「つくね小隊、応答せよ、」(廿六)
「そしたらそこに、大将が現れたのよ。
俺より年下。しかも小柄。そのくせ、大熊を見てもびびりもしねえ。
でよ、腰の抜けそうな俺見て、お袋見て、最後に大熊見て、大将言ったのよ。
“あーあ、目、合っちゃったなぁ…立ち去ることは、もうできないなぁ…”
何言ってんだこいつって、思ったよ。俺よりも年下のくせしてよ、ちいせえくせによ、何ができんだよ、って。とっとと逃げろよって。
そしたら大将、みるみるうちに二頭の熊を越えるようなヒグマになってよ、雷みてえに吠えるのよ。
俺は、動