頭・心・体を日々フルに動かす
体の一部の機能を長期間使わずにいると次第にその機能が衰えてくるし、それに伴ってさまざまな徴候が現れてくる。専門用語では「廃用(はいよう)症候群」と言われる。
脳卒中やケガなどで、長い間筋肉や関節を動かさないままでいると、筋肉や関節の働きが衰退して、思うように動かせなくなることは高齢者にはありがちなこと。
我が父が入院を繰り返すたびにベッドに寝かされ脚の筋肉が衰えてしまったのはまさにその一例。ランニングで足を故障して、全快した後走り出そうとするとなかなか脚が思うように動かない。それも中高年ランナーにはよくある話。
記憶についても然り。
物覚えが悪くなってきたのを年のせいにしている人は多い。私もその一人である。
確かに、若い頃に比べれば物覚えは悪くなってきているけれど、そのすべてが年のせいではないと思う。物事を真剣に覚えようとしなくなったのもその一因になっているのではないか?
加齢とともに何かを覚えようとすることからあえて遠ざかっているのかも知れないし、また記憶力の衰えを黙って看過しているからではないだろうか。
何か新しい知識や情報を記憶にとどめる能力(「記銘力」と言うらしい)は使わずに放っておけばだんだんと衰えて行ってし。これも一種の廃用症候群の徴候なのだそうだ。
そうならないための方策はいろいろと考えられるが、例えば、外国語を勉強するのはどうだろう。本格的な語学学習でなくてもいい。単語や基本的な日常会話のフレーズを覚えるだけでもいい。
海外旅行を考えているなら行く先の国の言葉を勉強するのもいい。片言でもその国の言葉をこちらから口にすることで、相手の言うことが全くチンプンカンプンであっても、伝えるという楽しさが一気に広がるもの。
旅をしている間は日々体を動かすのは当たり前のこと。
1日40~60キロを当たり前のように走っていると体は活性化する。
身体中のいろんな細胞に刺激が与えられる。
何かを見たり聞いたりして、考えたり感じたりする時間も多い。
毎日移動する中で、いろんな人と出会い、いろんな経験をし、いろんな風景を見るだけでも刺激は絶えない。
私とつれあいが日常やっているのは、映画を見ること。
映画館にはほとんど行かないがネットフリックスでいろいろな映画を見ている。
泣いて笑ってワクワクドキドキするようなものを選ぶ。感動的な作品に出くわすとやはり心もリフレッシュできる。
頭・心・体を使わないとどんどん衰えていく。
日々何かを考え、感じ、運動する。
さらには、感謝感激感動することを日々の習慣とする。
「ありがとう」「うれしい」「楽しい」「幸せ」「最高」「素敵」
をできるだけ頻繁に口にする。口にすることで純粋にその感情を自分で味わう。
頭と心と体をフルに動かすことが、人間らしく(あるいは自分らしく)生きる上で最も大切で基本的な姿勢だと思う。
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*アドヴェンチャー・ランナー高繁勝彦のメルマガ「週刊PEACE RUN(第477号)〜シリーズ「PEACE RUN~人・町・風景・できごと」から
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