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田んぼダイアリー 7.7 〜草取り瞑想の時間〜

先週末。土曜日の早朝に出発し、日曜にかけて田仕事へ。
この時期は終わりなき水管理と草取りの時間。
とはいえ、東京⇆南房総の通いながらの管理のため、
できることは限られるのだけど。

今年は、とってもありがたいことに、田植えだけでなく、
継続的に田仕事に参加してくださる方々が現れた。
みんなで田仕事して、宿で美味しいものを作って食べて、
語ってぐっすり寝る!というフェス。
いつかは田んぼの周りで大地を踏み締めて踊ったり歌ったりしたいもの。

『雨の中の草取りは静謐な時間ですよー』

と、田植えの時にお伝えしたら、正にそんな状況になった。
大雨警報が南房総に出ているにもかかわらず、ツワモノたちが現地に
向かうとうっすら晴れ間まで出てきた。
私たちが田んぼにいる間はほとんど降らず。
日曜日は、その雨の中の静謐を求めていた方が田んぼに出た時のみ、
ザーっと降ってきた。正にその静謐な時間を共に過ごした。

たんぼのディーバの粋な計らい。
泥んこになって、暖かい雨に濡れて。
天然のシャワーの中で心が解放されていくのが気持ちいい✨

大人も子供に帰る時間大切だよって、雨の中を小躍りしたくなる。

田んぼの稲は元気!
いい感じで分蘖が進んでいる
そして、当然草も元気!!
今年も美味しい『こなぎ米』が実りそうだ。

草取り時間。

一本植えの稲ゆえに、一本一本の稲の力を見つめられる。
雑草に囲まれて生えていても、構わず分蘖を広げる稲もあれば、
萎縮している稲もある。

一本一本、その生命力の違いを目の当たりにしながら、
人間も同じだなと思う。

グッと根を張り茎を太くして立つ稲は、周りにある雑草と
しっかり共存しながら、自分の成長を遂げていく。

遠慮がちな子たちは、草に生きる場を明け渡している感じ。

容赦ない環境の中で、しっかりと大地に根を張り、
実りをもたらせるその意図を全うしようとしている稲を見ると、
いつも力をもらう。

草に負けちゃって思うように生きられていない稲たちには、
まだまだ起死回生できる!と祈りながら根っこの草を取り除く。

すっと、解放された感覚がつたわってくる。
私の中の何かも外れていく。
そんな対峙をしながらの草取り時間。
できるならずっとやっていたいと思う。
いつも、時間の制限で途中退散となるのだけど。
それも、私たちのありのまま。

『こなぎ米って言ってね、
昔からこなぎが生える田んぼのお米は美味しいんだよ』

と、いつもお世話になる宿のお母さんの言葉。
その言葉に励まされ、途中退散もよしとしている。
そして、実際美味しくなる。

私たちの田んぼは作物を育てているのではなく、
命と向き合う実験場。心を育てる場でもある。
収穫量よりもそのプロセスが価値がある。

自然界から貪ることよりも、共に生きることを感じる場でもある。
そして、毎年、ちょうどいい量のお米が与えられる。
このミラクルを今年も感じたくて7年目。

今年もきっと美味しいササニシキ君たちとなる予感。
新たな可能性と仲間と共に私たちも育ってる✨✨


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