というのが一番上にあるのが武道であり、その精神であることなんです。


そう考えるとあの泣き叫ぶ行為は相手選手にも失礼でもあると思うし、本当に泣き叫びたければ控え室で行うべきだとも思いました。

また審判の判定に納得がいかずに5分間その場を立ち去らなかった日本人の代表選手も同じことだと思います。

どんなスポーツにも審判がいますし、おかしな判定は一部だけではないと思います。でも会場からブーイングを浴びるというのは世界の人はそう見ているということなんです。また日本の柔道のルールは世界では通用しないということを知るべきだとも思います。世界のルールがある。。いくら日本発祥の国技であれ、世界のルールで闘うものです。そしてまた相手は世界チャンピオンです。強いんです。。日本では信じられないような「待て!がかかってから放さないこと」は世界ではあることでしょう。。サッカーなどでも転けたフリしてP Kを取る世界トップ選手なようなものでしょう。

インチキして勝ったのにこの日本人選手は何も言わない。。
どういうことなのだ。。これが日本の武道精神ということなのか。。

でも皆さんが思っている以上に世界の柔道レベルは日本を優に超えています。日本の柔道人口の少なさと、成長の仕方が全く違うと思います。昔からのように綺麗に決めて決める日本古来の柔道では勝てない時代です。世界にトップに出るような選手は柔術を身につけています。前回優勝した浜田選手もサンボのチャンピオンですし、今回優勝した角田選手も柔術を徹底的に学び、今まででは考えられない捨て身の巴投げを武器にして、寝技を武器に絶対勝利をしています。パターンはわかっているのに止められない角田戦術は、今まで誰もやってなかったからなんです。決して綺麗ではない日本柔道界から批判殺到していた彼女の柔道を勝ち続けることにより肯定化したのが彼女です。そして楽観主義者。いつもニコニコしてアウェーでも楽しみ、アウェー上等!もっと来て!っと話していたくらいです。


勝つことよりも負けた時でも美しい散り方を。。

それは日本の武道に必ずあるはずです。


日本は柔道が強い!

っというのを見せるのが目的になっているように思えます。

それよりも日本人だから世界に伝えられる武道の素晴らしさが必ずあると思います。


今は世界から教えてもらう日本文化の素晴らしさ


今日も良い1日を!





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Issei 世界旅人
全国を愛犬と旅しながら地域の習慣や食などをそこにいる人には気づかない素敵な文化などを伝えてより良い楽しい生活になったらいいなと思います。こんな美味しい食べ物や習慣、生活に気付いたらシェアできたらと思います。私たちが知らない素敵な日本を世界にも伝えたいと思います。