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拝啓あんこぼーろが気になるnoterの紹介をする時間がやってきました2020年12月31日0:00の記事でございます。





こんばんわ。日々、noteを徘徊し、爛々とした血走った目で、むさぼるように人々のnoteを読んでおります。

まるで餓鬼のようです。note餓鬼。だれか供養してくれ。頼むっ 供養の方法は、白州のウィスキーを送ってくれれば大丈夫です。成仏します。



とくに最近は、ことば展覧会という、モンスター企画を産み出してしまったので、たくさんのみなさまのnoteを見る機会があります。たくさんの方々のnoteを読んでおりますと、むむむむっ!ってなるnoteがございます。え、これ、みんな読んでみる方が絶対いいよっ!ってなるnoteに出会います。今回も、見つけてしまいました。


こちらの方です!!

ででんっ






さちさんですっ!
ででんっ




バイク乗りのさちさんのnoteですっ
ででんっ



でも、今回ご紹介するのは、バイク事故のnoteなんです。


片側二車線の左端にバイクが見えました。止まっているようでした。

「こんな高架で止まってるなんて、変だな」

すると、ゆっくり走り出しました。
走り出したのは良いのですが、走り出した方向がおかしい。


僕も先日ちょっとした自損事故を起こしました。

山道のカーブ。同僚もそこで何人か事故を起こした場所(おそろしのかーぶ)。雨の山道のカーブ。社用車はなぜか滑り、対向車側の岩につっこみました。事故ってあっという間に起こります。事故が起こる前は、事故が起こるなんてまったく思っていない。突然の出来事なのです。当たり前ですけど。もし対向車が来ていたら、正面衝突です。幸いにも、対向車も後続車もなく、怪我もなく、ただしょんぼりした僕がひとりいるだけでした。


さちさんは、娘さんをバイクの後ろに乗せ、低速の安全運転でドライブに出掛けました。


そこで、事故をもらってしまうのです。大変でしたね。文字で読んだだけですが、とても感情移入しました。


画面の先の文字なのに、さちさんのこのnoteを読むと、
youtubeの事故映像を感情つきで見ているような雰囲気になります。





 衝突の瞬間の、とっさの判断について、細かく書かれています。

前日に、勇気を出して、初めてタンデムシートに乗った娘。

海岸沿いの車の通らない直線を往復し、「楽しかった!!」と笑顔で話していた娘。

その娘を、翌日の初めての公道走行で、事故に遭わせてしまうなんて。

よく事故現場で、呆然と立ち尽くしている当事者たちがいらっしゃいますよね。事故って大人でもかなりショックな出来事。それを、娘さんが体験するという・・・。本人も、さちさんも、怖かっただろうなぁ、と思います。

けれども、最初の記事「バイクで、もらい事故」で事故直後の娘さんに、優しく話しかけたりする大人たちが現れていました。そして今回の記事では、お父さんが事故のことを、「笑い話」にして娘さんの心をほぐそうとしておられます。こういう時にこそ、人の優しさのありがたみがわかりますよね。いやほんとに。


いやちょっとここで勝手に僕の話をさせてください。いや書くよ、誰も求めていなかったとしてもねっ!おれは書くよっ!


昔、福岡の中洲に妹を迎えに行った帰り、道路でじいさんが倒れていました。じいさんのそばには車が止まっていたので、どうやら轢かれたようです。救急車や警察はまだ来ていない。

じいさんをひとりで介抱している若い男性がいました。僕は車をとめて、大丈夫ですか、と声をかけます。

ちょっと僕もいま通りがかっただけなんで、わかんないっす!

そうなんすか、え、この電話してる人は? 
じいさんを轢いたであろう車のそばに、香水臭いおっさんが立っていて、だれかと話をしています。時おり笑いながら。

あ、たぶんその人が轢いたみたいです。保険会社?と電話してるみたいっす。

え、それであなたは?

僕は通行人です。

(いやなにこの構図!轢いた本人電話!通行人の若者が介抱!いやなにこの構図!)

