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複雑化した農法に対する、学びの姿勢


今日はこれから農業学びたいなって思っている人たちに向けてお話できたらなと思います。

まずは大前提のお話として、これだけは頭に入れた上で、話を聞いてほいんです。
農業って自然を相手にするお仕事ですから、正解の方法ってないんですね。

それは環境に影響されやすいっていう観点から見るとよくわかるんです。2つあります。

【1つ目】

例えば、毎年気温も異なりますよね?

2022年の夏って農家さんの中では結構特徴的な年だったと思います。
印象に残っている人が多いんじゃないでしょうか。2022年の夏は、夏野菜の生育がめちゃくちゃよかったんです。

その理由としてはいくつかあると思うんですけども、僕の感覚としては、毎晩のように雨が降っていたんです。
そして翌朝、日中はうわって晴れる。これがずっと続いたんです。

お野菜さんたちにとっては、水っていうのはやはりとても大きな要因の1つです。

それが毎日完璧かっていうくらい、良い感じに続いたんです。なので、夏野菜の生育はめちゃくちゃよかったんです。もちろん雑草も同じように生育がよかったので、草の管理ができた農家はめちゃくちゃよかった。草管理しきれなかったところは全然ダメだった。みたいな感じです。

一方で、

3年前はひどくて、梅雨が1ヶ月以上続いたんですね。もっとだったかなぁ。
とりあえず、毎日の雨がひどくて、夏野菜の根っこが腐ってしまうくらいに。日照時間もたりずって感じでした。

こんな感じで、毎年天気って違うんですね。

これは人間活動が盛んになってきたからという見方もあるし、もっと大きな視点で言うと、地球の活動、あるいは太陽の活動とか、そういった僕たち人間にはどうしようもないような大きな動きの中にいるからっていう風にも捉えることができます。

【2つ目】

土地柄っていうのもあります。
温暖地、寒冷地、そして土質。砂地なのか、粘土質なのか。これも植物さんたちにとってはかなり大きな要因です。僕らが住んでいるこの山梨県の八ヶ岳ってエリアでも、10分車が進むと、標高が200mくらい変わったりします。そして、川を挟んだら全然違う土とか。

ということで、農業って自然を相手にするから、なかなか正解の方法がなかったりします。
なので、「農家は毎年1年生」って言葉があるように、本当に難しいんですね。探り探りというか、毎年、改善していったり、やり方をかえてみたりして、研究しながらやっていきます。

環境に合わせて生み出された農法



そんな中で生まれたのが「○○農法」っていう分類です。

これを聞いてる方でも知っているのはおそらく、「有機農法」っていうのはなんとなく聞いたことがあるかもしれません。「有機ジャス」とか。

それで、少し詳しい人であれば他の農法も知っているかもしれないですね。とはいえ、言葉が結構難しくて、おそらく農家さんでもちゃんと説明できる人って多くないのかなって思います。

今、パッと思いつく農法をあげていきたいと思います。

「慣行農法」 
これはスーパーに並んでいるお野菜の大半がこの農法で作られています。慣行っていのは「慣れて行われている」っていう漢字で慣行っていいます。

それと

「有機農法」
スーパーの中でもちょっと別コーナーが設けられていたり、金額が高めに設定されていると思います。野菜の袋をみて見ると「有機JAS」、JASは英語でJ ,A,Sですね。このマークが表記されています。

あと、たまにスーパーであるのが特別栽培農法?農法ってついてないかもしれないけど、その表記がされています。そういうのもありますね。

これからちょっと複雑になってくるんですけど、
「自然農」、「自然農法」、そして「自然栽培」

大体、この辺りからごっちゃになってきます。簡単に、超簡単に説明するとこの3つは肥料農薬は使いませんってことです。こんな適当に説明したら怒られちゃうかもしれないですね。
スーパーではもうほとんど売ってないので、知らない人も多いんじゃないかなって感じです。

あとは、「天然農法」と「炭素循環農法」。
今思いつくのはそんな感じです。もちろん僕が知らない農法もまだまだあると思います。

農家の数だけ正解がある


冒頭にもいったんですけど、どれが正解ってないんです。
農家さんて本当にすごいなって毎日思うんですけど、真面目だし、几帳面だし、本当にすごいなって思います。その人たちが、自分の価値観にあった農法を選んで、毎日畑に出て頑張ってるんです。そこでできたものが、スーパーに並んだり、家庭に届けられたりします。

なので、農家さんごとに正解だって思ってやってるんですね。
どの農法にもメリット・デメリットがあります。

そして、今はこの情報化の時代なので、色々な人の農業のやり方を知ることができます。

つまり、これから農業学ぼうとしている人や、始めたいなって思っている人からすると、この複雑化してきた農法を全部学んで、それを実践している人のところに行って、教わる。みたいなことになると思います。

それでも、教わった通りにできないのが、農業の面白いところであり、悪いところです。

というのも、冒頭で述べたように、お野菜の生育って土地に外的要因にかなり影響されるんです。なので、教えてくれる人のやり方は、その人がやっている土地の中での正解なんです。そして、悲しいことに、その農家さんも毎年やり方を少し変えるんです。それは、経験というか、肌感覚というか。なんかその年の天気をキャッチするですよ。あの人たち。まじ変態でしょ?

だから教わったやり方を変えて、種蒔く時期とか、苗を植え付ける時期とか。
教わった人からすると、教わった通りにやってもできないことが多い。

しかも、なんでできないかもよくわからない。

「この農法がダメなんだ」ってなって「別の農法試してみよう」って他の農法を教わりにいく。

けど、同じことなんですね。やっぱりうまくできなかったりする。
最初農業を始める人はこんな感じで変なループに入ってしまう人が多いと思います。

ということで、今日はですね
最初から今の農法って複雑化してるということを理解していただき、土地が違えばやり方は異なるってことを理解した上で、学び始めるのが良いと思います。

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