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余裕のないとき

ネコにだって余裕のないときがあります。いつもどっしりと構えていて、何事にも「平気だよ」ってクールにあしらっていそうだけれど。

そう、それは大抵はどうしてもして欲しいことがあって、それはもっと言うと、「満たされていない」からであって、簡潔に言うと、「寂しいから抱きしめてください!」ということらしいのです。

なんだ、それっぽっちの事か、と思うかもしれませんが、ネコにとっては一大事。それはもうゴハンも喉を通らず、ミャアミャアと鳴き倒して、足に絡みつくくらいに。

でもひとたび、「ギュっ」と30秒くらい優しく、そして力強く抱きしめると、フッと治まって、何事も無かったかのようにトコトコとどこかへ立ち去ってしまうのです。

「ネコも孤独には弱いんだなぁ」と言ってしまえばそれまでですが、寂しさの簡単な満たし方を知っている猫様はすごいなと、僕は思います。

人は寂しくなると、「寂しい」とは言わずに、モノを買ったり、いろいろ食べたり、誰かに自慢することで満たされようとしたり、また不機嫌になって、その不機嫌さで周りをコントロールしたりしようとします。でもね、たぶん、結局はネコと一緒。究極は、思いっきり抱きしめて欲しいだけなんだろうなと思うんです。自分が一番好きな人に抱きしめられる、一番好きなムードに包まれる、それが最終目標なんだろうなと。

それは家族や恋人だったり、親しい友人との会話だったり、大好きな音楽や映画、旅行だったり、はたまたお風呂だったり。自分を満たしてくれるものなら何でもいいと思います。ただ「不機嫌」だけはNGです。不機嫌は一瞬コントロールできた気になるけれど、その実、「抱きしめてもらう」という最後目標から遠ざかっていってしまうからです。


たまには猫様みたいに、素直に「抱きしめて」って伝えてみる(または、一緒に〜やろうってお願いしてみる)のもいいかも。え?そんなに上手くはいかない?いやいや、素直に丁寧に伝えてみれば、お願いされた方も案外悪い気はしないものですよ。もしかしたら、ギュっと30秒でフッと楽になれるかもしれませんしね。


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