僕たちの会話中に、妹は車から膝掛けを持ってきて、じいさんに掛けます。じいさんはいたいいたいいたいいたいとずっと言っています。表面的な怪我はないようです。酒のにおいがします。救急車を待っている間、妹はじいさんをさすり、若者と僕は交通整備をします。そして轢いた奴は「いやぁ、ほんとまいったよー笑」とだれかと話しています。いや、いるんです。事故の時って、こういう人いるんです溶けろ。

警察と救急車が到着すると、警察と救命救急の方々に感謝の言葉をのべられ、香水電話おっさんと、被害者じいさんはその場から連れ去られました。

そのあと、僕と妹をカップルと勘違いしていたらしい青年は、僕らが兄妹だと分かると、妹に自分の洋服のお店の名刺を渡して立ち去りました。いや、兄さんはそういう出会いありだとおもうの。うん。いいと思うの。だって、事故現場ってほとんどが野次馬なんだもの。それをひとりで当事者やってる青年って、私、いいと思うの。結婚しちゃいなよ、妹よ、と僕は言いました。妹は、は?いいし。と、言いました。


いやほんと、事故って、非日常なので、普通なら、手伝うでしょ!助けるでしょ!笑って電話なんかしないでしょ!ここでありがとうとかごめんなさい言うでしょ!っていうのが通用しないことがおおい。ように思う。ほんとに事故の現場はいろんなことが起こる。

あ、関係ないついでにお話すると、僕の父親はハーレー乗りで、同じく事故現場にたくさん居合わせたりした経験がある。なので、父親は小さい頃の僕に、止血方法や人工呼吸の方法を教えた。だからなのかわからないけれど、僕は事故現場によく遭遇する。

なので、このさちさんの事故に遭遇した景色が、ありありと想像できる。でも、僕自身はちょろっとした自損事故を経験したレベルなので、事故のその先はまったく未知数。その未知の部分を、さらにさちさんは書かれておるっ!




僕は、事情聴取をされた経験がない。
事情聴取の特典としてカツ丼がもらえるということぐらいしか知識がない。


さちさんが事情聴取を受けている。

警察官「あなたが悪いとか、相手が悪いとか、そんな過失割合の話は、警察ではしません。今回のバイク同士の事故でも、相手の人が怪我をしていた時点で、あなたも加害者でした。でも、相手の人は、自分が100%悪いからと、事故の当初からずっと言っていて、あなたが加害者にならないように、自分の診断書は取らず、警察署にも提出しませんでした。あなたがもし、後ろに乗っている娘さんに怪我をさせていたら、その時点であなたは加害者になっていました。どちらもなかったから、あなたは今被害者でいられるのです」

いやぁ、なんか、こんな感じなんだ・・・・・。っていうのが、ほんとに率直な感想でした。警察官って、「事実」を扱うお仕事だと思います。感情とか、予想とか、願いとかって、微塵の価値もないのです。唯一「事実」だけが価値と力を持つ。そのように警察官たちは育てられるわけです。だからこそ、上のような会話が生まれる。たしかに警察官が共感ばっかりしていたら、世の中の問題はなにも進まずに止まるかもしれない。それでもやっぱり、バイクで事故をもらい、娘も自分も怖い思いをして怪我までした人にも、やっぱりこんなに冷静なのか、すごいなぁ、と会話の部分に対して思ったわけでございます。もちろん町中で接する警察官たちはもう少し人間味に溢れているのだけど、こういう事実を扱わないといけないときには、そういうスイッチが入るのだろうと思う。こんなnoteそうそう読めるもんじゃないですぜ。



そして、ことば展覧会にも、さちさんは出展してくれている。

 バイク乗りの人たちは、密かにバイクと話をしているだろうな、とは前々から感じていた。僕ならたぶんそうするだろうから。さちさんは、事故の時、自分の倒れたバイクに対して冷たい態度をとった自分を、倒れたバイクから距離をとった自分を心のどこかで責めていた。と、僕は感じた。

けれど、このことば展覧会で、さちさんは事故から修理を経て生還したバイクと対話をしてみることになりました。バイクと、仲直り、というか、対話をすることによって、さちさんの中の事故や自己についての整理がついていくようすがわかる。たぶん、文字に書かれている以上に、たくさんのものを骨折した肩に背負っていたのだろうと思った。それが、徐々にほぐれていくような、そんな気がした。事故の流れを追って見ていた僕としては、なんだか安心する作品となった。

さちさんは、骨が折れて肩が上がらない状態なのに、後方確認を怠ってバイクの走行軌道に突っ込んできて倒れ、バイクの下敷きになった相手の男性を、助けようとした。とっさの行動には、その人が現れる。

痛かったですよね、
怖かったですよね、
娘さんのこと心配でしたよね、

でもそのなかでも、無意識にベストな選択をして、人を助けようとしたさちさんが、とってもすごいな、立派だな、と、そう思うわけです。事故に遭った何パーセントの人が、相手を助けることに動けるだろうか。僕はできるんだろうか。と、思うわけです。まあ、できない。


このnoteを読んだみなさんの明日に、安全運転をっ!

さちさんのご紹介でした!

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