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経営は胡散臭いのか

ご無沙汰しています。月一ではなくなってきてますが、まぁ良いでしょう。こまけぇこたぁいいんだ、長く細く続けること、自分のためにやること、にこだわっていきてぇ。食いてえ。
しかしフラガの爆弾ハンバーグはいつ食べてもワクワクしますね。あの牧場のレリーフみたいなやつがアメリカ!って感じで好きです。
さて、今回は難しそうなタイトル。ほんのり気合いを入れて書いてみます。

経営とはなんぞや

突然ですが、ではないですね。タイトルにありますんでね。
さて、「経営」とはなんぞや。グーグル先生に聞いてみますと「事業を営むこと。または、その運営のための仕組み。」あるいは「規模を定め、くふうをこらして物事を行うこと。」とあります。
・・・なるほど。「くふう」がひらがななのがいいですね、ひらがなにしか伝えられないニュアンスがあると思います。

では「事業」とはなにか。恩師にしつこく食いついてみますと、「社会的な大きな仕事。」「生産・営利を目的として経営する仕事。」とあります。なんだか分かったようなわからんような・・・。

経営のホワホワイメージ

では、最近までのワタクシのイメージはどうだったか。
なんかこう、「合理的!!」とか「効率!!」とか「利益!!!」みたいな感じで、ポマードでぎっちり固めたオールバックオジサン+高いスーツ、あるいは、白Tにジャケット+横文字多用お兄さん+強めの香水と変なメガネ。いずれも宣材写真では見えないロクロを回しているか、つけ麺屋?って感じの腕組みをしてニコニコ斜めに立っているはずです。

・・・要するに、あまり良いイメージがなかった、と言うことですね。伝わりましたか?

知らないことは恐ろしい

ワタクシがいかに「経営」と言うものを毛嫌いしている(いた)かがお分かりいただけたはずです。悪意をも感じますね。もしかしたら、案外、世の中のイメージもそう遠くはないかもしれません。そう願います。いや願わないですが。

ところがですね、「茨城県農業アカデミー リーダー農業経営者育成講座」というやたら長い名前の講座を受けてから「経営」へのイメージがちょっと変わってきました。いやぁ、知らないと言うことは恐ろしいことです。ただよく知らないということが、いかに無用な争いを生んでいることか・・・!

世紀末リーダー伝

ボスパンチ、懐かしいですね。ではなく、リーダー農業経営者育成講座です。
これは茨城県のやってる講座で、まぁ簡単にいうと、地域のリーダーになる農業経営者を育てよう!というやつです。そのままですね。もうちょい書いてみる。

現状、農業者の課題として、「経営」というものをそもそもあまり考えていないとか、作業がいっぱいいっぱいで考えられない、あるいは毛嫌いしているというのが結構いる、というのがある。ワタクシのように。
とくに新規就農者には、「牧歌的・自然の中でまったりスローライフ」みたいな農に対するイメージがあったりする。自分にもそれはあった。
当然、基本的に外で、自然相手に仕事をしているので、そういう面はあるにはある。が、実際にはそう簡単ではない。サラリーマンと同じ月給を達成するには、栽培技術は当然必要だし、資金繰りや販路の確保といった「経営」についても考えなければならない。
加えて、農家の数は減ってきている。人口も減り、国の予算が減る中で、農家の生き残りは、もはや約束されたことではない・・・。

農業界隈、なんだか先が暗いようであります。しかし、だからと言ってロクロを回すオジサンを睨み続けていては何も変わらない。未来ある若人たちにも陶芸入門セットを用意しよう!!と、たぶんそのような思い(?)で、農業大国茨城県は8年前から「なんとかリーダー講座」を始めた。ということだと勝手に想像しています。たぶんそんなに的外れではない、と思う。

お前が作りたいのは壺か?皿か?

講座は昨年の8月に始まって、今年の2月までの8ヶ月間。月一くらいで笠間にある県の施設にいって、座学やら演習、たまに発表とかをやります。きっかけは、県の普及員の方から「こんな講座あるし受けてみたらええやん」とお誘いいただいたことでした。正直「堆肥の学校」もあったので迷ったんですが、結果的には受けて正解でした。

さて、講座が始まりまして、まず最初にしたことは何か?それは、自分の目指す姿、あるいは経営理念を決めるということ。

経営理念?そんなんデカい企業が作るやつだし、そもそもいきなりは決まらんでしょ。だって全然勉強してないし、経営のいろはもわからん。経営理念って、業界のこととか、経営のこととか色々知ってから・・・・・と、思いました。ワタクシは正直なのです。
まぁでも、そりゃそうですよね。なんとなく陶芸面白そうやな、と始めた教室で、じゃああんたが作りたいのは何なん?皿?サイズは?何個作んの?色は?丸いの?四角いの?ロクロ回すの?なに?お前なんなの?とゴン詰めされているような感じです。経営やっぱり怖い・・・。

