「大切なことは『共感』することだ。『共感』とは、相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じることである」
相手に共感できているのか?
相手を勇気づける時に大切なのは相手に共感することです。
しかし、私たちはえてして共感の意味を勘違いし、共感するつもりで「かわいそうに。大変だったでしょう…」と同情をしてしまいます。
自分の感覚を相手に押し付けてしまうのです。
キャリアコンサルタントにも必要な共感する力
キャリアコンサルタント(以下CCt)にもクライエント(以下CL)に共感するスキルがマストです。
共感していると思っていても、共感しているつもりになっていることがあります。
それは、今まで培ってきた自分の感覚、私が言う所の「自分スタンダード」で、相手のことを理解しているつもりになってしまうことです。
例えば、CLが「モヤモヤしているんです」と言った時に、CCtが「モヤモヤしているんですね」と返した場合、一見して共感できているように見えますが、CLが感じている「モヤモヤ」とCCtが感じている「モヤモヤ」は必ず一致しているでしょうか?
「モヤモヤ」することは人それぞれなので、どのような時に、どのような理由で「モヤモヤ」するのか、JCDAが言う所の「自己概念」をCLが理解できるように、経験の再現を促す質問が必要になります。
共感の定義
「相手の置かれている状況や考え方、意図、感情、関心などに関心をもつこと」と本書では紹介されています。
私が、キャリアコンサルタントの資格取得を目指している方の勉強会でお手伝いをする時によく言っているのは「相手の関心に関心を持つ」ようにしましょうです。
アドラーは「共感とは相手の目で見、相手の耳で聞き、相手の心で感じること」と言っています。
相手に共感するには訓練が必要
相手に共感することは簡単なことではありません。
私たちはえてして、共感しているつもりで間違った行動を取ってしまいがちです。
「自分の目で見、自分の耳で聞き、自分の心で感じていること」を相手に当てはめて、相手に共感したつもりになってしまうのです。
つまり、自分の主観でコミュニケーションを取っていることが多いのです。
自分は相手に自分の視点を押し付けていないだろうか?
常にそう自問することで、相手に共感するスキルが付いてくるのです。
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