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ケニアのスラム街でホームステイした!

みなさん、こんにちは!

去年9月から11月までの3カ月間、私はインターンをしていたSt. Joseph House of Hope Fundationの代表であるCarolineの職場兼お家にホームステイをしていました。
この基金はケニアのモンバサから1時間ほど北へ移動した"Majengo Kanamai"(スワヒリ語でスラム街のカナマイ町という意味)という場所に位置しています。
スラム街のど真ん中にあった基金では併設している教育機関を運営しながら、そのスラム街で暮らしている学費が払えない子どもたちを支援しています。

インターン先のSt. Joseph House of Hope Foundation

このnoteではスラム街で暮らした3カ月間を通して見つけたケニアでの暮らしの驚いた点と所感を共有します!

インターン生の1日の流れ

まずはインターン中どのような生活をしていたのかを共有したいと思います。

基本、朝は8時に起床。
ちなみに学校は6時半から登校時間で、7時から授業が始まります。
(私はこの時間帯に起きられず8時に起きてました…)

朝ごはんを食べた後は校内の空き教室を図書館に改装するために12時頃まで本の整理を行います。

お昼時間(12:30〜14:00)は学校またはホームステイ先でご飯を食べます。
学校はお弁当と給食、両方の制度を取り入れており、お弁当を持ってきてない子には20シリリング(約20円)でGitheri(とうもろこしと豆を煮込んだスープ)を提供。
ホームステイ先で食べる場合、お昼ご飯は日によって替わります。

給食のGitheri

お昼ご飯を食べた後は、入社に必要な資格の勉強をしたり、スワヒリ語の勉強や読書をします。
時間がある場合は校内の裁縫室へ向かい、生徒の制服を作るお手伝いや自分で購入したケニアの伝統的な布を使って洋服を作っています。

放課後の16:00からは子どもたちとバレーボールをして遊んだり、生徒の家へ訪問したり、学校外を生徒とお散歩したりして過ごします。

学生たちとバレーボール🏐

夜ご飯は基本、主食(ウガリ、チャパティ、ご飯)とおかず(牛肉のシチュー、お豆の煮込み、鶏肉または魚の素揚げ)というメニュー。
インド洋が近いため、この地域で食べる魚はとにかく美味しい!
そして、たまーにホームメイドのハンバーガーやチップスなどウェスタンな料理も食べます。

チャパティとお豆の煮込み

夕食後はCarolineの家族とおしゃべりしながら過ごします。
21:00以降は皆んな各自の部屋に戻るので、私も自分の部屋に行き、蚊やハエ、たまにイモリと戦いながら映画やドラマを観て就寝します笑

他にも学校内でのイベント開催のお手伝いや学生への日本文化伝授など、インターン生として様々な業務をこなしていますが、基本的には上記のような1日を過ごしています。

ケニアで感じたカルチャーびっくり

日本とケニアという地理的にも離れた位置にある2国を比べると文化の違いなんぞ、わっさわっさ出てきます。
ホームステイして驚いたことなんて数えきれないくらいあります。
その中でも自分が特に感じた「びっくり!」をまとめます。

びっくり①:スワヒリ文化

皆さん、スワヒリ文化またはスワヒリ語って東アフリカ地域ではよく聞くと思います。ライオンキングにも出てきた「ハクナマタタ」、あれもスワヒリ語です。
私はスワヒリ文化って東アフリカから始まった古来の文化だと思っていたのですが、実はスワヒリ文化とは、インド洋交易によってアフリカ要素とイスラーム要素が混合したことによって生まれた文化なのです。

モンバサなどケニアの沿岸部ではアラブ商人が古くから交易をしており、その商人たちが持ち込んだ文化が東アフリカ現地に定着した結果、本当のイスラーム文化とは少し違う、東アフリカ独自の文化が「スワヒリ文化」となったとホストファミリーから教わりました。

なので「スワヒリ人」はアフリカ系とアラブ系の混血を指すものであるために、東アフリカに暮らす人々は肌の色が他のアフリカ諸国の人たちより明るいそうです。
私の暮らしていたカナマイ町でもイスラム教徒の方は多く暮らしているため、スーパーでは豚肉を見たことがありません。