どんなお皿を作ってもいい

そんなコンサルの方のゴン詰め(実際はもっと優しい)の甲斐あってか、結局なんとなくで仮の経営理念を作ることができました。エラい。
で、それで終わりではない。それをもとにどんどん具体的にしていく。例えば、「お前、産地の維持って書いてあるけど、具体的に何すんねん?産地ってどうなってたら産地なん?なんなん?ロクロ回すん?」みたいな感じです。最初ちょっときついですが、やってみると結構面白いです。なんでもそうですが、ちょっとわかってくると面白くなってきますね。

と、ここで気がついたことが2つ。

①やっぱり目標(ここで言えば≒経営理念)は最初に作るべきだということ。
例えば、梨の加工品作りてーとなったとする。その狙いは何か?よりたくさんの人に梨のものを食べてほしいとか、梨を知る機会を増やしたいとか、梨のない時期に売りたいとかまぁそういうのだとしましょう。単純に面白そう、というのもあるかもしれません。じゃあなんでその狙いなの?となると「オン・・・(汗」ってなりますよね。ワタクシはなりました。
つまり、そのなんでを突き詰めていった先にあるものが経営理念なんですね。逆に言えば、全部のなんで?のもとになっているから、あらゆる判断は経営理念に沿ってできる、という考え方です。例でいくと、加工品を誰かプロに作ってもらうのか、自社で製造するのか、という選択肢があるとする。「あくまで生食の梨にこだわって、加工品はツールの一つ」だと考えるなら、多少コストが掛かってもプロに委託してもいいかもしれません。一方、「規格外品も含めて、農園の中で全て無駄なく売っていく」みたいな考えなら、目指すところは自社製造かもしれません。ちょっと例えが微妙ですな。次!

②経営理念はなんでもいい、ということ。
ちょっと語弊があるかもですが、自分の思った通りの理念になっていればなんでもいいんだろうな、と思ったりしました。
めっちゃ極端に言えば「利益を気にしない」とかでもいい(その場合はNPOにするとか、事業の方向性から考える必要がありそう)。俺はとにかくでかい皿にしたいとか、小さくていいとか、ロクロは使いたくない、とか基本的にはなんでもいい。で、それを決めてみて初めて、じゃあそれを具体的に形にしていくにはどうしたらいいんすかね?という想定が立てられる。目標が明確でブレのないものであればあるほど、想定もブレにくくなるはずです。短期的な目標みたいなので考えると「楽な生活をする」よりも「3年後に売上1000万」とかの方が、想定しやすい感じしますね。できるかどうかは知りませんが。

ちなみにワタクシが作った理念はこんな感じ

経営は怖くなかった・・・!

結局のところ、経営は怖くなかった!という話です。別に「自然の中でスローライフ」を目指してもいいし「合理性を追求しない」とかでもいいわけです。経営を学ぶということは、それを実現するための手段にすぎない。目標を達成しつつ、組織を成り立たせることを考える。そのためのツールがたくさんあるというだけです。スローライフでもそれなりに収入がほしいとなれば、じゃあいくらほしいのか?その収入を得るためには作物は何をどれくらい作る?販路は?JAより直売の方がいい?そのための人件費は?みたいに色々想定ができます。
自分にとって今回の講座は「自分が目指すのはどんな感じ」を、仮でもいいからはっきりさせてみる、そしてそれに向かっての作戦を考えてみる、という作業でした。ちょっとしんどいけども、非常に勉強になった。でもたぶん今回やったのは、「経営の入り口っぽいこと」ぐらいなので、ここから頑張るぞって感じです。noteも経営もコツコツ続けることが大事なのであります。

終わりに

なんだ、なんかすごいキラキラしてるな俺。大丈夫ですか?ちょっと胡散臭い感じになってる?万が一、ワタクシの陶芸ポーズがどこかに載るようなことがあったら「結局ロクロ回してるやん!」って突っ込んでくれよな。

人間、知らないことは怖い、洒落臭いと思うもんなんです。きっと。それは正常な生存戦略です。いきなり道端で、知らんおっさんから謎の食べ物を勧められても食べないっすよね。食べる人もいるかもしれないが。まぁでも、食べてみないとわからんこともある。でも良いおっさんと悪いおっさんがいる。ちょっと腹壊すのも勉強のうちではある・・・。
そういや最近コーチングというのを受けていたんですが、めちゃくちゃ胡散臭ぇ〜と思っていたがやってみたら結構面白かった。これもそのうち書いてみたいっすね。覆していくぞ!

おしまい。




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