見出し画像

PDリハビリ研究所主催「飲みトーーク」11月開催報告

11月20日(金)に開催されました、PDリハビリ研究所主催!第2回「飲みトーーク」の開催報告をします。

「飲みトーーク」第2弾!ということで、『腰曲がりを語り尽くす』がテーマでした。
今回も、全国各地から病院勤務の方から訪問を中心として勤務している方まで、様々なバックグラウンドの14名の方に参加していただきました。

トークが白熱するとすっかり時間を忘れる、運営陣。
前回の反省を活かし、時間内でより濃厚な時間を過ごしていただきたいと、少しスケジュールも工夫して行いました。

それでは、今回も飲みトーークの詳細参加者皆さんの声などをお伝えしていきます!


▼ディスカッション①「腰曲がりってどう評価する?」

今回のテーマは「腰曲がり」
第1弾でテーマとした「すくみ足」と同様、腰曲がり症状も多くのセラピストが目にする症状ではないでしょうか。

ディスカッションに入り前に、事前アンケートでお答えいただいた皆さんの
臨床での困りごとを共有しました。

・腰曲がりや首下がりに対する介入で機能改善が図れない
・姿勢についてアプローチしても持続しない
・本人が姿勢異常があると気がつきにくい
・患者様の骨盤後傾が改善しない
・下肢に神経症状を呈している
・不良姿勢から起こる痛みをどう改善すべきかわからない
・歩行補助具を入れるタイミングがわからない

などなど、沢山の意見を書いていただきました。
参加者の皆さんも、大きくうなづく方が見られました。

そこから、トークルームへ。
今回も、だいたい3〜4名のグループに分かれました。

ディスカッション①は、「腰曲がりってどう評価する?」ということで、
自己紹介から始まり、各々の職場や職種の環境も踏まえて意見が飛び交いました。

ディスカッションの一部をご紹介します。

・当事者の困りごとを確認し、要素を分けている
・背臥位や寝転んだ状態で、背骨が伸びるため非重力下だと可動域制限がない場合が多いことを加味して評価している
・評価していると、伸筋群の持久力の問題が多いと感じる
・腰曲がりがあることで他人の目が気になる方が多いため、日常生活での評価を大切にしている
・ボディーイメージを持てていない人が多いため、壁や鏡を使い当事者が姿勢を理解できる形で評価している
・評価ポイントとして、腰の上部か下部なのか、歩行時なのか、時間帯はどうか、など様々な側面で評価している

今回よく意見が出ていたのは、病院勤務と訪問リハビリでは、評価ポイントや確認する内容にも違いがあるということでした。
同じセラピストでも、様々な視点で評価しているのが印象的でした。

ここでちょっと失敗談。
ディスカッション時間に、20分設けているのですが・・
すっかり操作ミスをした運営スタッフ。
皆さんにディスカッション終了まで「あと3分!」と伝えるところを
突然トーク終了に!
3分でトークのまとめに入っていただく予定でしたが、
勝手にトークルームから退出させてしまったため、皆さんを困惑させてしまいました。
zoom操作あるあるではあるのですが、以後気をつけます・・(超絶反省!)


▼ディスカッション②「腰曲がりってどう介入する?」

ディスカッション②は、「腰曲がりってどう介入する?」
評価の話をすると、介入については話したくてウズウズしますね。
ということで、早速トークルームへ。

ディスカッションの一部をご紹介します。

・知覚や表在感覚などを活かして、壁なを使い触れてる感覚で伸びてない筋肉などを意識してもらう
・鏡を使用し視覚的に、自身の首や肩の位置を意識してもらい整える
・入院患者の特徴として、服薬ができていない人が多いと感じるので確認する
・服薬コントロールができると、その他のPD症状が改善し腰曲がりへの介入がしやすい
・水休憩がとれない、水分不足、脱水による血圧低下の症状など、腰曲がり以外の特徴を呈する患者が多いが、特に水分不足を解消することで、筋肉の柔軟性が上がり腰曲がりに効果がある場合がある
・腰曲がりは二次的な症状が強いため、兆候出た時に早めに対処できるように事前に伝えていく
・初期の段階での評価を残しておき、フィードバックしながら介入する
・セルフエクササイズを指導する
・セルフエクササイズの継続のために、紙媒体での説明やチェックシートを渡す
・胸椎後弯に対するアプローチとして、タオル、ストレッチポール、ノルディックウォーキングのポールなどを使用する
・入院をした際に腰が伸びた事例があり、休ませることも一つの介入方法として考えている

多く聞かれたのが、教育的視点継続というワードでした。
「腰曲がりになる前に、予防的な指導や症状が出た場合の対策を事前にお話する」
また
「セルフエクササイズが重要だが、継続する時の工夫が大切」
と言った意見が出ていたのが印象的でしたね。


▼新企画!フリートーク

今回初めての企画の「フリートーク」
ディスカッションでは、小グループに分かれて行うため、全員が話せる環境を作ってみようということで、シンポジウム形式で行いました。

文献や研究担当の、勉強熱心なけーちゃん(太田さん)、ゆーちゃん(山口さん)を中心に話を展開していきました。

フリートークの内容について、お二人にまとめていただきました。

今回のシンポジウム(フリートーク)は、腰曲がりの要因の解釈と、アプローチについてディスカッションが行われました。
トピックとして1番盛り上がったのは「ジストニア」について!
古典的なジストニアの概念から、定義の変遷について触れたあと、本当に前面筋が引っ張っているのか?といった点でトークが進みました。
ジストニアに対する治療におけるゴールドスタンダードは、ボツリヌス療法が言われていて、対象とする筋を筋電図にて評価します。しかし、姿勢保持に働いている筋肉(基本的には後面筋)も、高い波形を示すため、どのような機序で姿勢異常が起こっているのかを、医師と検討した上で、施行筋を判断していく必要があるのではないか、という問題提起がありました。
その他、姿勢異常に代表される首下がりについても触れました。首下がりは真っ直ぐ下がる例は少なく、捻転を伴うものが多く、周辺環境の見え方(捻転を伴うと、天井が斜めに見えるなど)についても介入が必要になるのでは?と、いう視点は我々も驚きました。
お酒を嗜みながら、評価から治療と幅広く意見交換ができ、良いシンポジウムとなりました。

▼次回予告

ご好評をいただいている「飲みトーーク」!!
来月は2回開催予定です。

●第3回「飲みトーーク」
日時:12/4(金)20:00〜22:00
テーマ:「パーキンソン病の臨床で困っていること」
参加希望者は下記よりお申し込みください。
http://ptix.at/zyUa2H

●第4回「飲みトーーク」
日時:12/18(金)20:00〜22:00
参加希望者は下記よりお申し込みください。
http://ptix.at/BHDczy


特典として、「飲みトーーク」にご参加いただいた方は、PDリハビリ研究所に初月無料で入会いただけます。
PDリハビリ研究所の詳細は下記。
https://note.com/pdrehalabo/n/nd7391384f8e2

ここから先は

0字
このマガジンを購買すると、様々なセラピストにより月に8本の新しい記事を見ることが出来ます。月に3本以上読む方は購買がオススメです。

PDリハビリ研究所のスタッフやサロンメンバーが記事を投稿します。パーキンソン病の研究について、臨床に役立つ記事、独立経営を学ぶ、コミュニテ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?