とても興味深い「スワヒリ文化」ですが、都市によってもその定義は違うため、”これが所謂スワヒリ文化だ!”とは断定できないそうです。
ちなみに普段食べる食事内容にも文化の影響は大きく表れています。
例えば、サモサ、チャパティ、カレー、インディカ米そしてチャイティーなど、スパイスや味こそ多少違うもののインドや中東と似た料理がとても多いです。一方で、アフリカ主食の代表であるウガリ(お湯にとうもろこし粉を入れて練った、お餅のようなパンのような物)もほぼ毎日食べます。

サモサとチップス
ウガリと魚の煮付け

このように2つの文化がMixされたスワヒリ文化の歴史とその在り方について、非常に興味深く思えました。

びっくり②:スラム街での厳しくも楽しい暮らし

スラム街での暮らしと聞くと、みなさんどのような暮らしを想像されますか?
私自身、スラム街に住む人たちは過酷な暮らしをしているんだと思っていました。

実際暮らした結果、過酷な暮らしというイメージは半分正しく、半分間違いであり、日々の生活を厳しく感じながらも楽しく生活を送っている家族がほとんどであるという印象を受けました。

生活が厳しいという観点は、収入の少なさによるものです。いち若年男性の1日の収入は1000シリリング(約1000円)あればとても良い方とされています。ひと家族が大所帯なこともあり(だいたい5人兄弟と両親または親戚と暮らしている)、家族全員が十分食べられるご飯が賄えるかどうかさえ分からないという生活を日々送っています。
また人々が着ている服は破けていたり、汚れていたり。住んでいる家は雨漏りがひどく、衛生管理もできていない。電気は通っているが停電は毎日発生する。このような事柄を踏まえるとスラム街での生活が厳しいと言えるでしょう。

ですが、だからといって生きることに希望をなくした人々が多いわけではありません。美味しいチャイティーを飲んだり、音楽を奏でながら踊ったり、海で泳いだりとその日1日を楽しみながら暮らしている側面も見受けられました。お金がなくても楽しく生きられる。決して楽な生活ではないけど、日々楽しさと生きがいを見つけながら暮らしている印象に私もいつもニコニコでいられることができました。

学生たちと

びっくり③:ケニア人の優しさと不真面目さ

3カ月のインターン中、たっくさんのケニア人と仲良くなりました。
ケニア人の性格はもちろん十人十色ですが、文化によって築きあげられた共通の性格というのも存在します。それが優しさと不真面目さ!
まずはケニア人、とにかく優しい。(意図的に意地悪してくるやつもいましたが…)
それこそ自分たちの生活が厳しい時でも、私がお家にお邪魔した際にはお茶や食べ物を出してくれたり、お土産をくれたり、とても気遣ってくれました。私だったら、余裕のない生活をしている時は他人にそこまでの気遣いができないと思います。

家庭訪問した際に頂いたチャイティー

ただ!ケニア人、なぜか非常に不真面目になる時が多いのです。もちろん人によりますが、「なあなあな姿勢」で物事に対処する状況にたくさん遭遇してきました。
約束を当然のように破ったり(そもそも約束を覚えてない)、自分の仕事を真面目に行わないことで仕事の機会を失う人もいました。なぜそこで手を抜いた…手を抜いたら仕事失うのは明白だろうに…と思ったりしていました。
けどその点について反省せず、次の日から新しい仕事を探しているポジティブな姿勢は意外と好きです笑
そのようなポジティブさを多くの人が持っているからこそ、それが国の発展に貢献している(他国を見て自分たちにもできるならやってみようという心意気)、一方で、それにより解決すべき課題が未だ残っている(今はそれほど深刻じゃないから取り組まなくても大丈夫という気持ち)という状態がケニアという国全体に反映されているのかなと感じました。

以上、ケニアのスラム街に住んで感じた3つの「びっくり!」を共有しました。
総じて、ケニアのスラム街での生活は悪くなかったです。
今まで住んできた場所と大きく異なることに不安はあったものの、拒絶するほど住めない場所ではないことが分かりましたし、日々新しいことに驚きながらも、多くの知見を得られた非常に楽しい3か月間の暮らしでした!

お揃いの編み編み髪の毛

ここまで読んでくださりありがとうございます。
引き続きケニアでのインターン活動の内容をnoteに書いていきたいと思います!

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